校内研修

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 ◆ 今年度の取り組みの様子をお伝えいたします。

【令和3年度 研究主題】

『主体的・対話的で深い学び』を引き出す授業づくり

 ~ ICTを活用した授業づくりの工夫改善を通して ~

はじめに

 グローバル化や情報化が急速に進み、子どもたちが大人になったころは、社会や職業のあり方が大きく変化しているでしょう。 そうした激変の時代を乗り越える力を育むために、子どもたちに、「自ら主体的に考え、他者と協働しながら未来を切り開いていくことができる資質・能力」を身につけさせることが、今まさに必要となっているのではないでしょうか。新学習指導要領でも、『情報活用能力』は、言語能力、問題発見・解決能力とならんで「学習の基盤となる資質・能力」として位置付けられています。

 本校では、昨年度までに「自ら学び、ともに学び合う児童の育成」を研究主題に据え、研究を進めてきました。ユニバーサルデザインの考えを取り入れた授業実践や研究授業から、仲間とともに、生き生きと学習活動に取り組む子どもたち姿が見られ、一定の効果を得ることができました。しかし、日々の各教科の授業から見える、子どもたちの課題として「やる気に差がある」「最後まで意欲が続かない」などが挙げられました。また、「日常的な授業づくりに教師間の差が見られる」などの「教師の授業づくり」に関する課題も残りました。

 子どもたちの姿から見える課題の要因として、子どもたちが、夜遅くゲームをしていたり、動画を長時間見ていたりするなど、生活習慣のみだれが取り上げられました。スマホやタブレットなどのICT機器には馴染んでいる子どもたち。しかし、それが要因となり、学習での集中力を欠いたり、じっくり考えたりすることが苦手であったり、他者とのかかわりの中で、自分の伝えた、いことをよりよく伝えられるように表現することも苦手であったりすることも見えてきます。

 子どもたちにとって「負の要因」となっている、スマホやタブレッ(ICT機器)。しかし、わたしたちは、子どもたちにとって興味関心の高い「ICT端末を活用した授業づくり」という逆転の発想の観点に立ち、授業の工夫・改善を推進していくことで、課題の解決につながるのではないかと考えました。

 授業にICTを効果的に活用すれば、『主体的・対話的で深い学びの実現』にむすびつくのではないか。そんな着想のもと、「ICTを活用して他者と考えを共有させる」「思考・表現の道具としてICTを活用させる」「自分の考えを相手に分かるようにICTを活用する」などのイメージがふくらんできます。

 幸運なことに、今年度は全ての子どもたちにタブレット端末が配布され、「一人一人のニーズにあった教育」の実現をめざす『GIGAスクール構想』がスタートすることもあり、学習者用コンピュータや大型掲示装置、超高速インターネット、無線LANの整備など、学習環境の充実は加速していきます。そのことも、今年度、わたしたちが取り組もうとしている研究は、タイムリーなものになると考えています。

 以上のことから、子どもたちの『主体的・対話的で深い学びの実現』のために、各教科等において、ICTを活用した授業づくりの工夫改善に焦点をあてて、研究を進めていきます。