よくある質問 生物と森

※ 勉強不足の回答ばかりです。日々更新、勉強していきます。

ご教示、よろしくお願いいたします。

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人が「木」を生物として扱っていたら,どんな世界になっていたか?

 そうなんです。生活を豊かにしたい人は、「木」を生活に役立たせたいと考えますね。ですから、例えば、くだものがなる「木」は食用として、防風林になる「木」は暮らしの安全用に、製材しやすい「木」は建築用・家具用に役立てようと考えます。同じ生物としてではなく。。この授業では,人の誕生の意味を考えながら,樹木の心を感じとれたらいいなあ,と思います。

スギではなくブナ等を植林したら,生態系を保つ森になるのだろうか?

現在行われているスギの植林は、木材をつくって売ることを目的(林業)とします。

現在行われているブナの植林のほとんどは「豊かな森づくり」を目的としています。ブナ植林の目的をもうちょっと詳しくみると、1.洪水や土砂崩れを防ぐための緑のダムや堤防になってほしい、2.下流の海で魚が増えてほしい、3.人との棲み分けのために野生の動物たちの食料になってほしい等の願いが込められています。

スギの植林もブナの植林も「根っこん」はどうでしょう? 植替えられる樹木の気持ち、いのちの大きさはどうでしょう? 植林される土壌はブナが育つ条件に育っていますか? (根切りされた)ブナどうしの意思疎通はできそうでしょうか? 300年先の第二世代になったらどうでしょうか?

でこぼこのブナ(あがりこブナ)は,その周辺のブナの木とどう違ったのか。(なぜその一本だけなのか)

 幹を切られても成長する樹木(あがりこ=奇形)は全国各地に存在します。ブナに限らず,生命力のある(条件の良い環境の)樹木は,蘇ります。奇形とされるのは,その樹木にとってはいい迷惑ですね。 写真で見た白神だけ麓のブナの周辺も,もっとくまなく見つければ,同様の樹木は見つかると思います。切り方によって,腐って跡形もなくなるものもあります。

きれいで無害な植物は存在する理由はわかるが、たとえ綺麗であっても毒がある植物はなぜ存在できるのか。花粉を運ぶ虫には無害なのか?

選択毒性=ある生物にとっての毒が別の生物には毒でないこともあります。 たとえば,タマネギやニラを犬に食べさせると,死んでしまいます。

ブナの木を生き物でなく資源として利用していた、という話があったが当時の人がどの様に考えた結果、木を利用するに至ったのか。

 昔の人は,ブナをゆっくりと乾燥させて,薪に使いました。乾燥技術のない当時は,建築材料として使おうとすると,変形しやすく,使えたものではありませんでした。 現在は,乾燥技術が進み,ブナを材料として自在に使えるようになりました。 しかし,森の中のブナの役割を考えると,・・・・・・

弘前公園の300年生のイチョウの木

 根っこが盛り上がっている。 → 地面が下がって根っこが見えるようになってしまった。

広葉樹は葉っぱが大きくて光合成がしやすいが,針葉樹は光合成しにくいのでは?

 1枚単位では,確かに,葉っぱが広い方が光合成の割合は大きいでしょう。でも,生きていく観点で考えると,それぞれに生命を維持し,子孫を残すための合理的な,幹の形,枝の形,葉っぱの形があります。

一種類ではなくいくつかの種類を1度に植えることがあるのか?

森に戻そうとする植樹は,その土地にあった樹種を複数植樹します。 経営目的で植樹するときは,畑のように,同じ樹種ばかり植樹します。 速水林業という会社では,経営目的ですが,広葉樹の落ち葉も必要ということで広葉樹を所々に植樹しています。

たとえば,土壌や気候に合った木を選んで,はじめに陽樹を植えて,陽樹が育った後で陰樹を植えるなどをして,自然に近く多様性のある環境をつくれないだろうか?

 自然に任せて,荒れ地が陰樹の極相林に移行するまでには,1000年かかると言われています。→ 遷移。 見た目の樹木だけではなく,生物すべてが息づく森環境に至までには,時間がかかるということですね。でも,どうにかしたいなあ,と常々思ってます。

ブナの毒は,他の樹木にも効果があるのか。

 ブナの極相林になると,ブナとササがメインになるといいますね。ブナの枝葉で,他の樹木が育たないのでしょう。いや,もしかして,ブナの根からでる毒は,他の樹木にも有効なのかもしれません。白神だけでは,ブナ,ヒバ,ミズナラ,サワグルミなどなど,山崩れがしやすい地域なので,陰樹,陽樹が混ざった撹乱が起きています。撹乱はときどき必要なことなのかもしれません。

森は川や海に大きな恩恵を与えていることはわかったが,川や海は森に何か貢献(影響)していないのか?

水分の蒸発により,雲をつくり雨を降らせます。

木が発芽する時に必要な条件は何か? どんな場所でも発芽することができるのか?

水,空気,発芽に適した温度。どんな場所でもOK!育つかどうかは別。

川や森に人間が手を加えた結果,環境をより悪化させてしまった事例はあるか?

 多々ある。環境を良くしようとしたところで,思い込みと,選択ミスで,多くの失敗を重ねています。調べれば,きりがないくらい。ぜひ,身近なところから調べてみましょう。そして,教えてください。

アユの生態が変わることは大きな問題か?

別な進化をたどるかも知れない。

アユは日本固有の魚なのか?

アユ Plecoglossus altivelis altivelis は, 海道西部以南の日本各地、朝鮮半島、台湾、中国に分布するようです。

酸性雨は落ち葉にも強いのか?

 酸性雨は,鉱物と化学反応して,金属の陽イオンが溶け出します。この陽イオンは植物に有害です。枯れていきます。微生物も,酸性に強いものだけが生き残り,結果的に,森の土壌を壊してしまいます。落ち葉も分解されなくなってしまいます。

スギは生命力,繁殖力がとても高いのではないか?

そう,屋久島のスギを見て,ぼくもそう思った。

人工林のマツと,天然のマツは,何が目に見えた違いがあるのか?

 根っこに違いがありますが,地中なので,倒してみなければ見た目にはわかりません。人工林にも,みずからの種で,天然に生えてきたマツもあります。その根っこはしっかりしています。ただし,東日本大震災の時に,津波で流されたマツを見ると,人工林のマツは一目瞭然です。

マツタケはなにを見極めて生育場所を決めているのか?

 マツタケは痩せた土地で生えているアカマツと共生します。

 そのアカマツのある土地が(人為的であったり,近くに広葉樹が生えて落ち葉が増えたりして)肥沃になると,マツタケは生えなくなります。

 アカマツは,パイオニアといわれるくらい,痩せた土地で生きていけます。

火山灰は土壌にならないか? 火山灰の役割はあるのか?

 ふわふわしているので,空気を含ませるためにはよい形状です。しかし,アルミニウム分が含まれていると,植物にとっては大問題です。アルミニウムは酸に傾くと溶けてリンと結びつくので,植物が必要なリンが不足することになります。石灰をまいて,中和させることが必須です。 鉄分は,大歓迎です。

ホットスポットという言葉はTV番組内だけで使われている言葉ですか?

ホットスポットについて 正式には「生物多様性 ホット スポット」と言うべきですね。ぼくも認識があいまいでした。TVの番組も紛らわしく解説しています。「生物多様性ホットスポット」= 地球規模での生物多様性が高いにもかかわらず、人類による破壊の危機に瀕している地域として,マイヤーズ博士他により分類された地域です。 現在は,人類による破壊が原始の森といわれる地域にも急速に進んでおり,マイヤーズ博士らが分類したものよりももっと多くの地域が破壊の危機に瀕しています。

長野,上高地 地獄谷のサルだけが泳げるのか?雪の降らない地域の猿は温泉に入らないのか?

 宮崎県南部-串間市 幸島のニホンザルは海を泳いでいる写真があった。 青森の野生のニホンザルは,温泉で泳いだという確認がないようです。 函館熱帯植物園では,湯の川温泉から湯が引かれた温泉付きの飼育小屋にニホンザルが飼われていて,観光客用に,「猿の温泉入浴」を見せているようです。 京都市動物園,井の頭自然文化園のアカゲザルの子どもも,泳ぐようです。水遊びって感じです。

 どうやら,脂肪が少ない原猿類(キツネザル等),オマキザル類(クモザル等)、類人猿(ゴリラ・チンパンジー・オランウータン・テナガザル等)は,水を嫌いますが,脂肪がついているサル(オナガザル類の一部?,ニホンザルはオナガザル類,カニクイザルもオナガザル類)は,浮かぶ=泳げる ようです。

 でも,ゴリラやチンパンジーでも水浴びはしますよ。類人猿ボノボが泳いだという話もあります。

サルが1分以上も潜れる心肺機能はどうなっているのか?

 どうなっているのでしょう? エサ欲しさ(食欲)が勝って,限界までがんばった(必死な)のかもしれません。進化につながる「がんばり」なのかもしれません。「好奇心」と「必死」

切り株の上から新しい芽が出る更新の仕方を知りたい!

 切り株の上から新しい芽が出る更新の仕方を「切り株更新」 と呼んでいます。もうすぐ,ヤクスギの秘密の第2弾があるので,そのときに。。。

ブナは,環境に適応することで柔らかい性質を身につけたのか?

雪の少ない地域にもブナは分布しているので,そうではないと思います。

海流ってなぜ流れているのか?

 冷たい水と暖かい水が混ざったときにおきる現象ですね。そして地球の自転,風による摩擦や塩分濃度の比重違いでも海流が発生します。 インドネシアの島々が誕生する前は,地球の自転,貿易風の引張りによって,赤道に沿って流れる海流がありました。

ほんとに今でも黒潮の平均温度20℃なんですか?

 石垣島辺りの水温で,2月ころ21℃ 8月ころ30℃です。 八丈島辺りの水温で,2月ころ19℃ 8月ころ28℃です。

イリオモテヤマネコ以外の絶滅危惧種のネコは?

 ツシマヤマネコ。長崎県対馬。アムール・中国東北部・朝鮮半島・済州島にかけて分布。

落ち葉が早く分解されてしまうと土壌ではなく何ができるのか。

 いい質問ですね! 植物に吸収されてしまいます。 土壌は,生物、腐植(生物の死骸等の物質)、鉱物の混合物です。熱帯や亜熱帯の土壌は薄いんです。

氷期や大規模な地殻変動があったからこそ,いまの日本の生態系が誕生したのだが,これらが起こらなかったら,日本はどんな環境になっていたか?

 比較的乾燥した島になっていたでしょう。韓国に似た気候になっていたかもしれません。

人間が木を消化して養分にする事は将来的に可能なのか?

 難しい。樹木を分解するということは,セルロースとヘミセルロース,そして厄介なリグニンを分解しなければならない。樹木や葉っぱを分解する菌類,キノコを食べることが間接的ではあるが,ともに生きているということになると思われる。人間も森の土に還るようにしたいところだが,人間の個体数は多くなりすぎた。…

イリオモテヤマネコが車に跳ねられてしまうという人災は

申し訳なく思いました。自然を守ろうと自然遺産にしたことで観光地になってしまい、結局そこに住む生物達は生命の危機を脅かされているというのが、ヒトと自然の共存の難しいところだなと感じました。

過密な人口密度であるため、そのようなホットスポットが

(さらに)開拓などによって失われていく可能性が十分にあります。人間の都合で、動物たちの生息地を侵すことが少しでも減少することを祈ります。

ブナ の 漢字 3種類?

