第2回:映画「ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス」
日 時:2023年5月20日(土) 13:305日時:5月20日(土)13:15開場、13:30上映
会 場:ミナパーク303号
参加費:800円
先着50名のため要予約。申し込みは、kurokawasakae@kurokawasakae@gmail.com
市民による文化ボランティアである「藤沢の文化芸術を考える会」では、藤沢市が進めている「生活・文化拠点再整備事業」による市民会館・旧南図書館等の建て替えに向けて学習会を開催し、一般参加者の募集を行なっています。今回は、公共施設のあり方を研究するため、映画「ニューヨーク公共図書館」(上映時間3時間)を上映します。
映画 ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス
世界中の図書館員の憧れの的である世界屈指の知の殿堂、ニューヨーク公共図書館の舞台裏を、フレデリック・ワイズマン監督が捉えたドキュメンタリー。19世紀初頭の荘厳なボザール様式の建築物である本館と92の分館に6000万点のコレクションを誇るニューヨーク公共図書館は、地域住民や研究者たちへの徹底的なサービスでも知られている。2016年にアカデミー名誉賞を受賞したドキュメンタリーの巨匠ワイズマンが監督・録音・編集・製作を手がけ、資料や活動に誇りと愛情をもって働く司書やボランティアの姿をはじめ、観光客が決して立ち入れない舞台裏の様子を記録。同館が世界で最も有名である理由を示すことで、公共とは何か、そしてアメリカ社会を支える民主主義とは何かを浮かび上がらせていく。リチャード・ドーキンス博士、エルビス・コステロ、パティ・スミスら著名人も多数登場。第74回ベネチア国際映画祭で国際批評家連盟賞を受賞。
参加者の感想から
後から分かったことですが、作品が会場利用時間の制限いっぱいの3時間25分だったことから、休憩なしの上映とさせていただきました。前後の並びの関係で字幕部分が見にくかった方、空調があたって寒くて退出した方もいたようで、環境が悪い中での鑑賞となってしまったことを主催者としてお詫びします。
映画への関心の持ち方によって反応は様々のようでしたが、これまでに「公共の施設のあり方」「設置理念と運営方法」「市民参加」といったテーマを繰り返し学習し議論もしてきたことで、そうした人にとっては多くの気づきが得られた作品だったのではないでしょうか。
アメリカが他民族によって成り立っている国であることが映像からもはっきり伝わってきましたし、だからこそ奴隷制や差別の歴史を正しく理解して市民のコミュニケーションによる相互理解を推進するという設置の理念も浮かび上がっていました。
障害を抱える人やデジタル弱者、LGBT、子どもたちや学生への配慮はもちろん、雇用問題や職業訓練などの多彩な取り組みがあり、ホームレスに向き合う姿勢についても運営者が排除に向かうのではなく真摯に議論している姿が印象的でした。
その意味では、「図書館は書庫じゃない」という言葉が明確に示しているように、図書館は市民の多様性を包括的に支え支援する場であること理解できました。
また、演奏会や発表会、作家や研究者の講演、読書会など図書館とは学びたいという人の場であり、その表現を発信していく場でもあると感じました。
これらの気づきは、これから進められていく藤沢市の複合施設としての役割にも大きな示唆が示されていたように思います。
参加者の感想
◼️自分の興味で観るものとちがって、偶然の機会によって得られる情報の大切さを感じた。
◼️図書館は公と民、公民協働で創造していくもの。
デジタル時代に対応した図書館のありよう。
ニューヨークの街角がよく分かりました。
◼️上映時間3時間25分は、さすが長い映画でした。しかし見応えがありました。
とても沢山の蔵書、それを誇らしく語る職員。探し物の人に対する対応の素晴らしさ。そして子どもたちに対応する職員数がなんと多いこと。多くのコレクションによって、人が学ぶこと、知識を得ることの手助けの充実さを感じました。そして人と人との繋がりを大切にしていることがよく分かりました。“図書館は書庫ではない、図書館は人です”心に残った言葉でした。財源について、行政が半分·民間の寄付が半分、夢のような話を聞けました。行政が出す予算の範囲内で運営するのが一般的なところ、なんと足りない分は寄付によって運営していくと言う、まさに素敵な公民での運営機関と感じました。このようなことが藤沢で出来たらと思いました。また、この国も差別があり、人種差別で厳しい生活があることが心を痛めました。差別意識を少しでも減らす努力を私たちは意識していきたいと思います。