台風の中 2016/9/21(水) 午後 4:31
9月15日~20日に福島県は松川浦でウナギの調査.
台風の影響で川は増水.
結局,先月仕掛けた石倉を上げただけで終わってしまった.
ウナギはたくさん獲れ,一部はサンプル,残りはテレメトリーをつけて放流する.
まぁ,最低限のことはできたけど,消化不良.
昨日,台風の中,帰洛した.
やっぱり調査は天気が良い日にやるに限りますなって話.
無事終了! 2016/9/5(月) 午後 2:07
応用生態工学会で企画した自由集会「河川環境保全の現場:過去・現在・未来」は無事に終了した.
講演していただいた佐川さん,鬼倉さん,渡辺さん,とても貴重なお話をいただき,ありがとうございました.また,ご参加くださった皆さまにもお礼申し上げます.
これから現場を経験する,あるいは経験の浅い若手研究者(私も含む)にとって,有益かつ元気をもらえるような内容になったのではないかと思います.
私も久々に心に響く講演を聞かせていただき,自分自身が環境保全の現場に立った時の(明るい)イメージができました(今まではあまり良いイメージはできなかったのです).こんなに講演を聞いて良かったと思えたのはいつ以来かな?というくらい久しぶりです.本当に講演をいただいたお三方には感謝です.
今後も何らかの形でこういった種蒔き的企画をしていけたら良いなぁ~
また,来年度に某学会でOさんとワルダクミを企画する方向で合意.楽しみである.
さて,来週末からはまた調査.現実に戻ろう・・・・.
【宣伝】河川環境保全の現場:過去・現在・未来 2016/8/12(金) 午後 0:09
来月の応用生態工学会で岐阜大の原田さんと下記の自由集会を企画しました.
興味のある方は,ふるってご参加ください.
====以下,要旨====
「河川環境保全の現場:過去・現在・未来」
場所:東京大学農学部1号館 第8号講義室
日時:9月2日(金)16:45~18:45
企画者:原田守啓(岐阜大)・久米学(京都大)
応用生態工学に関わる研究者・技術者が、河川環境保全の現場に関わる機会は、年々増えてきている。とくに、生態学、河川工学分野の研究者においては、現場に携わる場面が増えるにつれて、専門的な見地から如何に有効な助言をできるのかという点で、その存在意義が問われているのではないだろうか?その一方で、研究者の助言が、現場において有効に機能しない状況や、技術者の提案が発注者に受け入れられにくい状況があったりもする。また、関係者間のコミュニケーションがうまくいったとしても、その他の要因によって、保全目標が達成できないケースや、結果の検証がなされていないケースもあるだろう。そこで本自由集会では、河川環境保全に向けた取り組みが有効に機能するために研究者・技術者が留意するべきことを明確にすることを目的とする。そのために、我が国における取り組みの黎明期から現場に関わってきた研究者・技術者による異なる視点の経験談から、「河川環境保全の現場への関わり方」についての課題と対応策を抽出し、総合討論を通じて共有したい。そして、応用生態工学会の若い世代の研究者・技術者が、河川環境保全の現場でより活躍していける道筋を探りたい。
1.趣旨説明(10分)
河川工学の立場から:原田守啓(岐阜大)
生態学の立場から:久米学(京都大)
2.話題提供(20分+質疑5分)
1)佐川志朗(兵庫県立大):検証可能な調査デザイン、現場の苦労
2)鬼倉徳雄(九州大):生態学者としての現場への関わり方と闘い方
3)渡辺敏(ウエスコ):業務を通じた河川環境保全の提案の仕方
3.総合討論(35分)
着任から1か月半 2016/8/12(金) 午前 11:44
京都大学フィールド科学教育研究センターに着任して1か月半が経った.
着任以来,隔週で出張があり,何かとバタバタしている.
もうしばらくこのペースで出張は続く・・・・.
6月末:
京都に引っ越し.転入届などの行政手続きでドタバタ.
7月1日:
京大初出勤.やっぱりドタバタ.
7月3日~7日午前:
大分でウナギ関連の調査.
初の大分.院生のアッシー君として,水質調査と聞き取り調査に同道.今後,足しげく通うことになるであろう場所なので,自分の目で確認できたことが最大の収穫と言えよう.それにしても暑かった・・・・
7月7日午後~8日:
国際トゲウオ学会の実行委員会の初会合(7日).2018年に京大で開催予定.
いろいろ役割が降ってきた・・・・.