橅,椈,山毛欅。「木」辺に「舞」うと書くブナもあるようです。森の中で舞うように躍るように枝葉を広げる逞しく美しい樹木を表した漢字です。

スギよりブナを植えた方がよいか?

この結論,これからの授業の方向になります。

ブナと共生する動物はいるのか?

います。

なぜブナの葉は分解されにくいのか?

 炭素が比較的多い葉っぱなので,分解されにくいです。 また,雪の多い地域では寒冷期には入ると微生物の活動が鈍ります。 分解されにくいから,スポンジ状の落ち葉の層を根元に集めて,多くの水を蓄えることに成功しています。

ブナの実から,2つ発芽するとは?

 ブナの実(殻)の中には,5粒程度の種が入っています。そのうちの2つが発芽できということですね。 種全部が発芽できることはありません。 ブナの殻や種には毒はありません。種の中身はヒトもおいしくいただけます。サルやクマ,ネズミなど森の動物たちの大好物です。

どんぐりから発芽して,立派な木に成長するにはどれくらいかかるか?

 陽の当たり方,養分などの条件によります。ブナは100年生でも胸高直径30センチくらいだったりします。

主根がぐちゃぐちゃのブナを植えたんですけど,大丈夫?

 あんまり良くないと思います。でも,逞しいはず。がんばれ〜

側根だけで樹木は生きていける?

 なんらかの力を失っているはずです。足を切断されて埋められて生かされている状態だと思います。子孫を残せるような丈夫な体にはならないかもしれません。

植物の根はどの程度失われると枯れるのか?

 生け花があります。 光合成に必要な水分が供給されていれば生きています。 ただ,茎からの水の供給は,茎が腐るとだめですね。 樹木でも,水分や養分が十分であれば,少量の根っこで生きていられますが,長生きはできないでしょう。 倒れてしまいますね。

立っている木の年齢はどのようにしてわかるか?

 「成長錘(インクリメントボア)」と呼ばれる細い円筒状のドリル状の器具を樹体に突き刺し、直径5mm程度の年輪の標本を取り出し、年輪を数える。または,近くの倒木の年輪を数えて,成長スピードを計算。そして直径から推定します。

1歳や100歳などの木の年齢は人間の年齢と同じものなのか?

 四季のある環境で成長する樹木の「年輪」は,1年に1層ずつできます。しかし,たまには。。。

海中での砂と土の境界は?

 土壌(一般には土と呼ばれる)地球上の陸地の表面を覆っている生物活動の影響を受けた物質層のことで,ご指摘の「海底土壌」は,これに準じたものと思われます。

海の中に森?

「海の森」とは,海藻が生い繁った「いのちの環境」のことです。「森」は「樹木があるところ」という捉え方ではなく,「いのちの環境」と捉えるべきと考えています。

山の天気は変わりやすい。森の雨雲をつくる機能と関わりがあるか?

 (一般的には)いいえ。山は上昇気流をつくりやすく,湿気のある風が吹き込むと雨になる。 森が雨雲をつくることは,めったにありません。よほどのかんかん照りの時だけです。

森は無駄がなくどの生物も役割を持っている。何を成り立たせようとしているのか。「森」だけだろうか?

 エネルギー循環。物質循環。海の中の森も。

木が先か,それに依存する菌類が先か? 同じに誕生したわけではない生物どうしがなぜ共存できるか?

 探し求めてさまよって,やっと出会えたふたつの生物。そして,その条件に合うように形(機能)を変えていったというストーリーでいかがでしょうか。

森は雨を降らせたり,酸素をつくったり,人間にとっても貴重な存在なのに森林伐採が進むのはなぜなのか?

 かんかん照りが続いた森の樹木は,森にのみ降らせるだけの雨雲をつくります。 森の樹木は酸素をつくりますが,二酸化炭素も出しています。冬場は二酸化炭素の方が多くなります。 森林伐採----どうしてでしょうか? これから授業で出てきます。

人の手で完全な森をつくることは不可能なのか?

 CWニコルさんは,長野県の黒姫で挑戦しています。

植林を大量にすれば世界はいい方向に向かう?

 いいえ。放射能がでる発電所や爆弾を放棄すべきでしょう。そして,人間の人口について考えなければなりません。

植林しなかったらどうなるか?

 生えるように生える。遷移(授業の中で出てきます)。

-----チェルノブイリ 核の脅威 人間の脅威-----

核戦争が起きたら,人間が死滅し,他の生物が繁栄する?

 わかりません。「風の谷のナウシカ」では,火の7日間の後の世界を描いていますね。

奇形化した動植物は,元に戻れるか?

 なんともいえない。奇形すると,固体としては弱いはずなので,淘汰されると思います。 ただし,進化は突然変異。放射能に耐えられる動植物が誕生するかも。生命の逞しさに期待したい。

鹿がなぜふえたか? 野生のシカを減らす方法は?

 1. 3歳から約10年間,ほぼ毎年子を産む → 繁殖力 2. シカの脅威の消化能力 3. シカは,成熟した(うっそうと茂った)森の中ではなく,ギャップや低木林や草原を生活場所にしている。  → 成熟した(うっそうと茂った)森が,激減している。手入れされた人工林で暮しやすい。 4. 明治から1970年頃まで,日本人はシカ肉をよく食べていた。 以上4点から,来週,簡単に解説いたします。

犬とオオカミの違いは?

 ・体格 狼の体高 60cm~90cm。でででかい! 犬の体高 50cm~60cm。 ・頭の形 ・足跡(肉きゅう) ・しっぽ。

人の手で育てられたオオカミは自然に放された時,狩の仕方を知らなくて死んでしまう?

 野生保護動物園・・できるだけ野生と似た生活をさせているようです。狩ができるようです。 ただし,オオカミは群れを8〜15頭でつくるようです。 1頭だけ放っても,死んでしまうかもしれません。 オオカミは一生,一夫一婦で,仲睦まじく過ごすようです。 また,日本に放とうと計画しているオオカミは「日本オオカミ協会」によると,「再導入」という言葉を使っています。 人の手で育てられたライオンを,野生に還らせた話もありますね。

なぜ、ヒトはオオカミを狩猟(駆除)したのか?

 二ホンオオカミは,◯環境破壊やシカやイノシシの減少,食べ物が無くなった。犬から感染した狂犬病が,オオカミの気性を荒くし,家畜を襲い,人間に害獣として扱われ駆除された。犬から感染した(致死率の高い伝染病)ジステンバーによる死。の3つが原因とされています。

 エゾオオカミは,「大雪や人間の乱獲によるシカの減少、生息地の減少、毛皮を目的とした狩猟、そして国がオオカミ狩に懸賞金をかけたことが原因」とされています。

いずれ,オオカミと人間は共存できるのか?

 共存してほしい

 オオカミ → 漢字で書くと(犭) → けものへんに(良い) かつては (大神)と書く。( 大いなる神) の意味。

狼以外に鹿を減らす方法はないのか?(授業で出たCoCo壱の鹿肉カレーのように、人間にデメリットなく、自然の生態系を破壊せずに鹿は減らせないのか?)

 シカ肉は豚肉に比べ、「カロリーは約2分の1以下、鉄分「ヘム鉄」は約10倍以上」「高タンパク質」・「低脂肪」・「低カロリー」で消化が早い健康食材です。

シカハンターはなぜ激減したか?

1.生き物を殺すことをためらう若者 

2.猟友会--ほとんどが60歳以上

なぜシカ肉を食べないようになったか?

安定供給できない,うまく処理されなければうまくない。処理できるひとが少なくなった。豚肉や鶏肉が安く手に入るようになった。

なぜ滋賀限定?

滋賀県猟友会とのタイアップ。 レトルトにして全国へ!!

シカが増えたことで減った生き物は?

 樹木。草。が減った。ただし,シカによって樹木まで食べ尽くされると,シカも食べるものがなくなり個体数を減らす。

シカがギャップや低木林に生える背の低い木々の若芽を次々食べてしまうことで森の遷移が進行しにくくなり、極相林が形成されなくなる、とあった。シカの多い場所の人工的に植林をしたら、シカの格好の餌場となってしまうのではないだろうか?

 極相林にときどきギャップができることは,とって良いことです。ギャップではなく,広範囲の食害になると,破壊です。

 シカの多い場所に人工林をつくる(新たに植樹する)ことは,そのとおり! シカの格好の餌場となってしまいますね。

植物は,CO2増加による光合成増進,or 高温障害,どちらの影響を受けるか?

 種類によるのでは? 

オオカミはなぜ,満月の夜に遠吠えをするのか?

満月の夜に限らず遠吠えをするので,満月の夜との因果関係はないようです。

二ホンオオカミ=ハイイロオオカミの亜種 問題はないか? 連れてくるオオカミはあくまでもといた場所の生態系に適応している種であり、日本独特の生態系にも適応している種ではないでは?

どうなんでしょう。

オオカミが戻ってきて森が復活したおかげで増えた動物の中に,シカのように自然にダメージを与える動物はいないのか?

 食物連鎖のピラミットが復活すると思います。ビーバーは木々を倒すが,ビーバーを狙うコヨーテやイタチ,テンも存在します。オオカミも,シカばかりを食べないので、物質循環もバランスがとれてきます。

オオカミやビーバー以外にもその動物がいることで生態系が豊かになる動物は?

 食物連鎖のピラミットが崩れていなければ,生態系が保たれます。人間の都合や大災害で,そのピラミットが崩れた時に生態系が崩れます。

 オオカミやビーバーも,食物連鎖のピラミットに,はまってはじめてその存在が生きます。もともとオオカミやビーバーがいなかった土地に彼らだけを連れていっても,(当初は)破壊するだけになります。

シカが増えたことでシカを食べるクマが増えたのか?

 本州以南に生息するツキノワグマは,雑食だけど,ほどんど草食です。運よく捉えた昆虫やたまたま出くわせた動物の死骸は食べます。オオカミが残したシカの肉は食べるようです。

 ヒグマは,シカやサケを捕食します。しかし,北海道に棲むヒグマは近年、シカやサケを食べなくなり,植物を多く食べるようになったといいます。原因は,人間によるサケの養殖・保護と,オオカミから横取りしていたシカ肉が,オオカミの絶滅によりなくなったことが原因とされてます。

 シカのような大型で俊敏な動物を,クマは捕獲できないようです。(子鹿ならヒグマが捕獲できるかもしれません。)

シカが増えたことで減った生き物は?

 樹木。草。が減った。ただし,シカによって樹木まで食べ尽くされると,シカも食べるものがなくなり個体数を減らします。ただ、人工林は青森まで続いているので生息領域を広げて増えています。

今現在も,森の中に住んでいる民族は?

 ヤノマミ族,ミケア族,フリ族,センチネル族,サンビア族,アモンダワ族,アマゾン・インディア等

イエローストーン国立公園と人間生活域はどのくらい距離があるのか?

 ウェスト・イエローストーンという小さな街は,国立公園に面しています。

イエローストーンにオオカミを復活させたことにより,生物の数が増えただけでなく,種類も増えたのですか?

 鳥類は増えたと思います。陸上の動物の種類は変わりないでしょう。ただし,鳥類の糞や羽根に付いた種によって,微生物や植物の種類も増えていると思います。

イエローストーンの虹?

