パーティクルの流体で水を表現
画面にパーティクルを出す手順
1 パーティクルを出したいメッシュをシーンに配置します
2 右図の様にメッシュを選択した状態で パーティクルメニューを
表示し「+」の所をクリックすると「パーティクルシステム」
という名前のパーティクルが作られます
この状態で アニメーションを再生するといきなりパーティクルの
つぶつぶは発生しますが レンダリングはされないので「レンダー」
項目の設定などをしていきます 動きもデフォルトの動きから変更
したければそれぞれ項目を変えていけば いろんな動きの
パーティクルになります
また 水鉄砲の様に 時間差で水を何発も発生させたい場合
「パーティクルシステム」をいくつも複製すれば 実現できる
表示、非表示設定
名前の右にある「テレビ」と「カメラ」のアイコンの所をクリック
してオン オフするとそれぞれ ビューポートとレンダリングで
表示されたり されなくしたりを設定できる
発生
数
開始フレームから終了フレームまでの間に発生する
粒子の数
開始フレームと終了フレームの差が小さければ
一瞬で大量に出る
開始フレームと終了フレームの差が大きければ
少しずつポツポツ出る
寿命
粒子が発生してから消えるまでのフレーム数
大きいと長い時間粒子が消えない
放射源
面 通常は発生する面
平面などを作ってそこから粒子を発生させるのが
一般的でしょう
ボリューム 立体の中の全体に粒子を充満させたい場合に使います
コップや風呂に最初から水が満たされている場合なんかに使います
分布
放射源が「面」か「ボリューム」のときに設定できる
ランダム
完全にランダムでバラバラに発生する
かたまっている部分や 空いている所が
ランダムに発生
ジッター
ある程度ランダムだが粒子の間隔を空ける
一瞬で大量に出す場合 ジッターの方が均等になる
雪など時間をかけて つぶつぶ発生するものは
ランダムで充分
キャッシュ
パーティクルが完成したら ベイクして動きを保存しておくと 別のアニメーションとの組み合わせの
確認をする時に高速に再生できる 動きが完成するまではあまり使わない項目です
※ディスクキャッシュを使うとバグる気がする
速度
ノーマル
パーティクルが発生した瞬間の初速 法線方向への初速です
通常はノーマルに速度を入れるか 0にするとポトっと落ち
ます 遠くに飛ばしたいなら この値をでっかくする
ランダム化
初速があらゆる方向に付加されます 完全にバラバラな
向きに粒子が進行する
※動きのばらつきは フォースフィールドでもつけられる
ので この値は0で充分な場合が多い
※ノーマル方向へのベクトルにランダム性が出るのでは
ない(ノーマル速度に付加される速度ではある)
※ノーマル以外の項目は オブジェクトに動きがある
場合などにしか使わないので 目的がなければ
特に使いません
物理演算
物理タイプ
ニュートン力学
フォースフィールドを使う場合 これを選択しなけれ
ばいけない また 雨や石 砂 なども普通はこれ
流体
水を表現する場合はコレ
重さ
水の場合1kgでいい おそらく 軽くすると空気抵抗を
受けやすくなるとか
SPHソルバー 倍密度 ※デフォルトのまま
剛性
値を上げると直径がやや大きめに 表面が柔らかく
なる(すべる)
粘度
粒子間のくっつきが強くなる 値による違いは
少ない 水は低い ハチミツは高くする?
浮力
水の中の泡を表現する場合などはいれる 普通に浮いていく
計算精度
中間(推奨) 特に問題なければこれでいい
BK4 よりリアルな水の場合 こちらがいいかも(重い)
タイムステップ
1秒間の処理回数 0.01にすると100回なので精度が上がる
が小さくし 過ぎると なぜか落下速度がゆっくりになる
サブフレーム
追加で処理を行う回数 増やすと精度が上がり
処理が重くなる
(副作用があるがタイムステップの方が精度が上がる)
詳細設定
反発係数
この値も粒子半径に少し影響 周りを押しのける力?
