不気味なトンネルの前で…
不気味なトンネルの前で…
バスを降りるとそこは、人工物の跡があまり見受けられないようなトンネルの前だった。
つい先ほどまでバスの外は広めの田園風景が流れていたはずだが、そこはうっそうと茂った森の小道の上。
うっすらと木々の間から西日が差し、赤く染まった空がこれから夜を呼ぶ準備をし始めている。
【案内】
ここから自由に探索を開始してください。
このシナリオでは探索者が取れる「自由な行動」に重きを置いているため、なるべくKPから誘導や助言をしないようお願いします。
(〈強制〉と書かれているもの以外は基本無視して大丈夫です。)
クトゥルフ神話TRPGにおいて重要なのは受け身にならず自ら情報を集める姿勢だと思っているのでそれを第一に伝えたいのです。
あまり現実的思考になりすぎず、「TRPG」としてこのゲームを楽しんでください!
(この文章はPLに伝えても構いません)
【この場所にあるもの】
左手側にバス停標識、
右手側には古びたお地蔵様、
そして荒い岩肌にぽっかりと空いた真っ暗なトンネルがあることが分かるだろう。
【(1PLのみ)狐坂ススキの動向】
バスに同車していた謎の男・狐坂ススキは探索者に目もくれず、しきりに周囲の写真を撮っている。
探索で得られる情報
スマホ
圏外。ネットは使えないようだ。
時間表記がバグっていて、正しい時刻が読み取れない。
日が傾いているため、今が夕方時だということは分かる。
バス停標識
古くさびれたバス停標識だ。
何年も手が入れられていないように見える。
よく見るとハザマのマの字が「間」ではなく「魔」になっているようだ。
→ バス停標識の時刻表
正確な数字が書かれておらず、代わりにラクガキのようなバグったような判別のつかないものが書かれている。
それを見つけてしまった探索者はは少しの恐怖を覚えるだろう。
〈アイデア〉成功でSAN値チェック 0/1
〈目星 or 裏を見る宣言〉 バス停標識の裏側
標識の裏側に赤い文字で小さく書かれているのを発見する。
「jizou no ura mayoke men」
地蔵
苔むしていて、随分長い間手入れがされていないお地蔵様だ。その顔は少しだけ悲しんでいるように見える。
〈目星〉
地蔵の裏側の土が何かこんもりとしていて、 箱のようなカドが土から覗いているのを発見する。
謎の箱
掘り返してみると、それはボロボロのお札が張り付いた古めかしい木箱だった。
箱の側面には赤い文字で「Open」と書かれている。
箱を開ける
中には『二つの汚れた狐面』と『一片の古い紙切れ』が入っていた。
所々字がかすれているが何とか読めそうだ。
「もし俺以 の誰 が こに迷 込 時の
めに奴ら ら奪 予備 面を2 ここ
置 ておく。これ つけろ。 時間稼 には
る ずだ。 くれぐ も奴 の 食 ない
よ に。 俺 たい 過ち 犯 」
【本文】
もし俺以外の誰かがここに迷い込んだ時のために奴らから奪った予備の面を2枚ここに置いておく。
これをつけろ。時間稼ぎにはなるはずだ。
くれぐれも奴らの物を食べないように。
俺みたいな過ちを犯すな。
※この狐面は人間の気配を抑え込む効果があります。
トンネルを抜けた先は妖怪だらけの空間なので、事前にお面を着けておかないと即座に妖怪に見つかります。
しかし、お面をつけていなくても即ロストになる訳ではないので自由に泳がせてみてください。
一人プレイのみ:謎の男に話しかける
※不気味な男の名前は狐坂ススキ。一人プレイ限定のお助けNPCです。
彼はこの山で「不審な明かり」を見たという噂を聞きつけ、UFOの発着場があると信じてここにやってきました。トンネルの前でカメラを構えて写真を撮っていたところです。
「ん? 自分以外にもここに用がある人がいたんスね。
もしかしてアナタも…【あの噂】に寄せ付けられた人間っスか?