間欠泉です。

ビーバーは,木以外のものをおもな材料としてすみかを作れないのか?

 う〜ん たぶん きっと,自在にかじって長さや大きさを調節できる木の幹や枝だね。日本で大量に廃棄される使用済のわりばしを提供すると使ってくれるかも。(いろんな味や油がついていると嫌がるかな?)

ビーバーのダムが湿地になるのなら、それまでの川の形は変化するのか?

 変化する。イエローストーンも変化しましたね。 

日本にビーバーは生息しているか?

いないようです。動物園だけですね。

ビーバーが木を切り倒しすぎて。。樹がなくなったらどうするか?

 たぶん,まだまだ樹があると思うが,全部なくなったら,死滅すると思う。ビーバーが,全部死滅した後,森林が回復する。

 ただし、天敵のいないフエゴ諸島のビーバーは,ダムをつくる必要がないのかも。なぜなら天敵のいないフエゴ諸島のビーバーは,自分で作ったダムに逃げ込む必要がないから。オオカミのいないシカのような存在。

 森がなくなる前に駆除しなければ,森がなくなるということは,森に生きる生物もいなくなるということ。困った。。駆除しているのだろうか?

天敵のいない生き物はいるか

 食物連鎖の頂点に立っている動物。とはいえ,ヒトは,頂点に立つ動物も殺せます。

 ヒト かな? それを上回るのは,エボラなどの強烈なウイルス。新型コロナウイルス。

外来種でも,敵がいれば影響がないか?

 とてもよく作られている固有の生態系ピラミットに,余裕があればいいが,多くは,格闘している。「撹乱」という形で,新しいしくみができるまで,自然はがんばる。許容範囲を超えてしまわないように。。ぜひ,お願い!

なぜ降雪量が少ないとシカが減ったと考えられるのか?

 降雪量が多いと シカが死ぬ。 降雪量が少ないとシカが増える。

人が狂犬病になったら?

 ウイルス感染症です。 人間が狂犬病にかかったら,致死率は約100%らしいです。日本では絶滅。1732年(享保17年)に長崎で発生した狂犬病が日本で最初。 海外からつれてきた犬が狂犬病をもっていて、その狂犬病が日本の犬に感染した可能性が高い。

人間のダムが自然に与える影響?

 人間が行なう事業は,人間のために行なっていることが大半です。各ダムにもよりますが,自然への影響は,すぐに,もしくはじわじわとでているのではないでしょうか?(調べてみましょう。) また,人間が滅亡してダムを管理(治水)できなくなったら,ビーバーのダムのような働きをするでしょうか? やってみなきゃわかりません。

木は水を貯える働きを持ち、栄養を多く含んだ水として流す自然のダムのような働きをしているが、木を植える以外の方法で、このダムのような働きを人工的に行うことは不可能なのだろうか?

 人工的---たかが人工的といいたい。されど人工的と思いたい。

ブナ以外でテリトリーを保つ木はあるか?

 極相林に君臨する陰樹たちは,その生命と遺伝を保つためにあらゆる工夫をしています。 住む場所をすぐに変える陽樹たちはあまりこだわっていないように思えます。また,険しい岩の土地や他の樹木が生長できない場所に,生命を育む樹種(たとえばスギ)もあります。

ブナは使いにくい材料?

ブナは雪の重みで曲げられては立ち上がり、また翌年にも曲げられても立ち上がる逞しい樹種で,かつ,水分を大量に含んでいる樹種です。 製材した時、水分を上手に乾燥させないと曲がったりゆがんだりするという性質があります。材料という観点からは,使いにくい材料なので,昔は愛されていませんでした。現在は,乾燥技術が進み,木質材料に使われるようになり,好まれる樹種になりました。

砂漠に森を作れないか?

 緑化活動はしています。 しかし降雨量が少ないので,工夫が必要です。太陽電池でつくった電気で海水を電気分解し水素として貯蔵し,砂漠のまん中で発電とともに水を作る技術なんか,これから深まりそうです。

ブナは落葉樹

ブナ以外にも落葉樹は葉を落とします。 潜在自然植生の中では,最も適した(最も順応した)生態系の物質循環にあわせるように,落葉します。 ブナは極相林で独占するような樹種ですので,ブナを中心とする生態系を形成します。

持続可能な植樹方法?

植樹をするということは,根切りも伴います。よって,持続するかどうか? どっちかというと,ヒトがいじらなければ,勝手に自然が回復します。

樹木の周りだけが先に雪解けするのは?

『根開き』『根回り穴』といいます。

 6-1 白い雪は太陽光を反射しますが、黒っぽい樹木は太陽光を吸収します。よって、樹木の温度が上昇し、樹木の周りだけ雪が溶ける。

 6-2 微生物が土の中で活動--枯れた植物が雪で濡れ微生物に食べられ発酵し熱が出る。

 6-3 樹木の周りで風が回り込み,風に当たった雪がはやく解けて行く。

 電柱の周りもはやく雪が解けます。こちらは 6-1と6-3だけが理由。

シカを減らすのに殺さない方法はあるのか。

去勢(生殖能力を手術によって除く)をする方法はあるかもしれません? でも莫大な費用がかかりますね

オオカミの再導入には反対です。なぜなら、

 オオカミが再導入されて,オオカミの被害がおこり,害獣扱いにされることが心配です。(質問者の意見です)

ブナどうしが連携しているとしたら,どのような方法?

神秘! 森の土壌内が大きなネットワークになっています。

木にも祖先はいるのか?

 木=樹=周囲に形成層があって年々肥大成長する植物=木本類(⇔草本類) = 死んだ細胞を木化して生体を支持する植物

 シダ植物→シダ種子植物(裸子植物の祖先)→裸子植物(針葉樹,イチョウ)→被子植物(広葉樹)

最初の植物はどこから来たのか

 授業のなかでも出てきた約35億年前のシアノバクテリア(藍藻植物)が,光合成をするようになった最初の生物(植物の祖先)です。

なぜサキシマスオウノキには、板根ができるのか?

 倒れないようにしている。 熱帯に近づくと,土壌が薄い(分解速度が速いので栄養素がすぐに吸収されてしまう→土ができない)ので根は下ではなく,水平方向に伸びる。 しかし,大きな本体を支えるために根っこをいろいろと工夫します。板根は,板状の根を四方に出すと,いい感じ。

火の粉の少ない木炭?

マングローブ炭は、黒炭(ナラ・カシ・クヌギ)、白炭(ウバメガシ、アラカシ)、オガ炭(オガ屑を圧縮加熱成)の3つと比べて,火の粉も大量に舞います。揮発成分が44%と多く,はじけます。 揮発成分は,黒炭、白炭、オガ炭で2~3%。 安いオガ炭で5~20%です。

シカは,線路以外では,どこで鉄分を補給?

 鉄分を含む粘土や岩石をなめていると思われます。 人間が捨てた鉄のゴミもなめているようです。

雪国において,針葉樹の林の中ではサルは生活できないのだろうか?

たぶん,食料が見つからない。屋久島はスギがたくさんあるけど,ヤクザルが生息しているのは,亜熱帯の広葉樹林帯です。

川に流した木は湿っていて薪として使えないのでは?

 切ってすぐの木は,びちょびちょ(高含水率)です。切ってすぐの木は,完全に水に沈む樹種もあります。 川に流すことによって,乾きやすくもなります。なぜでしょう? → 水中貯木

クマゲラがあけた穴から発芽した場合,もともとの木は枯れるのか?

 発芽しても充分な水がなければ成長できません。多雨の地域なら着生した形になります。 屋久島の木々には,多くのコケが息づいていて,そこから発芽した樹(着生植物)はたくさんあります。「ヤマグルマ」という木は、スギの幹に根を巻き付けるように生長し,スギを絞め殺してしまうこともあります。

菌糸・・ダメな樹から養分を吸い取って,周りの若い樹に養分を送っているのはなぜ?

 メリットがあるんでしょう。若い樹が,大きくなって,いつしか弱ったら,また,ダメになった木の子どもがその栄養をいただく。物質循環、エネルギー循環が行われる森の掟(おきて)の一環です。

森は,最終的には陰樹の森になる。その後は? 

 山火事,土砂崩れ,台風等「自然撹乱」が起きない限り,極相林(陰樹の森)が続きます。

昔の人工林は,何を目的とした植樹か?

 昔の人工林・針葉樹の場合は、もちろん,家や城を建てるための建築用材目的です。大きい樹があっても,運びにくいところにあったら,運び出せないので,川に流して運び出しやすい沢の側に植樹しました。広葉樹では例えば、食料のためのクリノキ、カイコのためのクワノキ等も植樹しています。実が渋くて食べるのに工夫はいるけど、発芽率の高いトチノキは、種まきをして畑をつくっていました。

天然林と原生林の違いは?

 天然林は(人の手による)植樹によらず、発芽や更新して成立した森林です。ほったらかしにしていた土地に木が(すかすかに)生えている場所(二次林)も天然林としています。一方で、原生林は、生物たちの掟に基づいて地中、陸上、空の中で生物たちのエネルギー循環と物質循環がしっかり行われている森(根っこんな森)です。大きく分ければ、原生林も天然林に含まれますが、原生林のグレードは遥かに高く、二次林発生から数十年〜数百年ではじゅうぶんに形作られない深み・高みがあります。

 天然林が日本列島の森林面積の約5割もあると言われていますが、その中で生物の繁殖地である原生林といえるのは森林面積の約14%(国土面積の約%)です。

弱ってきた樹は自力で復活できないか?

 弱り方にもよるけど,菌が入り始めたら,新しい生命にバトンタッチするのがいいですね。DNAのバトンで,ずっと生き続けています。

木の病気によって森がダメになることはあるのか?

 それはない。病気といっても,朽ちるだけ。つまり,森の一員である菌類の活躍となります。

西ノ島あたりで新しい島ができたが,そのような本土から離れた島でも1000年経てば極相林になるのか?

 なると思われる。ただし,亜熱帯の気候区分になるので,照葉樹林,亜熱帯林の構成になります。次週見せる屋久島の海抜の低いところ当たりに似た植生になるでしょう。1000年後が楽しみです。

木の年輪が高さで違っていたら,木の正しい樹齢を調べることができないのではないか?

 そうですね。インクリメントボアで測定する場合,作業しやすい位置に穴をあけサンプルを取り出し,年輪の数および成長速度を加味し,実際の樹齢を計算します。

大陸や他の国から日本に渡ってきた,持ち込まれた生物の話はよく聞くけど,逆に日本から外国に渡ってもしくは持ち込まれて,生き延びているような生物はいるのか?

 マメコガネ,クズ,ワカメ,イタドリ、コイ、キツネ、ヤブカ、シロアリ,タデなどなど。調べて驚いてます!

人が植えたものでも,1000年以上経つと,見分けがつかなくなるのか?

 1000年経つうちに,根切りされて充分な生育ができない弱い個体は死に,その土地,その気候に合う新しい植物(樹木)が入ってきて,森になります。時間はかかると思うけど,植林しなくても,勝手に森になります。いまのような植樹・植林であれば,ある意味余計なお世話だと思う。

いまみたいに根に細工をしないで植えれば大丈夫?

 森にもどるきっかけを作ってあげるのはいいと思います。植林した樹木が種を付け,その種が発芽すれば,実生からの樹木林が生まれる。 スギ林の価値のない放置林には,森にもどるきっかけを作っていく作業が大切だと思います。きらめき活動はそのひとつだと思います。

日本の自然が危機に瀕しているのに,なぜいまだに自然を壊すのか?

