2009年

5月、トヨタ財団の研究助成に申請するため、当時小西が所属していた東京大学東洋文化研究所で徹夜で申請書を作成しました。11月に採択が決定され、授与式に出席しました。

8月、門田・小西・杉本が集合し、初めて3名で佐渡調査を行いました。この回は小木地区に特化し、小木や宿根木の町並み、さらには宿根木にある廃校舎を再利用した小木民俗博物館を巡検したあと、鼓童文化財団の菅野さん、上之山さんの案内で深浦小学校とその学区の一つ、深浦を回りました。深浦小はかつて中学校と併設されていましたが、2011年3月には小学校も閉校することが決まっていました。今後のプロジェクトでは深浦小学区をフィールドとして選択することになりました。

11月、門田・小西・杉本の3名+2名で佐渡予備調査。その後もう一つのフィールドとなる二見(相川地区)を訪れ、坂本さん・岩崎さんから既に閉校している二見小学校のことや集落のことを伺いました。加えて佐渡の廃校舎再利用事例として先駆的な旧岩首小学校を訪問し、岩首集落の大石さんにお話を聞きました。岩首小は「岩首談義所」と呼ばれ、大学生の合宿や研究施設として、また地域の人々の展示場として活用されていました。佐渡では戦後すぐの時期から廃校舎が増え始め、既に校舎が取り壊され門扉などしか残されていない場所も多くあります。

【参考】岩首談義所 http://iwakubi.d2.r-cms.jp

11月の調査では単に廃校舎をめぐるだけではなく、佐渡の民俗文化など日常生活に関わるものごとを視野に入れるための巡検も行いました。写真左は賽の河原(願集落)、右はむじなを祀る寒戸(左武徒)大明神(関集落)。

12月、文京シビックホールで鼓童の公演を観覧。首都大学東京の学生が参加し、廃校プロジェクトへの参加を表明。