剛性粘度
粒子同士がくっつく(距離)力 粘り感はさほどない
相互作用半径
この数字と「レンダー→スケール」値を掛けた大きさが
粒子の半径になる きわめて重要な値 水粒子は小さい
ので この値を小さくして調整する
静止密度
値を上げると表面張力と粒子同士の吸着感が
ものすごく出る(ドロッと感)
レンダー
レンダリング方法
ハロー 大きさの変更も出来ない ビューポートで動きの確認はできるが
レンダリングはされない
オブジェクト
普通はこれを設定する インスタンスオブジェクトに何かメッシュを
設定すれば それがパーティクルの粒になる
ここにメタボールを設定すれば水の様な表現になる
メタボールで水の表現をする紹介動画やサイトは結構ある
コレクション
基本的にオブジェクトを出すのだが 大体は少しずつ形の異なる
オブジェクトを何種類か含んでいるコレクションを登録して それらが
ランダムに発生するように使う ジオメトリ-にもよく似た手法が
ありますが竜巻の飛び散るチリとか 葉っぱの様なものをいっぱい
飛ばすとか そういう時に少しずつ形の違うのを飛ばすと ぽくなる
スケール
この値は表示の大きさだけでなく 粒子の半径そのものですので
とても重要な値です
※この値と物理演算の相互作用半径を掛け合わせた大きさが
粒子の半径にです
メタボール
メタボールを使う最も有効な使い方は パーティクルで水の表現に使用する時でしょう
メタボール→ビューポートの解像度(単位:mm)
数値を大きくする=解像度が荒くなる
数値を小さくする=解像度が細かくなる
メタボール→強さのしきい値(単位:???) 注)これが一番分かりにくい
数値を大きくする=ボールの大きさは小さくなるが隣のパーティクルとくっつきやすくなる
数値を小さくする=ボールは大きくなるが隣のパーティクルと分離しやすい
パーティクル→レンダー→(オブジェクト)スケール(単位:倍率)
数値を大きくする=ボールが大きくなり 解像度は少し細かくなる
数値を小さくする=ボールが小さくなり 解像度は少し荒くなる
『水っぽくするには 強さのしきい値を大きくしたいのだが そうすると ボールが少し小さくなった感じになるので スケールを大きくしなければならない スケールを大きくすると 解像度が少し細かくなるので メタボールの解像度を少し下げる こういった作業を繰り返していく事になる 数値を一気に変更すると ブレンダーが重すぎて飛んだりするので SHIFTキーを押しながらマウスで数値を変更するか テンキーで数字を入力して値を少しずつ変化させるなど 丁寧な作業が必要になります』
コリジョン
パーティクルで水を表現する場合 コリジョンの設定がとても
重要です
床やコップなど 水をためる物などの オブジェクトのプロパティ
物理演算→コリジョンにチェックを入れます
パラメータ
大事なコリジョンパラメータはパーティクルの「減衰」と「摩擦」です
減衰
を大きくすると跳ね返る高さが 小さくなります 高速で激しい
水の感じを出す場合は減衰小さ目 コーヒーが絨毯にこぼれるような
ゆっくりした水の動きの時は 減衰大きめにすると それっぽくなります
摩擦
床を転がる水の距離です こちらは0.1以下の小さい値で 細かい
調整が必要です この値だけでも 印象はかなり違いが出ます
※注意 「ソフトボディとクロス」の方の値と間違わない様にしましょう
放射面の位置によって粒子の量を変えるには
板ポリからパーティクルを発生させるとこんな風に面全体から出る
グループ設定をするとこの様に中央から多く発生させることが出来る
グループ設定の仕方
①右図の様に まず名前は何でもいいので「+」をクリックして 頂点グループを作っておきます
②ウェイトペイントの要領で放射面にウェイトを塗ります(因みに右図の場合ペイントのパレットの種類に「グラデーション」というのがあってそれで丸い円を作りました)
※頂点グループのリストにカーソルが合っているグループのペイントが行われるんですね
※グループが1個しか無ければいやでもデフォルトでカーソルが合ってるので何も触らなければそのまま塗るだけです
頂点グループを作れたら あとは下図の様に
パーティクルの「頂点グループ」密度の所に
グループ名を記入するだけです
パーティクルは基本的に放射面の法線方向にまっすぐ飛んでいきますのでコンタクトレンズ状にしたり筒状にしたりすることもあると思います そのときに東向きの方向にたくさん出したいとか 外側の方がたくさん出したいとか こまかい量を調整したい時にポリゴンの形だけで調整するのが面倒なときにウェイトペイントは便利です
旧パーティクル制作動画 物理タイプをニュートン力学で 水っぽく仕上げた 力技!