 人間の暮しを豊かにするため,じゃないかな?

ヒトは自然に恩返しできるのか?

わからない。これからどう行動するか? 気がつくか? 人のこれまでの行動すべてが自然の一部かも?

一種類ではなくいくつかの種類を1度に植えることがあるのか?

 森に戻そうとする植樹は,その土地にあった樹種を複数植樹します。 経営目的で植樹するときは,畑のように,同じ樹種ばかり植樹します。 速水林業という会社では,経営目的ですが,広葉樹の落ち葉も必要ということで広葉樹を所々に植樹しています。

たとえば,土壌や気候に合った木を選んで,はじめに陽樹を植えて,陽樹が育った後で陰樹を植えるなどをして,自然に近く多様性のある環境をつくれないだろうか?

 自然に任せて,荒れ地が陰樹の極相林に移行するまでには,1000年かかると言われています。→ 遷移。 見た目の樹木だけではなく,生物すべてが息づく森環境に至までには,時間がかかるということですね。でも,どうにかしたいなあ,と常々思ってます。

ブナの毒は,他の樹木にも効果があるのか。

 ブナの極相林になると,ブナとササがメインになるといいますね。ブナの枝葉で,他の樹木が育たないのでしょう。いや,もしかして,ブナの根からでる毒は,他の樹木にも有効なのかもしれません。白神だけでは,ブナ,ヒバ,ミズナラ,サワグルミなどなど,山崩れがしやすい地域なので,陰樹,陽樹が混ざった撹乱が起きています。撹乱はときどき必要なことといえるかもしれません。

木の病気によって森がダメになることはあるのか?

それはないです。病気といっても,朽ちるだけ。つまり,森の一員である菌類の活躍となります。

西ノ島あたりで新しい島ができたが,そのような本土から離れた島でも1000年経てば極相林になるのか?

なると思われます。ただし,亜熱帯の気候区分になるので,照葉樹林,亜熱帯林の構成になります。次週見せる屋久島の海抜の低いところ当たりに似た植生になるでしょう。1000年後が楽しみです。

木の年輪が高さで違っていたら,木の正しい樹齢を調べることができないのではないか?

そうですね。インクリメントボアで測定する場合,作業しやすい位置に穴をあけサンプルを取り出し,年輪の数および成長速度を加味し,実際の樹齢を計算します。

大陸や他の国から日本に渡ってきた,持ち込まれた生物の話はよく聞くけど,逆に日本から外国に渡ってもしくは持ち込まれて,生き延びているような生物はいるのか?

 マメコガネ,クズ,ワカメ,イタドリ、コイ、キツネ、ヤブカ、シロアリ,タデなどなど。調べて驚いてます!

天然秋田杉は植林されたものかも知れない話はショックだった。

推測です。天然に更新したものを守ってきた,とも言えます。

雪国において,針葉樹の林の中ではサルは生活できないのだろうか?

たぶん,食料が見つからない。屋久島はスギがたくさんあるけど,サルが生息しているのは,亜熱帯の広葉樹林帯。

川に流した木は湿っていて薪として使えないのでは?

 切ってすぐの木は,びちょびちょです。切ってすぐの木は,完全に水に沈む樹種もあります。

 川に流すことによって,乾きやすくもなります。なぜでしょう? → 水中貯木

クマゲラがあけた穴から発芽した場合,もともとの木は枯れるのか?

発芽しても充分な水がなければ成長できません。多雨の地域なら着生した形になります。 屋久島の木々には,多くのコケが息づいていて,そこから発芽した樹(着生植物)はたくさんあります。「ヤマグルマ」杉の幹に根を巻き付けるように生長し,杉を絞め殺してしまうこともあります。

菌糸・・ダメな樹から養分を吸い取って,周りの若い樹に養分を送っているのはなぜ?

メリットがあるんでしょう。若い樹が,大きくなって,いつしか弱ったら,また,いただく。

森は,最終的には陰樹の森になる。その後は?

山火事,土砂崩れ,台風等「自然撹乱」が起きない限り,極相林(陰樹の森)が続きます。

銀杏の実は雌が少ないみたいですが、繁栄させることを考えたら、雌の方が多くなるように感じたので、不思議に思いました。

イチョウの種は,オスメス比が 1:1 と書いてあるものがあった。だけど,イチョウの木の下で,ざっと種を見てみると,オスの方が断然多く見える。街路樹では,臭いのがイヤで,オスを多く植えるようです。ギンナンの産地では,ギンナンの実を大きく着けさせたいので,受粉率を低くするためにメスの木を多く植えるようです。

気根は銀杏でなくてもできるのですか?

気根は,イチョウ,マングローブ,ガジュマルなどなど,トウモロコシにも見られます。屋久島で,ガジュマルを撮影してきたので,後ほど,授業の中でお見せします!

何本も合わさって幹ができるのは本当に結合するのか触れてるだけなのか

融合しています。

他に抗菌性の木はありますか?

ヒバ(ヒノキアスナロ)には,抗菌・殺菌作用,抗癌,抗ウイルス作用,免疫抑制作用,発毛作用,抗酸化・老化防止などの薬理作用を示すヒノキチオールという酸性の物質が含まれている。

ヒノキには,抗菌・殺菌作用,抗癌,抗ウイルス作用,免疫抑制作用,発毛作用,抗酸化・老化防止など,ヒノキチオールと同様あるいはそれ以上の薬理作用を示すヨシキソールというアルカリ性の物質が含まれている。

スギ,サワラ,クスノキなどほとんどの樹で,それぞれの生育環境で,菌に負けないように体に物質をつくっています。

ビーバーは,木を食べるのに,なぜ水辺で生きるのか? 食べる木はなんでもいいのか?

 ヤナギやポプラの木など,水辺に育つ木が好きなんだそうです。

 また,ダムに積みあがる木枝は,エサとして貯蔵も兼ねています。水に浸かっていれば新鮮長持ちなんですね。

なぜ,外来種はその土地の生き物を食べるのに,もともとの生き物は外来種を食べないのか?

 別な環境でも育つ逞しさのある種が,外来種として残っている。つまり,外敵がいれば,やはり死滅してしまう。

 ビーバーの場合,すごい平和なフエゴ諸島に連れていかれて繁殖してしまいました。

 オオカミやコヨーテが普通にいる環境なら,うまく食べられていた(コントロールされていた)でしょう。

 逆の例ですが,ニュージーランドにキウイという羽根のない鳥がいます。ところが,人間が連れていった,ネコや犬,そしてポッサム(フクロギツネ)にその存在を脅かされています。

それよりも人間が最も怖い外来種です。

調べたら、ビーバーは縄張りを作るとあったのてすが、ダムは1つの縄張りで作るものなのでしょうか。

 縄張りですね。ダムに積みあがる木枝は,エサとして貯蔵も兼ねています。他のビーバーにはとられたくない。

1度湿地になった土地も年月がすぎればまた川に戻るのですか? 川がなくなってしまわないのかと思ったので…

 川の勢いは,とまりません。かならず,下流に流れ続けます。川は形を変えます。

里山のように、人が手を加えることで、動植物の多様性が高まることがあることについてです。牛などの、牧草地や、リンゴ畑なども、最終的には生態系破壊につながってしまっているのでしょうか。

 里山は,自給自足+余剰生産分を販売する規模の農業まで,と思っています。

よって,「牧草地や、リンゴ畑」は,里山にはならず,生態系破壊につながっている牧畜業,農業です。

 また里山の「動植物の多様性が高まる」とはいっても,「人間の影響を受けた生態系が存在する山」ということになり,「撹乱」された自然になります。トンボやカエルは嬉しいでしょう。ビーバーのダムのような水田ができるので,ちょっとした自然へのいたずらにとどまるのではないでしょうか?

オオカミのおしっこ ウルフピー?

シカが嫌がる匂いです。

マツはもともと根が浅いのか? 植林の仕方のせいではないのか?

 よく,気づきましたね! アカマツ,クロマツは,深根性の樹木です。屋久島で見てきたクロマツの根っこはすっごく逞しかったです。

 そのとおり,植樹の仕方の問題です。解決方法を模索中です。ひらめいたもので実験予定です。

苗からではなく,種を蒔くことからできないのか?

したいけど,下草の多い林野地では、草に負けて,成長できない。どうしたらよいか。。ひらめいたもので実験予定です。

ものすごく深い穴を掘って主根を伸ばして植えることはできないか?

コストがかかりすぎます。植樹祭にいくと、手堀で深くても30cm程度しか掘りません。掘り下げるのが精一杯です。解決方法。ひらめいたもので実験予定です。

根が深いと水を蓄えやすい?

 水を蓄えるのは,土壌です。ブナの落ち葉の蓄積がブナの水の貯蔵になってます。

ビデオの中の「深根性の樹木の選択」というのは,マウントを崩れにくくするためであり,津波がきても倒れにくい(波を破砕する)強い木の森にするためです。

瓦礫を分解する微生物はいるのか? 瓦礫を埋めちゃってよいのか?

 震災瓦礫の木材を,チップにして埋めると木材腐朽菌がいっきに分解し始めます。しかし,土壌に含まれる窒素分を大量に消費するので,土壌は,植物が育ちにくい環境になります。

 震災瓦礫の木材を,柱材のまま埋めると,いいあんばいです。

 震災瓦礫のかわら,小石,コンクリートなら,風化しない限りそのまま,ですね。

 震災瓦礫の鉄骨は,酸化鉄になって,植物の必須元素のひとつになります。

 汚染物質はだめでしょう。ペットなどのプラスチックは? 他の金属も有害になることもあります。

「毒と分解不能なものを取り除き・・・」とあった。 瓦礫と土を混ぜたマウンドは,津波で崩れないのか? 土砂崩れ等をおこす危険性は?

検証してみないとわかりません。検証できるでしょうか。

植林に使う木はどこかの団体や企業が育てているのですか?

 樹木の育苗農家があります。弘前にも,ロマントピア相馬に行く途中の「湯口山」というところに一件だけあります。注文を受けて,2〜3年かけて,育てて出荷します。

何を根拠に森が津波を防ぐのか?

深根性の木々は津波を食い止めていた。やってみよう! という活動。

形成途中でまた災害が起きたらどうなるか?

100年経てば,立派な森になるでしょう。という予測。

海水を浴びた木々は再び生長できるのか?

 しばらくはできない。「浸透圧」の関係で,塩水が根っこに含まれる水を奪ってしまいます。大雨が降って塩分濃度が下がって,正常な状態になるまで,樹はがんばるでしょう。がんばれない樹は枯れます。

 根っこを切られた幼木を植樹して成長させても,がんばれる樹になるか,どうか・・

シカが好まない食物はないのか?それを植えれば緑の保護になるのでは?

苦手なものは,トゲのはえている植物,毒のある植物。 例えば,トゲのあるニセアカシヤには手を出さないと思うけど,外来種だね。 それより,シカは深い森を好まず,光の入る林や草原を好む。とすれば・・・どうなる?

なお、シカの嫌いな植物はシカは食べません。例えば猛毒のあるトリカブトです。トリカブトだけが林地に残って、増えて。困ったもんです。

シカ被害 → 一本ずつ金網をつけて木を守れる?

とくに北海道では,実際に行っていますよ! しかし,お金がかかるし,手間もかかる。 オオカミのおしっこがいいかも。

シカはどうして鉄分を欲するか?

