target corpus(TC)をreference corpus(RC)と比較することで、target corpusに特徴的に多く見られる語を調べることができます。AntConcは、AmE06(2006年のアメリカ英語の代表コーパス)とBE06(2006年のイギリス英語の代表コーパス)をダウンロードして利用できる機能が備わっているため、まずはこれらのコーパスをRCとして使ってみるとよいと思います。勿論、自分で作成したコーパスをRCにすることも可能です。
使用例
ある作家の小説(TC)を同時代の他の小説(RC)と比較する。
ある作家の作品(TC)をその作家の他の作品(RC)と比較する。
イギリス英語の作品(TC)をその作品のアメリカ英語版(RC)と比較する。
日本人英語学習者のエッセー(TC)を英語母語話者のエッセー(RC)と比較する。
特徴語検索のデモンストレーションです(※過去のバージョンですが参考になります)。
FileからOpen Corpus Managerをクリックし、TCとRCを設定する必要があります。設定したいコーパスを選択したら、画面右下のOpen As Target(あるいはReference)Corpusをクリック。Jane AustenのPride and PrejudiceをTCに、BE06(fiction_general)をRCに設定するとこのような画面になります。
メインの画面に戻り、Keywordタブをクリック。画面下のStartボタンを押すと、デフォルトでこのような画面が表示されます。RC(2006年のイギリス英語のfiction)と比較して、TC(Pride and Prejudice)で使用が目立つ語が上位に表示されています。この作品を読んでいれば直感的にわかるような固有名詞(Elizabeth、Darcyなど)を含む内容語から、直感では気づきにくい機能語(of, whichなど)まで様々な特徴語をリストアップしてくれます。
Hope, Jonathan, and Michael Witmore. 2014. “The Language of Macbeth.” In Ann Thompson, ed. Macbeth: The State of Play. London: Bloomsbury. 183-208. [コーパスを使って文学作品を分析したい学生は是非読んでください。]