翌8日はエクスカーションの下見.これでだいたいエクスカーション①のルートは決まったかな.後日,詳細を詰めればOKだろう.
7月19日~23日:
北海道厚岸でトゲウオ調査.いつも通り,遺伝研の皆さん(Kさん,Iさん,Kくん)と.加えて,北大のKさんと院生Nくん,さらに水中写真が趣味のHさんが同道.
Hさんには,ニホンイトヨやエゾトミヨなどの水中写真を撮影していただいた.どれも非常に美しく,学術的にも示唆に富んだ写真だ.今後のプレゼン等で活用させていただきます.ありがとうございます!
で,肝心の成果だが,目的のサンプル(降りイトヨ)をしっかりゲット!成果は上々.自身の論文(Kume & Mori 2009 JFB)の再現性も証明された!
次は10月か?
7月31日~8月5日:
福島県松川浦でウナギ調査.
定置網や電気ショッカーでウナギの採集.こんなのが採れた↓デカい!
で,こんなトラップを仕掛けた↓
石倉という漁法を調査用にアレンジしてある.石が崩れないようにしてあったり,石をどけた際に獲物を逃さないように漁網がしこんであったりする.仕掛けを上げるのは9月中旬以降.楽しみである.
実際に漁師さんが積んでいる石倉はこんな感じ↓
この写真は先の大分調査で撮影したもの.積んだ石の隙間にウナギが入り,それをウナギバサミなるもので掴んで採るらしい.漁師の知恵が詰まった漁法である.ウナギ掴むの職人技が必要だな.大水の際に石倉が崩壊することもあるとか.
という感じで,新たな刺激とともに,怒涛の1か月半が過ぎ去った.
結果として,自宅はドタバタを未だに引きずって,引っ越し後の整理が終わっていない・・・・.
また来週も出張があり,この状況はしばらく変わりそうもない.気長にやっていこう.
地味に忙しい 2016/5/23(月) 午後 5:10
何かと忙しくジタバタしている今日この頃.その合間になぜか風邪を引くのでたちが悪い.そんなこんなでしばらく落ち着かない日が続きそう.
5月10日~13日.厚岸調査に行く.ルーチンのサンプリングの合間に地元の高校で講義があったり,eDNAのサンプリングがあったりして,普段以上のドタバタ劇が展開された.普段と違うことと言えば,今年は若い人たちがたくさん来た.いつもの遺伝研チーム(Kさん,Iさん,Kくん)とアクアトトチーム(Iさん)に加えて,北大チーム(学生さん4名!)が参加してくれて,賑やかであった.ちなみに,なぞに学生さんは初日の2人から1日1人づつ増えていった(笑).それにしても今回は人手が多くあったので,なんとかノルマをこなせたなぁと思う.今後,講義とか普段やらないことが間に入る時は日程を考えなければならぬ(メモメモ).
講義をする機会を作ってくださった厚岸翔洋高校のN先生,T先生ありがとうございました!
ちなみに両先生ともに北水出身!そしてアクアトトのIさんと学生さん3名,私も北水.厚岸の街中にある小さな沼,ひょうたん沼に北水出身者が7名集結.この北水率の高さはいったい?世間は狭いですなぁ~.
↑野外実習の様子.
ちなみに,成果は上々であった.奇跡のベストタイミングである.こんな都合よく魚が揃うなんて,実験用に遺伝研にイトヨ(の活魚)を送るようになってから初めてではないだろうか(嬉).それにより6月のカヌーが回避された代わりに,別のサンプリングで厚岸に行かねばならぬことに×2回・・・・.まぁ,カヌーよりかは楽なので良しとしよう.
この調査中に嬉しい知らせが届くもタイトな日程で余韻に浸る時間はなく,むしろ応答する余裕がなくて戸惑った.これも良き思い出?となるだろう.
岐阜遠征 2016/4/19(火) 午後 8:36
先週末に岐阜遠征.
14日
G大にてHさんと打ち合わせ.某悪巧みについて.
良い企画になりそうである.楽しみ.
15日
某外来種研究の打ち合わせ.こちらは苦戦中.長期戦の様相を呈してきた.
まぁ,もう1シーズンのデータを取れると前向きに行くしかない.
その他,岐阜で数件のサンプリング.上々の成果.
夜は共生CのNさん,Oさんと飲む.楽しかった.また飲みましょう.
そして帰ってき早々,風邪引いた.
ようやく熱が下がったので明日から仕事ができそうだ.
淡々と 2016/4/5(火) 午後 1:25
ついに新年度を迎え,プー太郎に・・・・.