 動物は,シカに限らず,ミネラル(カルシウム・リン・マグネシウム・カリウム・. ナトリウム・鉄分・ 亜鉛・銅・ヨウ素など) を必要としています。鉄分が足りないと貧血になります。

ニセアカシヤをシカ対策に?

どうにか,したい。研究したい。

ニセアカシア以外に,私たちの役に立っている外来種は?

 ニセアカシアも,たまたま,役立っているけど,でも,その地域の生態系を壊していると思います。基本,人が思うに,役立たないとされています。なにか目的があるのか…それとも,人間への復讐か? 人間のためか…?

「カダヤシ」という魚がいます。メキシコ湾に注ぐ河川出身で,メダカみたいな魚です。ボウフラを食べてくれます。私たちの役に立っていますが,人々は外来生物として駆逐を考えているようです。

有用なニセアカシアを利用しないでなぜ切ってしまうのか?

なぜでしょう? 日本固有の植物より繁殖力・生命力があるからだと言っています。例えば、川岸にはよく、ヤナギの木が生えますが、そこにニセアカシアが進出すると、ヤナギが育たなくなります。ニセアカシアは切り株さえ残っていれば、いくらでも萌芽更新します。根っこもしぶといです。材にも養蜂にも、ヤナギより有用なので、そのままにしておくという方法はどうなのでしょう。

ちなみにスギの人工林にニセアカシアを進出させる実験もできればいいなあとも思っています。(ニセアカシアの幼樹にはトゲがいっぱいで、シカは食べられない。)

アカシアとニセアカシアは近い種類か?

 アカシア (Acacia) → マメ科ネムノキ亜科アカシア属の総称 約600種 オーストラリア大陸,アフリカ大陸 こちらも外来種。深根性。雨が降らなくても育っている。

 ニセアカシア (Robinia pseudoacacia) →  マメ科ハリエンジュ属 北米原産 アカシヤより先に日本にきた。明治

ニセアカシアの花のてんぷらはどうやって食べるのか?

 あまくておいしいそうなので,そのまま,カリッサクッと。

なぜ外来種は強いのか。その土地のものの方が優位に立てないのはなぜか?

 別な環境でも育つ逞しさのある種が,外来種として残っている。つまり,外敵がいれば,外来種でもやはり死滅してしまう。

 ビーバーの場合,すごい平和なフエゴ諸島に連れていかれて繁殖してしまいました。

 オオカミやコヨーテが普通にいる環境なら,うまく食べられていた(コントロールされていた)でしょう。

 逆の例ですが,ニュージーランドにキウイという羽根のない鳥がいます。ところが,人間が連れていった,ネコや犬,そしてポッサム(フクロギツネ)にその存在を脅かされています。

それよりも人間が最も怖い外来種です。

 カメやウナギ,ナマズなどは,ピラニアより強いかもしれません。ガンバレ!


クマと出くわしたら,くるっと向きを変え,走って逃げればいいのですか?

 走って逃げたらダメです。熊撃退スプレー(10000円くらい)もって山に入ろう。

 逃げ方は,季節や種類によっても違うようです。

 クマがヒトを襲う時。

 1. 食べたい。(北海道のヒグマはありうる。本州以南のツキノワグマはほとんどない。人がもっているお弁当,野菜,家畜を食べたいとも思うという。)

 2. あそびたい。(子グマは,ちょっかい出そうとするそうです。親熊が近くにいるから要注意)

 3. 排除したい。(でていけ~。子グマを守りたい!)

 4. びっくり!!(わーなんでヒトがいるの? ラジオをつけておこう。クマよけの鈴は,動いている時は鳴っているが,座ったり,立ちどまった時は音がならない。)

北海道のクマとの事故のニュースより,秋田の事故のニュースの方が増えているように思える。秋田の環境の変化?

 6月2日,まさに本日,また,秋田県鹿角市十和田でのクマ事故のニュースがありましたね!

 2015年は,ドングリが豊作でした。ということは,昨年秋にどんぐりをいっぱい食べて,太ったメスのクマは,この春,妊娠によい状態,出産しているか,出産間近。オスグマは交尾期は興奮状態になるらしい。山菜取り,タケノコ取りは,危ない。

 秋田八幡平クマ牧場ヒグマが逃げた話は,人災。 最後は,なぜ,クマを射殺するんだろう? 人命を守るためですよね。

マングローブは暖かい地域だけにあるもの?

はい。熱帯 - 亜熱帯地域の河口汽水域の塩性湿地に成立する森林です。

マングローブは人工的につくれるのか?

 マングローブの樹々は,(熱帯 - 亜熱帯地域の河口汽水域の塩性湿地に生育する)約80種もあります。一種類だけ植樹してもうまくいかないと思います。さらに,海から流れてきたゴミや海藻によって,死んでしまうこともあります。植樹後に,多くのメンテナンスが必要です。よって,マンギマンギの森を作るのも,何十年もかけて,復活力を信じていかなければなりません。さらにさらに多くの生物が戻ってくるには,もっと時間がかかるでしょう。

 マングローブの森を切ってしまうのは,一瞬でした。エビはおいしかったです。しかし,「生命のゆりかご」へ戻すことが,人間にできるのでしょうか。

エビを養殖すると木が育たなくなるのはどうして?

 養分が少なくなるから。生命の,エネルギー循環,物質循環がなされなくなるからです。

なぜ,インドではボンベイブラッドが多いのか?

わかりません。抗H抗体も持っているボンベイ・ブラッド。なにか,歴史があるのでしょう。

人工的なダムは最初はどのようにして作られたか?

 紀元前2750年に建設されたサド・エル・カファラダムが,最古のダムです。上水道目的のダムです。かんがいや治水目的でも,多く作られてきました。

オオカミの大いなる神。どのような「神」として扱われたか?

 山間部に出没するシカやイノシシなどの害獣を食べてくれることにより,五穀豊穣。

 都市部に出没する盗賊が怖がり,火難・盗賊避け。

 結局,人間のために活躍してくれたら,神。?。日本にはたくさん神が存在しますよね。

樹の皮を食べられるなら,形成層は壊れないのでは?

 そのとおりです。樹皮の外側だけを食べてくれるなら樹は死にませんが,シカが食べているのは,外樹皮のすぐ内側にあるやわらかい内樹皮(師管=養分を運ぶ管)とみずみずしい形成層(=細胞分裂している層)の部分です。

 授業の中で,「樹皮が一周食べられてしまうと…」と言ってしまっていましたね。 すみません。それは間違いです。 ご指摘ありがとうございます。

 シカは,外樹皮を剥いて,樹皮のすぐ内側にある内樹皮と形成層を食べていたのです。「樹皮を一周剥ぎ取られてしまうと…死んじゃう。」が正解でした。

 越冬するサルが食べていたのも,枝の樹皮を剥いた内側でした。ぼくも食べてみましたが,樹の硬い繊維で,味は木(わりばしや爪楊枝を食べてみた時と同じ味),かみ切れませんでした。

切り株から芽が出て大きくなる更新も,切り株更新?

 この更新は「萌芽更新」です。

 萌芽更新・・・切株からの萌芽が大きくなる

 切り株更新・・切株の上に種が落ち,発芽し,成長する。

人工林の木は,どうして成長が速いのか?

 見ていただいた人工林のスギの木は,間伐などの手入れがされていたスギです。日光がじゅうぶんに当たるようにされていたので,春から夏場にはやく大きく成長(年輪間隔は大きい=材質は柔らかいします。 人工林でも,放置林では成長が遅く,細い幹(年輪間隔は小さい=材質は硬い)です。

 天然の秋田杉の年輪間隔が細かい理由は,森の中で,他の木と競争しながらゆっくり成長したからと思われます。 またヤクスギは,養分の少ない花崗岩の上で,ゆっくりとたくましく成長してました。

とすると、放置林の材質と天然林の材質は同じ?

 年輪間隔が小さい点では似ていますが、放置林の材質は節も多く硬くて粘りが少ない性質、一方で天然林の材質はた樹種との競争で余分な枝を自ら落とし、節も目立たず堅くて粘り強い性質です。

なぜ,ヤクスギは樹齢が長いのか?

秘密です!

屋久島のヤクスギは,土埋木になっても,どうして腐らないか?

 ヤクスギは,養分の少ない花崗岩の上で,ゆっくりとたくましく成長していたので,過酷な環境に負けまいと抗菌効果のある成分を材中に備えていました。 切り倒されても,土に埋もれてもその効果は続き,時を経て掘り返された後も,材としてじゅうぶん使える強度を持っています。 すごいですね!

屋久島には,サルとシカ のみ?

正確には,野生の大型哺乳動物は,サル,シカです(と言われている)。(野生の)小型の哺乳動物は,コウベモグラ、ジネズミ、ヒメネズミ、コイタチ、コウモリなどが確認されています。ほんとうは,まだまだいるのではないでしょうか?

屋久島に人間が,サルとシカだけを連れてきたとすると,どうして?

ヤクシマザルは,後代に持ち込まれたという記録の無い固有種と言われています。

「崖を登れるサルとシカのうち,巻込まれない高所にいたサルとシカが生き残った」という推察。 

 なるほど,そうかも。でも,オオカミは? タヌキは? キツネは?

屋久島の氷河期は?

屋久島と関係がある最後の氷河期は,約1万年前に終わったとされています。

喜界カルデラの大爆発 約7300年前 とされています。

よく,ブナの木にいたずら書きがしてあるが,その木は死んじゃうのか?

 いいえ,なんともありません。ブナの樹皮に、釘などの金属でのいたずら書きは,年が経つにつれて,どんどん傷が横方向(円周方向)に伸びていきます。 

 でもダメですよね〜,いたずら書きは。

種を森の中に蒔くと,雑草に負けてしまうと言う話があったが,自然な森では,みな,種から育ったはずで,なぜ,人が蒔いた種から発芽した木は雑草に負けてしまうのか?

1. 天然にこぼれ(拡散され)る種の量と,播種される種の量の絶対量を同じになるよう(適切な時期に適切な量,適切な樹種の種,適切な割合を蒔く)ことと,

2. 種が落ちる(蒔かれる)時の,環境(すべての生物が憩う環境,土壌環境,下草の環境)を同じにすること

3. 種がこぼれる頻度を同等にすること

で,同等の効果が期待されます。

 スギ人工林の土壌にいきなり,ぱらぱらとブナの種を蒔いても,整っていない環境ですから,「目に見えた成長を観察」することは期待できないと思います。 種を買って,人が蒔くよりも,他の樹が入ってきやすいようにスペースを空けて,自然任せにする方が賢そうです。 (ブナは陰樹で,日陰で幼樹時期をすごす)

 もちろん,1.2.3.を調べて,播種をし,人為的に森に還るきっかけをスピーディに促す研究や実験,実践をしていくことも,ひとつかと思われます。(ただし1.2.3.は神の領域なのかもしれません。)

 「きらめ樹」の活動も,自然任せですから,簡単には,元の森の状態に戻らないと思います。自然任せですから,徐々に生き残った樹木が生長するのを待ちます。 自然の復元力に期待します。 きっかけ作りにはなります。 1000年かからずに元の森に戻ることが期待できます。

 「遷移」は,それぞれの環境をゆっくりとじゅうぶんに創り出す大切な時間といえるでしょう。

人工林で強い木材はできないのか?

