2020年12月13日

「イマの主権者からミライの主権者へ~主権者になるって、どういうこと?~」


 主権者教育って何だろう、どんなイメージ?・・・そんな問いかけから、今回のイベントは始まりました。ワークショップを運営したせんせいのたまごスタッフは、当初、「主権者教育」は参加者の抱くイメージを「言葉は知っているけど、あんまり知らない」「お堅いイメージ」と想定していました。しかし、蓋を開けてみれば、主権者教育の問題点などが最初のワークから提起されるなど、序盤のワークは大いに盛り上がりました。

 序盤のワークから、参加者の皆さんの頭の中に、主権者教育へのもやもやが充満している状態で、模擬選挙を体験するパートへと進みました。今回のイベントで行った模擬選挙では、参加者の皆さんに架空の県である「たまご県」の県民になり、未来の県知事を決めて頂きました。模擬選挙では、現実でも実際に議論される「少子高齢化」「コロナ対策」「オリンピック開催」を争点に、県知事候補者(せんせいのたまごスタッフ)による熱い演説も加わり、最後まで結果のわからない激しい選挙が繰り広げられました。自分が「本当にたまご県の県民だったらどうしよう」「県民として県の未来を考えよう」参加者一人一人に、主権者教育で大切な当事者として意識を感じてもらえた瞬間でした。

 その後、先ほどの模擬選挙で明日から投票に行こうと思いましたか?と参加者の皆さんに問いかけました。すると、多くの参加者が「そこまでは、思えなかった」と回答し、模擬選挙だけでは、その瞬間のみ「当事者意識の大切さ」を感じるだけで、最も大切な「その後」につながらないということを参加者の皆さんと確認しました。そこで、より良い主権者教育とは何か?子どもたちはどのような力を身につける必要があるのか?その中で、学校の持つ役割とは?参加者の皆さんと考え、議論を深めました。議論は次第に熱を帯び、ワーク終了後に時間を設けて続けるほどに白熱しました。

 このワークショップを通じて、参加者の方々、せんせいのたまごスタッフのなかに新たな学びが生まれました。このワークショップ自体は、「主権者教育を通じて、何事に対しても当事者として関わることの大切さ、そして、それは学校だけにとどまらない」ということに気付いて欲しいという思いから生まれましたが、その気付きを超えて、一人一人がどうすれば良くなるのか、主権者教育の展望を考えるという深いものになりました。そんな皆さんと歩む、未来の日本が楽しみです。参加者の皆さん、本当にありがとうございました。

 次回イベントは「キャリア教育」がテーマです。是非、ご参加ください。