流体

流体は大きく分けて「液体」と「気体」の2種類があります

液体は水やはちみつなどを表現する場合に使えます

気体は主に炎、煙のシミュレーションです、水蒸気も頑張れば可能

基本的にリアルですが非常に重い為 大量に出したり ド派手なエフェクトに使おうと思っている場合は

重さがストレスになります パラメータをいろいろ変更して上記のようなもの以外の液体 気体に

活用するのはとても時間のかかる作業になります


タイプ

 流体は「ドメイン」「フロー」「エフェクター」の3種類のオブジェクトで作ります

 ドメイン

  流体シミュレーションのベースになる入れ物です シミュレーション空間全体を覆う

  大きさの直方体を最初に用意します これが存在しないと何も起きませんし この空間以外の

  空間でも何も起きません 通常は立方体か直方体で問題ありません ドメインは計算される

  空間だけで液体や気体を発生はさせません

 フロー

  液体又は気体を発生させる源です 基本的にドメインの内側に存在させないといけません

  形状は比較的自由に設定できます 小さすぎると何も出ない場合があります

  フローが存在しなければ何も起きません ドメインとフローは必ず1つずつ以上必要です

 エフェクター

  エフェクターは流体の障害物です ドメイン空間内にエフェクターが存在すると流体はそれを

  さけて流れます 逆にエフェクター設定していないオブジェクトは通り抜けます

  エフェクターを全く使用しない事は可能です エフェクターを使用しない場合 液体や

  気体はドメイン空間内に充満していきます

ドメイン

 モデリング

  形は立方体でいいです 可能な限りシミュレーションしたい空間のギリギリの(小さい)

  サイズに設定すると「分割の解像度」を荒くしてもマシになります

 マテリアル

  (液体)ある程度出来てきたらマテリアルを設定しましょう スムースシェードにして

  サブディビジョンサーフェスを入れると滑らかになります マテリアルにガラスの

  シェーダを設定すると水っぽくなります

  (液体)気体の場合はシェーダーエディターでマテリアルを正しく設定しないと

   形が出ません。※正しくというのは、「プリンシプルボリューム」などを使って

   「マテリアル出力」の「ボリューム」を設定する必要があります。

   また、3Dビュー上で表示の状態を確認する時に「ソリッドモード」か「Cycles」を使用しましょう

   「マテリアルプレビュー」モードや「EEVEE」では、正しくレンダリングされない事があります。

 ドメインタイプ   

  液体・・・液体をシミュレーションします

  気体・・・気体をシミュレーションします

 分割の解像度

  粒子の細かさです 最も重要な数字です

  15~25   かなり荒いですが大体の動きは分かります

        完成するまでの間はこのぐらいの数字で作業するのが楽です

  30~50   粒子がある程度細かくなります ベイクにかなり時間がかかるようになります

        この程度の数字で完成にするか 完成間近の段階で使用するべきです

  60~80   ベイクにかなり時間がかかります 数十秒のベイクに数時間かかるレベルに

        なってくるため 十分にテストして最終レンダリング前にこの数字まで

        上げてベイクします

  100~    PCが壊れたかと思うレベル ベイクに半日か1日待つつもりで設定しましょう

         ESCキーで途中キャンセルできます

 液体

   FLIPの比率 0.97(default)

     数字を減らしてもあまり変化が見られない

   パーティクル半径  1(default)

     小さくすると粒子の大きさが小さくなるが 一緒に「分割の解像度」を上げないと 綺麗には見えない

   サンプリング    2(default)

     増やすと発生する粒子の数が増える 1にすると減る

   さざ波の幅     3.0 (default)

   粘度        0.05 (default) チェックを入れると0でも少し水よりは固くなります

   拡散→指数     6(default) 粘度の指数 数字が小さい程 粒子が少し分離しにくくなる 固くするとき以外は使わなくていいと思います

 メッシュ(液体)

  各パラメータはデフォルトのままで構いませんが 液体の場合はチェックを入れると

   形が現れます

   (注意)また ドメインを作った最初に1回だけ「キャッシュ」の「タイプ」を「全て」にして「ベイク」を 行うまで

   メッシュが現れない場合がありますので注意が必要です

   Upres 係数     2(default) 数字を上げると処理落ちしますが粒子が少し細かくなる

             ※「分割の解像度」を2倍にするよりはこちらの方が処理落ちが少ないように思います

 キャッシュ

  タイプ 「全て」にします 毎回「すべてベイク」しないといけませんが 流体が必ず現れて

      バグることが少ない為 慣れるまでは初心者は「全て」を使いましょう

      ボリューム形式 Uni Cache =リプレイが使える

      ボリューム形式 Open VDBしか使えない


液体のシミュレーション

液体のエフェクター設定

気体のシミュレーション

 流入口ー密度

  気体の流入量が増える 密度が増えると全体の量が濃くなる 気体の寿命も少し増えるので上昇速度が増える印象になる

 流入口ー初期温度

  1.0 普通にかなり上昇する

  0.1 上昇速度がある程度ゆっくりになる

  0.01 その場で充満する感じ やや上昇している 気体の量も減る

 ドメインー設定ータイムスケール

  アニメーション全体の速度 小さい程ゆっくりになる 0.5ぐらいにして

  ゆっくりの方がリアルっぽく見える

 (1.0が本当のリアルシミュレーションに近いと思われる)

 ドメインー消滅

  気体が消失する時間(おそらく低速のチェックは付けておいた方がいい)

  数値の単位は 「時間」×0.2秒 (時間10=2秒)

ドメインーノイズ

  気体にうねりが発生する

ドメインーノイズー強さ 0 又は ノイズなし(無風)

上昇速度が速く 上端に煙が溜まっている

ドメインーノイズー強さ 0.25

ドメインーノイズー強さ 0.5

ドメインーノイズー強さ 1.0

ドメインーノイズー強さ 10 かなり

横に広がり 上昇速度も少しゆっくりになる

ドメインーノイズー時間 (0.0 ~ 10.0)

 うねりのアニメーション速度 大きい程 ゆっくりになる

 0=風の強い場所 激しく燃える炎の近く

 10=無風に近い ゆらゆら(これ以上ゆっくりには出来ない)

 ※もっとゆっくりにしたい場合は「ドメインータイムスケールで行う」

気体のドメインのマテリアル設定

液体の粘度を変えてみた