北山スギですね。 いっきに成長させないように枝を落とし,丹念に育てます。 年輪が緻密で強度があります。磨き丸太として柱材に使われます。

以前の授業内で,シカが樹の側面を一周食べてしまい,水が吸い上げられなくなり枯れると知りました。ブナの樹も側面一周食べられると死んでしまうのでしょうか?

 はい。でも,ブナの樹皮はするっとしていて硬く,シカに樹皮を剥くことはできないような気がします。

 ただ,ブナと共生するササダケ(この辺ではチシマザサ)が食べ尽くされてしまいます。ササがないと,鳥類の成育・繁殖に打撃を与え,ほ乳動物が身を隠す場所が奪われ,ブナの幼木も食べられてしまいます。 有機物を保持していたマット上に広がるササの地下茎も枯れてしまうと,たいへんです。タケノコ好きなツキノワグマも困ってしまいますね。

白神山地でもニホンジカの目撃が増えていると聞くのですが,どのくらい増えているのでしょう?

 県自然保護課提供によると,

 ニホンジカ目撃情報 平成27年度・・・青森県 20頭 ・秋田県 11頭

 ニホンジカ目撃情報 平成26年度・・・青森県 7頭 ・秋田県 4頭

 しかし,新聞報道も含めるとまちまちです。同じニホンジカをカウントした可能性もあります。温暖化の影響で,青森が暖かくなれば,ブナも育ちにくくなり,ニホンジカも棲みやすくなり,いっきに増えるかもしれません。 寒冷化すれば,ニホンジカの生息は南に移動していきます。

シカは私たちの生活の助けとなるようなことをしているのか?

いいえ,ただ,生きることに精いっぱいなだけです。

過度な数のシカは自然に役立っている?

 いいえ,食物連鎖がこわれたおかしな環境です。 もしかしたら,「自然界からヒトへ忠告しているのでは?」 というのが,授業でのお話でした。

動物は死んだら体は腐って原形をとどめないけど,木は切られてもしっかりしているのは,どうしてですか? 細胞壁が残るからですか?

 動物も,微生物が活躍しないように,ミイラ,はく製,冷凍や標本用(水分を飛ばして,保存する温度でも腐敗しないように処理)にすれば,残ります。ただ,水分が50〜70%ありますし,細胞の形をとどめようとする細胞壁がないので,体積はぐぐっと減ります。

 木材も,水をじゅうぶんに含んだ状態で,かつ,空気もじゅうぶんにある状態,かつ,微生物が活躍できる温度で放っておくと,腐って原形をとどめない状態になります。

 木材として使っているのは,含水率を12〜13%(気乾状態,湿度50〜60%の環境)に調整した状態だからです。

 細胞壁で,ある程度形は保たれますが,伐採から材料に加工されるまでに,細胞壁自体も含水率が30%を下回った時に縮みますので,割れたり変形したりします。 また,湿気を吸えば,膨張します。

倒木上更新の場合,根が弱くならないか? 根が下まで届かないのではないか?

 ならない。根は,またぐようにぐんぐん延びて,土壌や岩間に突き刺さっていきます。びくともしません。

 根も隠れた構造体です。

切り株更新の樹が大きく成長できるのか?

 成長する。切り株に種がこぼれて発芽した場合,その根は,菌類が分解した切り株の主(樹木)が蓄えた栄養を使って,幼樹は大きくなっていく。 しかも,地面に落ちた種より高いところ(切株)で発芽するため,より多くの太陽の光を浴びるチャンスが出てきます。 切株が乾燥した地域での切り株更新は難しいですが,雨の多い地域では,多く見られます。

樹は,切り株にされることを知らないのに,なぜ,切り株から萌芽更新という能力があるのか? もしかして折れた時?

 生命力は,誕生した時から備わっています。順当に種から発芽し,敵にも打ち勝って成長した樹木には,多分な生命力が備わっている証拠です。 そう,「折れた時」にも,同じように更新します。 また,山火事等で上方が焼けてしまった後でも根元が生きていれば更新されます。 幼樹時代にも,上端を動物に食べられても,枝から幹に成長していきます。

切り株更新と伏条更新と倒木更新は似ている?

ちがいます。伏条更新と萌芽更新は,クローンですね。

 伏条更新・・・下枝が地面につき発根して独立の林木に生長する

 萌芽更新・・・切株からの萌芽が大きくなる

 倒木更新・・・倒れた木の上に種が落ち,発芽し,成長する。

 切り株更新・・切株の上に種が落ち,発芽し,成長する。

だめになった木にはキノコが生え、次の木に栄養をやる橋渡しの役目がある、ということを習った気がするが、公園の木の遊具にキノコが生えたら、その遊具の木は脆くなるか?

 はい,もちろん,もろくなります。 腐っていたら,その遊具であそばない方がよいです。 とくに,ボルト周りや地面近くがやられます。 防腐処理がしっかりされていない場合,3〜5年おきに遊具の部品交換が必要です。

スギは生命力が高く,ヒバやヒノキは自己防衛力が高く。 生命力と自己防衛力はちがうのか?

オフェンスとディフェンスの違いだと思います。

 ヤクスギをみてきて,生命力と自己防衛力が,つくづく感じられました。 原生のヒバやヒノキも,生命力と自己防衛力が備わっています。切り株更新もあると思います。

 ただし, 人工林のスギには生命力と自己防衛力もほとんどありません。 人工林のヒノキには,まあまあな自己防衛力があります。 陰樹であるヒバは,人工林として,あまり成功していません。

スギの人工林では種を落とさないのか。

 種は落ちるでしょう。しかししっかりと発芽して成長しているスギはあまり見たことがありません。刈られてしまうのか。

 しかし,昨年,相模原の人工林の端っこの,わき水が流れているところでみつけました! ひとりで興奮してました。

 比較的雨の多い関東地方の沢沿いでは、自生しています!!

スギの種子が見たい。

「すぎぼっくり」から。

岩手県にある石割桜も屋久島のスギのようにコケで発芽し石を割って育ったのか。

みました! すっごいサクラですね!逞しい。「岩の上に生えた桜が成長するうちに、岩を割ったのだ」「大嵐の夜に落ちた雷が石を割り,その隙間に桜が生えたのだ」 諸説あり。

記念碑などの石と石の間から生えている植物はどうやって養分を得ているか?

 養分少なくても生きられる樹が,光合成と水だけで成長しているものと思います。

 今朝,コンクリートの屋根の上で成長する樹を,学内で見つけました。さて,どこにあるでしょう?

穴を開けられた後の自己回復の過程が詳しく知りたい。

 屋久島のスギの穴ですね。詳しい過程ですか? 200年くらいの間,カメラを回し続けるしかありません。

スギのような陽樹が増えたらもう一度陰樹が増えるのではないか

 どこにかな? 屋久島? 人工林? スギは3歳までは陰樹で、それ以降は陽樹です。大きなスギの木陰でスギの幼樹は育ってくれています。

 屋久島では,他の陰樹育っていますが,スギの生命力が勝っています。花崗岩の上ですから土壌も少ないので,ブナは育たないのでしょう。。

スギが死んでしまった後、ヤマグルマの成長はどうなるのか。

ぐんぐん成長します。

人工的にスギを植えたことで、ヒバとブナを追いやってしまったということですか。

 はい。ヒバは建築用材として使われて,その後は,スギを植えた。

 ブナは価値がないとして切り出され(薪にされ),スギを植えた。

原生林に戻したほうが良いことはなんとなく分かるが具体的になぜいいのか。

生物多様性のある森になります。地中と地上と空の領域すべてが生物の生存圏になります。地中では木々や菌が語り合い、森の掟に従って殺し殺され、生かし生かされ、真に豊かな環境をつくりだします。その中では、今の人間は生活できない(役立たない)かもしれませんが、地球にとっては価値のある環境です。

道路ができることにより繁殖の制限について

種の間で交流が行われなくなることによって、繁殖が制限され、種の遺伝的な多様性が低下し、種を絶滅に導くといわれています。来週,解説します。

小規模な撹乱であれば,生物の多様性においてはよい効果を生むと思うのですが,どうなんでしょう?

はい,よい効果ですね。授業の中でも,そのように解説したつもりでした

シカはスギを食しても大丈夫なのか?

だいじょうぶ。シカにとって(も),スギは,あまりうまくないらしい。

どうにかして,シカの味覚を変えることができたら,木を食べられなくてすむ?

 シカも,樹皮の内側を食べて,美味しいと思っていないかもしれません。生きるのに精一杯なのです。特に冬場の草が生えない季節は,樹皮をかじってしまいます。

 人間だって,食べるものがなくなると,形成層や師管を食べます。以前も書きましたが, フィンランドでは食料難の時代に,マツの師部(樹皮のすぐ内側)を,乾燥して,粉にし,ライ麦と混ぜて,硬いパンをつくって食べていたこと, 日本でも,秋田県由利本荘市鳥海、矢島地域のみに伝わられている松皮餅という郷土菓子があります。マツの師部(樹皮のすぐ内側)を軟らかくなるまで煮てつぶし餅に練り込んだものです。

屋久島のスギにコケがあるということは,スギに養分が多いのでしょうか?

 いいえ,コケは,岩の上でも増えます。水分と光合成ができれば,増えますが,根っこがないので,荒らされると,死滅します。屋久島は,雨が多いので,水分はバッチリ。荒らされない環境ですから,とってもきれいなコケが至るところに生えています。ヤクシカは,いまのところ,まずいコケを食べていません。

どの種も根の生える部分と芽の生える部分は同じなのか?

 植物の種は,種類によってみんな形が違います。真ん丸の種もありますよね。

 いわゆる「どんぐりころころ」のどんぐりとか,スイカの種とか,ひまわりの種とかは,とんがった方から根芽が出ます。試してください。

弘大のニセアカシアは切られてしまうのですか?

 そうだね。農生にニセアカシアが嫌いな先生がいるので,見つかったら切られてしまうかもしれません。

 医学部の端っこに,りっぱなニセアカシアの木が20本以上ありましたが,昨年半分,今年で全部切られてしまいました。市内にニセアカシアが増えることを危惧した判断によるものと思います。切られた丸太を今年もゲットできませんでした。残念!!

次の春で葉が増えるのはどうしてか?

 去年の秋まで葉がついていた付近から春に新芽が出て,さらに幹が上方に伸びれば,その先端の新芽から葉が出てきます。葉のつき方は,樹種によって特徴があります。ぜひ,どんぐりを水耕栽培してみて観察してください。

自然林を守っている仕事の人はいるか?

環境省と,その下請け企業,NPO法人。故CWニコルさんのような作家さん。

挿し木で育てた場合木材として使えるようになるまで何年くらいかかるのか?

40年〜50年。それまでに,じゅうぶん手入れされて,倒れなければ。。

スギ人工林伐採の後,切り株はどうなってる? 主根のない挿し木でできた切り株の方が楽?

 そう,片づけるのは,とっても楽ですね。ユンボで簡単に取り除けます。(とはいってもユンボ(パワーショベル)ですが。。)

 しかし,実生(種から育った)なら,切り株が残されたとき,萌芽更新といって,また,スギの木が生えてきますよ。(北山の台スギがそれ)

 さて,どっちがほんとうに「楽」なのか。

木を植えても森にならないなら,どうしたら森を作れるか?

人間には創れないと思う。きっかけだけつくってあげるくらいかな。。

平内のようにスギをちょこちょこ切って植林しても,やっぱり栄養がないなら育たないのでは?

