神々が住む列島のために

美しき日本列島のために少しでも一歩ずつでも一所懸命とりくみたい。

神々が住む列島のために 少しだけでも

 日本列島は3つの地球規模の変動が重なり,一年にわたって豊かなる水の列島が創りだされました。地球の陸地の400分の1という小さな島国の中に9万種類の生命を誕生させるという,まさに「神々が住む列島」です。

 ところが特に戦後,人口が爆発的に増え始めた1965年頃ころから将来の住宅建材のため,雑木林どんどん伐採され、豊かなる水の列島は、スギやヒノキなど針葉樹の人工林に変えられていきました。

 自分の山の、薪にしかならない雑木林を,住宅の材料になるスギやヒノキに変えるのですから,その時は「やるべし」と考えた人が多くいたのは当然のことかもしれません。しかしながら,人間からは雑木林としか見えない山でしたが,実はその山は,バクテリアをはじめ,酵母,キノコ,動物,植物などの生物の生命が育まれてた環境でした。

 根っこんな森実験室は,ずばり,「生物の住処」を「人間の住処のため」にかえた植林活動の「逆」,つまり,「人間の住処のため」に育った木々を有効に使い,「生物の住処」を蘇らせる仮説〜実験〜実践をします。学びの度に更新する予定です

鉄くずCandy『シカこいこい』の開発(仮説)

©photolibrary

 は,木々が主人公ではありません。 木々は森に住む生物の一員でしかありません。

 バクテリアをはじめ,酵母,キノコ,動物,植物などの生物の生命が育まれる環境こそが,なのです。

 人は,生物の住処を奪い続けて,森の生態系を崩してしまいました。ニホンオオカミが不在なののもそのひとつです。その結果,シカが増え,サルが増え,エサを求めて畑を荒らしにきます。

 人は,生物の住処を奪い続けたので,生物の生息面積を忘れてしまいました。クマやイノシシはその生息域では当然のように動き回っていますが,人がいてビックリしたクマやイノシシは,自己防衛のため,体当たりしてきます。

 そこで、根っこんな森実験室では,まずは木々も枯らすほど増え続けるシカに焦点をあて、人に捨てられ続けるゴミを原料にした、鉄くずCandy『シカこいこい』の開発と実践を行います。(仮説〜実験〜実践

 シカは、うっそうと茂った「森」を苦手としています。一方、日本各地に広がった(特に手入れされた)人工林が大好きです。つまり、日本でシカの生息域が拡大している一要因は、人工林の拡大によるものと考えてもよいですね。

 動物は,シカに限らず,ミネラル(カルシウム・リン・マグネシウム・カリウム・. ナトリウム・鉄分・ 亜鉛・銅・ヨウ素など) を必要としています。鉄分が足りないと貧血になります。

 シカは鉄分を求めて、線路(特にブレーキをかけるカーブの辺り)の鉄を舐めたり、鉄分を含む粘土や岩石をなめたり、人間が捨てた鉄のゴミもなめたりしているようです。

 そこで、シカが舐めやすい鉄の補給場(実はトラップ)と、鉄ゴミ(使い捨てカイロの鉄粉や釘、ホチキスの針など)を利用した鉄くずCandy『シカこいこい』を製作しようと思っています。

 シカを捕獲できるトラップを人工林の中に設置させていただき、実験を重ねたいと思っています。

タバコフィルタ-植樹ポットの開発(仮説)

 人は,山に植樹活動を行ないます。ところが,

(1)植樹に使うポット苗は根を伸ばせない窮屈なポットの中で育てられた苗です。根っこがぐるぐる巻きです。そして活着しやすいようにと根切りされます。また,

(2)畑で育てられた植樹用の苗は,山に植えられる前に根っこを短く切られます(運びやすいように植えやすいように)。

 (1)(2)いずれの苗も、植え替えられることだけでビックリなのに,地球の中心にむけて伸びようとしていた、或は地球をつかむように伸びようとしていた 生命の臍の緒 である根っこを切られて大ショックです。

 土壌,つまり バクテリア,酵母,キノコ,昆虫,ミミズとともに元気いっぱい生活したかった樹木の苗ですが,足(根)がぐるぐる巻きだったり,切られたりしては健全に生活できません。

 そこで、根っこんな森実験室 は,人に捨てられ続けるゴミを原料にして、根切りをしない植樹法を開発し,日本列島に土壌をつくり、山と川に森「生物の住処」を蘇らせる実験と実践を行います。(仮説〜実験〜実践)