であれば我らは同志! いや〜嬉しいっスね!こんな所で同志に会えるだなんて!」(激しい握手)
男は嬉しそうにあなたの手を取り、ぶんぶんと握手をしてきます。
「あ、申し遅れました。自分『狐坂(こさか) ススキ』と申します。」
噂ってなんのこと?
「あれ、ご存知ない?
これは失礼しました。どうやら自分の勘違いだったみたいっスね。」
「知ってます? 最近この辺で話題になってるっぽいんスけど、【怪しい光を見た】って噂があるんスよ。
自分これUFOだと思うんスよ!地球外生命体が秘密裏に運営している基地がこの近辺にあるとしか思えないんス!」
「というわけで自分はその真相を暴きにきたんスよ!」
ここで狐坂ススキと合流となります。
もし探索者が拒否したとしても、トンネルの中ですぐ再開するでしょう。
後ろを振り返る/バスが走り去って行った方向を見る
後ろを振り返るとそこは、深い森に呑み込まれるように続く細道だった。
うっそうと茂った木々が邪魔をし、どこまで続いているのか確認することができない。
ここで探索者は〈アイデア〉を振る必要がある。
【強制】〈アイデア〉
探索者は気がついてしまうだろう。
自分は確かにバスから降りたはずだ。だが振り返ったその道はおおよそバスなどの大型車はおろか、普通の車ですら通るのが困難であろう獣道だったのだ。
では自分が乗っていたはずのバスは一体どこに走り去っていったのだろうか?
SAN値チェック 0/1d2
振り返った道の先へ進む…
意を決して反対側の道を進む。
すると何故か先ほど見たはずのトンネルが目の前に現れた。
目を疑う光景を目撃してしまった探索者はSAN値チェック。
SAN値チェック 1/1d3
トンネルは真っ暗闇で…
電灯もなく、どこまで続いているのか分からない真っ暗で不気味なトンネルだ。
入り口の側の壁には朽ちかけている「狭魔トンネル」の字が見える。「間」が「魔」になっている。
〈聞き耳〉
かすかに誰かの足音が聞こえた。が、音はだんだん遠ざかっていく。
その音はまるで音楽の停止ボタンを押したかのように唐突にぷつんと途切れ、聞こえなくなった。
(※先に行った津々楽つくしの足音)
※トンネルは明かりをつけて進むか否かで少し描写が変わります。
狐坂ススキが同行していた場合は懐中電灯を持っているので、強制的に「明かりをつけて進む」になります。
【トンネルを進む(共通)】
どこまで続いているのか分からない長く暗いトンネルを慎重に進む。
暗闇は一向に晴れず、まとわりつく空気がやけに冷たい。
「戻った方がいいかもしれない」
本能的な恐怖感と拒絶感に襲われつつも、探索者は勇気を奮い立たせ、暗闇の奥底へと一歩、また一歩と足を踏み出していく。
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と、ふいにぐにょんと何か得体の知れないものを踏みつけたような、唐突に硬い足場が変わったような気持ち悪い感覚がした。
しかしそれは一瞬のことで、すぐに足場はまた元の硬い地面に戻っていた。
SAN値チェック 0/1
MP−1
顔を上げると一つの明かりが見えた。
きっとトンネルの出口だろう。
(ボタンを押して次のページに飛んでください)
ある程度進んだところで、探索者は違和感に気が付き足を止める。
ある程度進んだところで、探索者は違和感に気が付き足を止める。
その地面はまるで真横に線が引かれたように赤い色に滲 (にじ) んでいて、
ぐにゃりと歪んだ模様を描きながら煙のようにゆらゆらと揺れていたのだ。
※この先に進んでしまうともう異次元(狭魔)のため、向こう側からの反応は返ってきません。
1PL用:ススキ君の反応
「こ、これ…!見えますか!?
やっぱり自分の勘は正しかったんス!ちょっと自分、先に行ってみます!」
【先に進む】
意を決して足を踏み出す。
ぐにょんと何か得体の知れない柔らかいものを踏みつけたような気持ち悪い感覚がした。
SAN値チェック 0/1
顔を上げると一つの明かりが見えた。
きっとトンネルの出口だろう。
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