はい,その時,昨年植樹したエリアや一昨年植樹したエリアも見てきましたが,あまり育ってませんでした。

 ただ,森の復活のためのきっかけにはなっていると思います。

種から人工的に木を育てることはできないのか?

 種を蒔くと,鳥やネズミなどに種を食べられてしまいます。発芽しても,周りの雑草の草刈りを,6年くらい(周りの雑草に負けない高さに成長するまで)毎年しなければ,生長できません。

主根がある程度延びて,延びすぎる前に植えることはできないか?

 3歳以降に主根を切られると,それ以降,再生しないようです。3つ子の魂100歳までというのと同じ,樹木では,3つ子の魂1000歳までなんだと思います。主根が切られると,生命力が弱まると予想できます。

主根が伸びる薬もあればいいのに。

種に凝縮された生命の力強さを,人間がつくり出せるでしょうか? つくる手間より,実生を大切にしたいです。

小さい苗が枯れてしまわないようにするのは無理なのか?

 1. 水分が得られること。 

 2. 光合成ができること。(つまり雑草より背が高くなる必要があること。)

 3. 動物に食べられないこと。(植物みずから毒を含有させたり,トゲをつけたりすること)

 4. 人間が関わらないこと。(でも,)

沖縄の防風林は木の高さや根の強さを考えて植えられているが,昔の人がそれを考えて植えたのか?

はい,そのとおりです。かしこいですね!

混播・混植法で石ころをまく時,種を蒔いたところにも石ころをまくのか?石があっても発芽してくるか?

はい,石ころは,夜中に結露して水分を種に与えてくれます。たくましい個体は,石ころなんて簡単にはねのけてしまいます。

ブナなどの植林が行われている現在、しっかりと生態系や森について考えて行っているのだろうか?

日曜日に体験してこようと思います。

世界では山が切り崩されるけど,それを戻すことはできないのか?

何千年もかけて創り出された森ですから,破壊されたら,そんな簡単に戻りません。「遷移」荒れ地から森に戻るまでに1000年かかります

日本の林業は回復しないのか? (秋田杉ブランドとして売っていくしかないのか?)

 日本林業・・がんばっているところはがんばってます。北山スギやオビスギなど。

 しかし,ほどんどの人工林のスギは天然のスギや輸入材に比べて,強度が小さく,建築材には使いにくいです。(なぜ弱いか?は,授業の中でお話します。)

よく植樹に使われている樹はなんですか?

「自然を戻そう」などのいわゆる植樹祭に使われる樹の選択・・その土地に昔から育っていた(潜在自然植生の)樹木を選びます。青森では,ブナ、ミズナラ、ヤマザクラ、グミ、ヤマツツジなどですね。

 将来,「スギやヒノキの丸太を得て,大もうけしよう」という植樹には,スギやヒノキを選びます。(失敗の例多数あり)

ウルフピーの採取方法? (木についたもの?)

 アメリカで,オオカミを採取しているようですが,どのように集めているか,明らかにされていません。

オオカミのおしっこの成分を人工的に真似できないのか? どれくらいの需要があるのか?

これだけニホンジカが増えていれば,需要はあると思います。人工的につくってほしいですね。

植物は引越しないつもりなのに,人間の都合で引越させて,どうして適応できるのか?

引越するために主根を切られたら,引越先で樹木は苦しんでいると思います。

 でも 1. 水分が得られること。 2. 光合成ができること。 3. 動物に食べられないこと。で,なんとか生きています。

ヒバを一本植えても育つだろうか? 他の植物も生えているので,その子たちに影響は?

 ヒバは,陰樹(幼樹の時は光が嫌いな樹)ですから,植えるとすると,ちょっと大きくなった(樹齢10歳くらい)木がいいでしょう。

 ヒバ(ヒノキアスナロ)は,横に横に根っこが広がるので,建物や水道管のない大きな敷地の方がいいでしょう。

 ヒバからは,強いアレロパシー(他の植物の生長をおさえる物質)活性が認められるので,他の植物に影響を与えます。

兄弟である植物は,共通の敵がいる時に協力してそれを排除しようとするので,一ヶ所に兄弟をまとめた方が強い森になりそう?

 ブナは,同じブナでもアレロパシーによって近くのブナを殺し,テリトリーを作ります。スギのアレロパシーは小さく,下草も生えてきます。本来の森の姿を形成しなければ,生物の環境はつくれません。人がいじった「木々の畑」は,いつか,破綻します。

 自然の成り行きで,勝手にまとまっていくのは,大丈夫です。ヒバは,森の中でまとまっていることがあります。(ヒバの純林)

スギを切ってブナやケヤキを植えるのはよいと思うが,スギ林をある程度残したままブナやケヤキの種を植えた方が種を雨などから守りながら深い根の張る森になるので,そっちの方がよいと思う。もともと,ブナやケヤキがあったのなら,そのうち,スギよりブナやケヤキの方が増えてきて,スギは自然に減るのではないか?

 そのとおりです。時間がかかりますが,チェルノブイリのように,人間が撤退すれば自然界が復活します。

水道管のような細い管の中に主根を入れて,植え替えれば大きな穴を掘る必要はない? 主根を切らずに伸びた状態で植樹することはできないのだろうか。

いいですね〜。しかし,山の土はとっても硬くて,簡単には刺さりません。

管は自然に還るような素材ならどうか? 苗の根を生分解性プラスチックとかで作った容器で保護して、地面にグサッと突き刺せるようなものを作ったらどうか。

いいですね〜。実は,現在開発中です。

人が葉緑体を取り込んだらどうなる?

 光合成できる人間の誕生! しかし,生体の運用や行動するには大きなエネルギーが必要なので,裸でめいっぱい太陽光を浴びても,人間の表面積なら,一日に46kcalの糖しか作れないようです。水を得るにもエネルギーがいるので,やっぱり光合成は,動かない植物に任せたらいいのかもしれません。ミドリムシの巨大な生物が誕生したら。。

葉っぱからも根が出るの?

ヒバやスギなど針葉樹の場合,枝から根が出ます。授業で見せた写真でも,葉に近い枝から根が出てきています。

根が伸びにくい木はないのか?

なぜ? 必要か? 街路樹のため?  構造的に根が強くなければ,幹や枝を支えられない。 根が強くなければ,樹木は健康にならない。 地下にいろんなものが埋められて(それらを保護して)いる限り,都市部の街路では,樹木が元気に生きていけない。

微生物と、細菌の違いはなんですか? 微生物の中に、細菌が含まれるのでしょうか?

 微生物・・・肉眼で確認できない,顕微鏡でしか見えない微細な生物のこと

 微生物・・・菌類や細菌(=バクテリア)やウイルス。大きさは,菌類>細菌>ウイルス

 ウイルス・・非細胞生物。細胞をもたないけど遺伝子を持ち,生きた細胞の中で増殖する。誕生は,約30億年前。

 細菌・・・・原核細胞(核なし)を持ち,単細胞生物。=バクテリア。栄養と水,適切な環境のもとなら,生きた細胞がなくても自己増殖できる。誕生は,約40億年前。

 菌類・・・・真核細胞(核あり)を持ち,多細胞生物。吸収型の従属栄養を行う生物。カビ,キノコ,酵母など真菌類や粘菌類など。誕生は,約10億年前。

人体の自然発火にいちばん驚きました。どうして発火するのか?

 あくまでも余談です。ミステリーです。授業の主旨と違う内容なので驚かないでください。(笑)質問しないでください。(笑)  安心してください。 火元は必ずあるはずですよ!

木になるものと、普通の草(野菜とか花とか)の茎と何が違いますか?発芽したりんごの芽が木になるのが信じられないくらい緑で細いので…

→ 木は多年に渡って生育します。りんごなら,秋に落葉します。春に新しい芽が出ます。陽樹というのは,木工室にもありますが,ほんとうに草みたいですね。

 また,一年草と樹木の違いは,それら茎の断面を切って顕微鏡で見ると,道管師管の配列の違いがわかります。

9550年生きた樹が折れる前は相当な太さがあったか?

5mほどのヨーロッパトウヒ。そんなに太くないようだ。というのも、この木の現在の幹は、クローンによるもの(トウヒは萌芽更新しにくい樹種といわれるが)とあります。根っこの年齢を調べたら9550年ということでした。

樹に寿命はないのか? 木の種類の平均寿命は? 木のおもな死因,老衰は?

 ある。とくに,実のなる樹は,寿命が短いとされている。3000年とか,5000年とか,9500年とか,すごいですね! マツは500年~1000年、スギは1000年~1600年,サクラは200年~300年の寿命とされています。

 ただし,樹は幹が枯れても,子孫が残っていれば,死んだと思っていません。

深浦の日本一のイチョウを見てきた。多くの木が一本の気になっているようでした。一本の木か?ひとつが枯れると,すべて枯れるか?

 たぶん。一本。株から何本も分れていますね。気根が地面につくと,また新たな幹ができるのかもしれません。すごい生き様です。ひとつ(一部)が枯れても,枯れませんよ。大丈夫。

おもしろい名前の木が知りたい。

調べてください。ぼくにはおもしろくない名前も,おもしろいかもしれません。

表面杢模様と面絞り模様のちがいはなんですか?

面絞り模様が,よくわかりません。

 「杢」:木材の表面の繊維が,渦巻きになってたり,屈曲してたりすると,躍動感と色彩感が感じられ,実に美しい造形になっている。

ぼくの中学校には,今使われていないプールがあり,そこからたくさんの木が生えていました!!

→ すごい! たくましい! 木の種類が知りたいです。実家に帰った折り,写真をとって,提供ください。

電柱の支える物から顔を出した木は、顔を出すまで光当たらなかったはずなのに、どうやって成長したのか… 電柱のワイヤーのカバーの中から発芽した木について。ワイヤーカバーの中には光がはいらなくて光合成ができないのでは?

→ 黄色の薄いカバーですから,内側にも光が漏れてきます。陰樹(幼少の頃に日陰で育つ樹)なら,じゅうぶんな光です。しかも,保温。雪よけ。水分いっぱい。

倒木上更新の木は,下の木が腐ったら,安定感がなくなるのでは?

根は,またぐようにぐんぐん延びて,土壌や岩間に突き刺さっていきます。びくともしません。 根も隠れた構造体です。 大きくなると,根がトンネルのようになっています。

森に行くとマイナスイオンが出ているといいますが,木から放出されるのか?

 樹木によるフィトンチッドはわかります(森林浴)が,マイナスイオンについては,分子レベルのメカニズムが解明されていないこともあり,なんともいえません。植物からは,蒸散作用によって,水蒸気が発生していますが,これがマイナスイオンの効果というかどうかはわかりません。でも,森の中に入ると,なにか,生き生きしてくる気がします。生物全体の気と魂かなあ。

クマは人工物を壊すといっていますが,ほんとうでしょうか?実際に木で作られた看板が壊されていました。

 クマは,塗料の匂いが好きです。塗料が施された看板はとくに,嗅ぎつけて,かじっていきます。

シラカバの樹皮はむけていきますが,大丈夫ですか?

