今年のテーマは『デザイン』。第1回は『ファッションデザイン』、第2回は『建築デザイン』、第3回は『経営デザイン』を企画しました。サロンでは、研究者とからの発表の後、実際のビジネスに生かすためのディスカッションを行いました。
第1回は、「ファッションデザイン」をメインテーマに、国際ファッション専門職大学にて、7月4日に開催しました。
研究発表では、国際ファッション専門職大学の藤井輝之准教授(発表テーマ:「アップデートするファッションとは?」)と 、川中薫 専任講師(発表テーマ:「高等教育における実務教育と人材育成:新たな教育制度における専門職大学のねらい」)に発表いただきました。
藤井准教授は、大学教育の傍ら、数々の輝かしい受賞を強みとして、実際にファッションブランドを運営しています。企業との連携も数多く、実践的な発表となりました。川中講師は、専門職大学の教育という側面から、産学連携をとらえ、将来につなげる期待を述べました。
その後、小柄な女性向けのアパレルブランドの株式会社Cobittoの土江 進太郎社長より、企業のデザインと大学のデザインに対する定義と視点の違いについて話題提供があり、活発な議論が交わされました。
また、同専門職大学の卒業制作見学では、斬新なデザインに参加者から強い関心がよせられました。
第2回は、「建築デザインの社会実装」をメインテーマに、大阪中之島のコア・ワーキングシェアオフィスco-baにて、9月5日に開催しました。
研究発表では、まず始めに、京都工芸繊維大学名誉教授の西村征一郎先生に「『茨木のり子「自分の感受性くらい」より ‐体験(記憶 感性)感動の機会と共感の意義 五感の複合 縄文と触覚』と題して講演頂き、感性を磨くことの大切さをご教示いただきました。また、帝塚山大学の新海俊一先生からは『環境デザイン‐分野・領域を横断するデザイン』と題して、先生がこれまでに取り組まれた事例を中心に発表いただきました。
話題提供では、織部製陶株式会社の増田賢治社長と株式会社 notos creative homeの松谷亮平社長に登壇いただき、お二人の話題や研究発表を踏まえて、ディスカッションを行いました。ディスカッションでは、建築の根底にあるものや、建物のデザインから問われるセンス、装飾タイルの作り手の苦労に迫るほか、全国に点在する「空き家」の問題についてなど様々な話題に及びました。終了後は発表者を交えての懇親会が続き、盛会に終わりました。
第3回は、「経営デザイン」をテーマに、1月27日、東京会場:金沢工業大学大学院虎ノ門キャンパス、大阪会場:ブリーゼブリーゼの2箇所で、日本知財学会の経営デザイン分科会と合同で行いました。
「経営デザインシート」は、内閣府の知的財産戦略室が推進しているもので、企業が将来を構想するための思考補助ツールです。
中小企ニーズ発掘サロンは、中小企業経営者の方を対象としていることもあり、今後のサロンテーマの一つとして、掘り下げていけれるよう、勉強会という位置付けで、実施しました。