 役割を持って発根した根をいっぽんも切ることなく、できるだけ自由に2〜3年生になるまで生長させ、そのまま植樹する方法を考えます。

 ゴミとして捨てられ、街から海に流れ着く無数(分散された)のタバコのフィルター。木々等のパルプからアセテートというプラ化したものですが,川や海に入ってすぐに分解されません。

 タバコフィルターは,いちおう,生分解性プラスチック(すべてではありません。今後、そうなるようタバコ製造会社に促していきたいです)ですが,分解するのに要する期間は,短いもので3年,長いもので・・・です。(現在,厄介だと感じているフィルターは,加熱式タバコのフィルターに含まれている完全なプラフィルターです。)

 逆に5年間分解されないのなら、ポットにしてみるのもいいのではないかな,と思いました。木が生長し根がこのポットを破り、大地に根づくまでが、このポットの役割です。

 使用済のタバコフィルターには,タバコ(葉や栽培過程の農薬,製造過程の添加物)に含まれるタールやニコチン等が付着しています。 タバコの葉もいっしょにミキサーしていますので、付着したタールやニコチン等だけでなく,そのものも含まれています。

 タバコの葉に含まれている成分は,自然界で分解可能です。 タバコ自体,自分の身を守るために備わったニコチン他の成分です。タバコの葉は、害虫駆除,ヤマビル駆除になります。

 そこで,まずは、タバコのフィルターを使って植樹ポットを作り、安全面での実験、生長・植樹実験を重ね、根切りをしないで,かつ,植えやすい、ながーーいポット(専用穴あけスコップの開発を含む)を作ろうと思っています。

 


CHANGE FOR THE BLUE

(ご注意:YouTube にリンクされます!)

海なし県からの取り組み 日本財団 

海と日本PROJECT in 栃木県 2019 #03

川の森、海の森をめざす調査と開発(仮説)

 山に植樹をすれば,海に豊かな水が流れるでしょうか?

 人は,海に豊かな水を流そうと山に植樹活動を行ないます。漁附林という伝統的な画期的な活動です。ところが,現在の河川の多くは治水工事が施され、かつ、海に到達するまでは、ダムやとても長い道のりがあり,山で得たミネラルや養分は途中で枯渇することが少なくありません。豊かな水を海にもたらすためには,山の森だけではなく川の森蘇らせる必要があります。

 そこで、根っこんな森実験室では,人に捨てられ続けるゴミ(ススキ等イネ科の雑草)や余剰稲藁等を原料にして、山の森川の森の実現が難しい流域でもミネラルや養分を供給できる方法を検討します。

 まずは鉄分を含み分解速度が比較的速い(光合成も旺盛な=CO2をいっぱい吸ってくれる)イネ科植物の、草刈り後の草に注目し、腐植の簡易生成法の開発を目的とした基礎実験、ススキやヨシ、マコモ、ガマ、ヤナギ等が川の水にもたらす好影響を調査します。(仮説〜実験〜実践

 地球の総重量の約 3 分 の 1が鉄(元素)です。

 鉄は,地球上で生きる,すべての生物が,ぜったいに必要な栄養素です。

 からだの中に磁石(磁鉄鉱:マグネタイト)が はいっている動物は?  → 走磁性バクテリア、渡り鳥、回遊魚、ウミガメ、ヒトなど。

 生産者としての生物は,いろんな方法で「鉄」を取り込もうと必死です。 彼らがもっとも取りこみやすい鉄は、地下水から直接海流れてくる「第一鉄」。

 地上にたくさんある「第二鉄」は腐植物などの「有機リガンド」の作用があれば「水酸化鉄」になり「第一鉄」として溶出します。または「第二鉄」+「有機リガンド」が光エネルギーを得て、還元されて、海水に溶け込みます。

 海底に沈んだ「第一鉄」は地球規模の大きな力が加わった際に、撹拌され、海中に拡散されます。新たな生命のオアシスになります。

 かつては地下水が鉄を含むミネラルをせっせと海に運んでいました。しかし今は・・・・

 かつては川が氾濫することで、陸にある鉄を含むミネラルを海に運んでいました。しかし今は…。

 そこで、「川の森」がなんであったかを考察するために、護岸工事をする前に河川形成されていたススキやアシやヤナギの群生の役割を細かく調べようと思います。

 また、「海の森」であるアマモの森と、ススキやアシやヤナギの群生やその土壌との関係を調べます。

 それら検討の上、鉄(「第一鉄」)を海の生物のために運ぶ秘策の仮説を立て、護岸のある河川でも設けられる「川の森」を提案できたらいいなあと思っています。

スタジオジブリ様よりご提供いただいた場面写真 nausicaa002.jpg です。

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