トロコイド曲線は次式で求めます。(e:偏心量、rk:円弧歯の中心径、rd:円弧歯半径、zo:アウター歯数)
x=e*sin (θ)+rk*sin(θ/zo)
y=e*cos (θ)+rk*cos(θ/zo)
ここでθは媒介変数0≤θ≤2πzo
desmos版とexcel版では、トロコイド曲線から距離rd離れた平行曲線は次式で求めます。
X=x+rd *y'/len
Y=y-rd *x'/len
ここで
x'=e*cos(θ)+rk/zo*cos(θ/zo)
y'=-e*sin (θ)-rk/zo*sin(θ/zo)
len = √(x'^2+y'^2)
e,rd,zoは諸元として設計者が与えます。rkは指定がない場合はrf2をアウターロータ小径,rp2をピッチ径として
rk=rf2+rd
rf2=rp2-e
で求められます。指定のrkがあればそれを使います。
なお今回の平行曲線式は一般的な媒介変数式の包絡線を求める式※ですが、ここでは円弧歯の円群の包絡線をもとめています。したがって曲率半径の小さい領域で円群の間隔が広いと、オフセット曲線側では計算点の間隔が拡大して、形状がくずれる場合があります。excel版ではトロコイド曲線を0.01°毎に計算させることで歯数20程度までは形状を維持できると思います。形状がくずれたら、その部分の計算間隔をさらに細かくする必要があります。
Fusion360スクリプト版では、トロコイド曲線はスクリプトで計算しますが、Fusion360に取り込む際に曲線近似され、そのオフセットはFusion360の機能で計算されるので、上記の不具合は出ません。さらにオフセットで求めたインナーロータ輪郭形状も曲線近似されているので最終出力にはこちらをお勧めします。
※:「トロコイドの包絡線を求めてください。 」https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1465990154