転位歯車の歯先円直径計算式

転位歯車の歯先円直径の代表的な計算方式として次の2つの方法があります。
(1) 歯たけ一定方式
(2) 頂隙一定方式
本ページでは、それぞれの計算式の誘導を行います。

余談ですが、本諸元設計ソフトが小歯車と大歯車の一対で計算することの理由のひとつが、「頂隙一定方式」で歯先円直径を決めているためです。この方式では、自歯車の設計に相手歯車の転位係数が必要になるので、一対の諸元が必要になります。これに対して2D,3D歯車モデラーの多くは単独歯車で計算するため、「歯たけ一定方式」を採用しています。

なお歯底円直径はどちらの方式でも同じです。

自歯車の歯底径がx1m変動しても、歯たけ一定なので、頂隙が変動します。

歯先円直径は自歯車の転位係数で決まります



相手歯車の歯底径がx2mだけ大きくなるので、隙間cmを一定にするために自歯車の歯たけをx2m小さくするという意味です。相手転位係数によって歯先円直径が変化します。