公募書類を書き書き,論文を書き書きが続きます.
って,プーになる前と変わってない.
もうそろそろ,トゲウオのサンプリングシーズンに突入する.
それまでに次のポストの目途が付くと良いのだが・・・・.
前回の更新時に載せなかった大槌の写真を載せておこう.
城山からの旧市街地.手前は盛り土区.たっぷり土が盛られている.奥には土を盛らないことになっているが,土砂置き場となり湧水帯が埋まってしまった.
旧市街地の湧水帯の1つ.定期調査の調査地点としていた場所だが,すっかり水が少なくなった.湧いていた湧水も枯れていた.なんか悲しい.イトヨは目視できなかったが,まだいるのだろうか?
赤浜地区の盛り土.たぶん,防潮堤になるんだろう.人との対比でその高さが良くわかる.14.5mってこの倍くらい!?こんなのがあったら海なんて見えないし,閉じ込められてる気分になりそうだ.
大槌川(右)と小鎚川(左)は,現在,水門工事中.ニホンイトヨの産卵遡上に影響がないと良いのだが・・・・
かうんとだうん 2016/3/29(火) 午後 1:02
某学会誌に論文を投稿.本当に久々の投稿となった.何はともあれ,アクセプトされますよーに(祈)
3月下旬は生態学会@仙台からの大槌踏査を敢行.
今回は発表はなく,勉強と就職活動がメイン.
何人かの方に雇用してもらえないかアプローチした(お願いします).
それにしても生態学会は勉強になるが,規模が巨大すぎて人の多さに疲れた.
やっぱりここは純粋に学問をするところで,応用生態工学との意識の乖離が見られましたな,もちろん良い意味で.
逆に言うと応用生態工学の立場を明確にするヒントが隠れている気もするが・・・.
お忙しい偉い先生からあまりに音沙汰がなく,ペンディングしていた企画も,若手の間では再始動する方向で進めることに合意した.
今度は畳み掛けて,さっさと軌道に乗せてしまいたい.頑張れ俺.
大槌踏査は,共生CのNさんとOさんと行ってきた.
実は私も普段は調査で手一杯になってしまって,ゆっくり街中を見てまわる機会は意外と少ない.
応用生態工学の分野でご活躍されているお二人と町内をまわって,改めて大槌町のポテンシャルを確認できた.
視点の違いが面白い.
Nさん,Oさん,ありがとうございました.
それにしても,大槌町の復興事業は2015年から急速に進んでいる.
前回,大槌町を訪れたのが2015年10月.
たった半年で信じられないぐらい盛り土工事が進んで,町の景色が変わっていた.
ただただ驚愕.
湧水の量も減ったかな,と思う(雨不足?).湧水の町が乾燥気味.
これまた驚愕.
そんな中でも生きてるイトヨたち.生命力強い.
もう雌は卵を持ち,雄は婚姻色がではじめていた.
永く残ってほしい大槌の宝である.
そうこうしているうちに,もう3月も数日を残すのみ.
私にとってはプー太郎へのカウントダウンである.
公募書類の乱れ撃ちする今日この頃(いや,以前からだけど).
どなたか雇ってください.お願いします.
震災から5年 2016/3/11(金) 午後 1:56
久々の投稿である.しばらく書かなかったことに理由はない.
今日で東日本大震災から丸5年が経過した.
1日も早い被災地の復興を心よりお祈りいたします.
毎年のことながら,早いところ大槌町で行った研究の論文化をしなくては,と決意する.
この論文化は大槌町の自然史を残す作業である.
だいぶ前進しているが,もう少し時間が掛かりそう.
でも2016年中にはなんとか1報目をアクセプトまで持っていきたい.
2報目,3報目にも着手し始めている(まだ4~5報くらい書くべきだろう・・・・).
これらは1報目が出てからの方が有効な情報となるので,急速な展開はないだろうが,着実に進めたいところである(2報目は先に出しても良いかもと思案中).
これは研究者としてできる数少ないことの1つだからこそ,(心が折れそうになることがあっても)やらなければという気持ちになるのである.
再来週は仙台で生態学会.発表はないが勉強しに行く.
その後,大槌に同業者を案内する.これも私ができることの1つだろうと思う.
そう言えば,2月19-20日に三重・滋賀・福井にカジカ採集に行った.もちろん,研究用である.短期間で太平洋側から日本海側に移動すると気候の違いがとても良くわかる.そして体に堪える・・・・.まぁ,こういう機会はなかなかないので,良い経験になった.忘れないように記しておく.