 はい,生長とともに薄皮がむけていく樹種です。その内側に新しい樹皮があるので,大丈夫です。

 もっとすごいのは, 夏の終わりになると,形成層まで,完全に落としてしまう樹種もあります。サルスベリ,そうです。大きくなると樹皮がめくれてツルツルになります。脱皮みたいな生長の仕方です。どうやって生きているのか,ぼくもわかりません。

 また,ヒメシャラもつるっとしていて,樹皮がないように思える樹木です。赤褐色のごく薄い樹皮をもちます。

なぜ,ブナに文字を書くと横に伸びるのか? 成長にインクが関係しているのか?

 油性のインクで名前を書いた場合は,年月とともに消えてしまうでしょう。 古くから残っている文字は,釘やナイフで傷つけて書いた文字です。 傷口を塞ごうとがんばりますが,その傷は,横に伸びるように生長するブナの樹皮に引っ張られるのです。

木は外側から成長する、と習った気がするが、木の表面に文字を刻んでも成長するにつれて消えないのはなぜ?

 「年輪のいちばん外側から成長する」です。年輪の一番外側には,形成層があり,形成層が内側の木部側に道管,外側に師管をつくってます。師管は,役割を終えると樹皮になります。樹皮は破れて,ボロボロになったり,伸びたり,します。

キツツキがドングリを木に埋める話 →埋めたのをすっかり忘れて放置してしまった場合、ドングリは木の幹の中で発芽するのだろうか…?

 水分がじゅうぶんであれば,発芽します。水分がじゅうぶんであれば,成長もするでしょう。たとえば,屋久島とかならいけるかも。。 人為的にもやってみたいですね。

山火事も時には必要な話→高温下で発芽する種もあるとあったが、例えばどんなものがあるのだろう…?

 ロッジポールパイン(マツ)は、二通りの松ぼっくりがあるようです。そのひとつが,温度が80度以上に上昇した時に松やにが溶けて発芽するようです。 火災を待って何十年も待機するそうです。

 また,ウルシの種のまわりには,ロウ がついていて,われわれがウルシの種を蒔くときは, 強酸でロウを溶かすか,なべで煮てロウを溶かしてから蒔きます。

ガジュマルは他の木をぐるぐるにしてるが、[絞め殺しの木]とは違う?似てる?

 はい,ガジュマルも,他の木の幹や枝の上で発芽して,ぐるぐる巻きにしますね。土台になった木は枯れることもあると思います。ヤマグルマと同じ[絞め殺しの木]ですね。

自生したハズの木の切り株なのに、何年たっても更新されてないのは、主根がだめになってるから?

 地面すれすれしか残ってない切株は,はやめに腐敗菌にやられると思います。生命力が弱っている切株は更新しようとしません。街路樹などコンクリートの囲いに囲まれて,根が発育できていなかった切株にも生命力がないでしょう。ただし,屋久島にも,コケに完全に覆われて,何百年も動きがなさそうな切株もみられました。 ブナ林であれば,根っこを他のブナにヤラレテいることもあるでしょう。

 萌芽更新を望むのであれば,主根はかかせないと思われます。主根があっても,萌芽更新ができない理由があるときもあるでしょう。

一番人間的にすごい木は? 地球的にすごい木は?

調べてみてください。どう すごい? ぜひ,紹介してください!

木の表面がくぼむと,説明があったが,雨は前面に当たると思う。なぜ1ヶ所だけくぼむのか?

 順調に成長したブナの樹は,ほぼすべての葉っぱから枝を伝って,幹に集中して根元に水を流し込みます。このことを「樹幹流」といいます。成長してる間に,多くの要因(風,雪,地面の傾斜,他の樹木との関係など)によって,樹の傾きや曲がりが生じると,樹幹流は徐々に水路のように流れ始めます。この水路がほぼ確定すると,その水路ににながれる酸性雨の影響を受けて,成長が阻害され,くぼんだ溝のようになります。そして,水路が完成します。 しかしながら酸性雨でなければ,そのくぼみ溝はできないので,くぼみ溝による水路はブナにとっては,迷惑なことでしょう。

酸性雨の影響で樹幹流が発生・それすらうまく水を集めるのに役立つ 過剰でなければ酸性雨も悪くない…?

 溝ができていなくても樹幹流は成立するので,やっぱり,くぼみ溝による水路はブナにとっては,迷惑なことでしょう。

樹幹流によって,くぼみが,さらにくぼんでいかないのか?

 くぼみの範囲が広がっていきます。水路になったことでその付近の細胞は成長が抑えられるので,他が成長した年輪幅よりも,細い年輪になります。しかも,樹が大きくなればなるほど,多くの雨水が水路を通っていくので,それを繰り返せば,くぼみの範囲が広がっていきます。また,多くの要因(風,雪,地面の傾斜,他の樹木との関係など)によって,樹の傾きや曲がりが別な方向に生じる可能性もあります。

樹幹流ができるのはブナだけですか?

 いいえ。枝と幹のつき方で,樹幹流がおきます。しかし,樹皮がつるっとして,水を根元に集める樹体をしたブナの樹幹流は見ごたえがあります。ブナの葉は断面がU字型になっていて雨を枝の方向に集めやすい形になっています。

ブナの木にはみんな樹幹流がある?

樹幹流にならないほど、幹が雪によって曲げられたブナがあります。

人工と天然ではどうしてあんなに年輪に違いがあるのか。

 天然のスギが必死に光を得ようと,森の中の微生物に負けないように成長していくのに対し,人工林の中のスギは,光が当たるから,管理してくれるからぬくぬく育っていきます。成長速度の違いです。年輪幅が全く違います。そしてその材質に差が出てしまいます。人工林のスギは天然のスギと比べると,粘り強さが極端に劣ります。

樹の表面にコケが生えても樹に影響はないか?

 コケが生えても樹には影響ありません。ただし,コケの上に種がこぼれて,根っこが生えてきて,その根っこが幹を締めつけるようになると,大問題です。ガジュマル,ヤマグルマ等,ねらってます。

なぜ,木はコケに包まれるくらい苔むしても大丈夫なのですか?栄養とか持っていかれないのですか?

 コケには,仮根というへばりつくだけの根っこしかありません。樹皮の表面にふわふわくっついているだけです。水も空気も葉や茎などからだの(仮根を除く)表面全体で取り入れ,光合成も(仮根を除く)からだの表面全体で行っています。樹から栄養を奪うことはしません。

ブナの根っこから毒がでる,と聞きましたが,他の植物に対する毒を持っている木の切り株からも,萌芽更新はおきますか?

 切株の根っこでは,その生命力が落ちてきているので,芽生えた木が生長する勢いを止められないような気がします。ただ,萌芽更新できている切株は,生命力が維持されていると思うので,その切株上に別な樹の種が発芽しても,萌芽した芽の勢いの方が勝るし,たとえ,発芽した樹が地面に根を下ろそうとしても,ブロックするかもしれません。仮定です。試してみたいです。

日本の皇居に吹上御苑という場所があると知りました。昭和天皇の自然のまま残したいという希望から,手つかずの場所となり,いまでは,希少な動植物が見られる場にもなっているらしいです。吹上御苑についてどう思いますか?

 吹上御苑の湿度はその森林のおかげで付近より高く,気化熱によってその付近の夏場は涼しいと聞きます。都市部の森は,他に,関西地方に多い,「前方後円墳」などの天皇のお墓にあります。日本各地にいまだ存在する「鎮守の森」と合わせて,世界でも注目の森が形成されています。

 都市部の森は,その境界が都市部に接していて,都市部の昆虫や鳥たちが舞い込んで,必ずしも物質循環やエネルギー循環等,生態系の安定性があるとはいえない,本来の森とは違う環境です。 しかしながら,その規模が拡大すれば,また,各地に昭和天皇のような発想で緑を残す活動が増えれば,日本列島のあるべき姿に近づく気がします。そうですね! ありがとうございます。そんな活動をしていければいいなあって思います。

白神山地で二ホンジカ対策をしているか?(ウルフピーなど)

実は,昨今,検討を始めたところです。 間に合うでしょうか。。

根粒菌を根っこに持ったマメ科の植物は,痩せた土地でも育つが,植林にも応用できるのではないか?

 マメ科の植物は,空気中の窒素を取り込むので痩せ地でも旺盛に生育します。よって,いつのまにか大群落をつくり、在来の植物を駆逐してしまい,ハリエンジュだけの森(?)になってしまいます。 それも困りものです。

ブナの道管がどのように分布しているか知りたいです。

 散孔材です。一年輪の中に春から夏にかけて主に大きな道管を作り,秋には小さな道管をつくります。それらが散らばった感じです。 授業中に顕微鏡でお見せしたいところですが,人数が多いので,なかなか見せられません。 顕微鏡の写真を持っていきましょう。 ネット上にも写真はでています。

なぜ切り株から芽が出るの?

 ひとつは「萌芽更新」があります。長年蓄えたエネルギーがまだ切り株に残っていて,根からの水分の供給とともに枝が出てくる。その枝が,がんばって生長して大木になります。

 また、切り株の上に種が落ちてで発芽樹木が成長する更新を「切株更新」といいます。森の中の下草より高いところで発芽するので、陽光を浴びやすく、有利に生長します。

萌芽更新のスギは,人工林のスギより強いのか?

 萌芽更新のスギは,天然スギになります。人工林で萌芽更新を見たことがありません。 曲げ強度や圧縮強度,引張り強度は,その後の成長の仕方にもよります。 生命力の強さは, 萌芽更新のスギ>人工林のスギ

木と樹の違い?

 ぼくのとらえ方ですが,「木」は,根っこから幹から枝葉まで,その姿

 「樹」は,人の想いや愛情、生活、祈りが詰まった木かなと思います。樹液,樹脂,陽樹,陰樹,幼樹,樹皮,樹海,樹林などなど,読みの響きもいいですね。

世界中の木を切りすぎたり、森を壊し過ぎると、極端な話、酸素がへるか?だとしたら人間も自然に減るのでは?

陸の森と,海の森も破壊し尽くすと,酸素を必要としている生物は死滅するでしょう。

学内にある樹です。ハリエンジュ(またの名を  ①  )の種がこの場所に運ばれてきて自然に成長した結果,ずっと以前からその両脇に植樹されていた(  ②  )が枯れてしまいました。 なぜ枯れてしまったと思いますか? また、①は弘前市内のある通りに街路樹として植樹されています。ヒント:大きな郵便局

 枯れた原因は2つ。このふたつは,授業で強調していた「根の重要性」を象徴するものでした。

 ◎ 根切りされ植樹されたヤマモミジだったから。(生命の臍の緒が備わってなかったから。)

 ◎ 種から発芽し勢いよく成長した,このハリエンジュが,アレロパシー作用を高めたから。

 1. 街路樹として,根切りされ植樹されたヤマモミジがあった。生命の臍の緒が備わってない。

 2.種から発芽したこのハリエンジュは、今年,勢いよく成長し,アレロパシーを高めた。

 3.ハリエンジュのアレロパシーは,ヤマモミジの成長を阻害しつづけた。

 4.種から発芽した(実生から育った)ヤマモミジなら,ハリエンジュに戦いを挑めたが,生命の臍の緒が備わってないヤマモミジは,その攻撃に耐えられなくなり,死んだ。

 (アレロパシー:ある植物から放出される化学物質が,他の植物や微生物に何らかの影響を及ぼす現象)

学内にある樹です。この樹の葉は,黄葉すると,とっても甘い,まるでわたあめのような香りになります。まずは黄葉し枯れてきた葉を採って,においを味わってください。この樹種名は(  ④  )です。

甘く香るのはカツラですね。

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