コスト:1(初めから市場にある)
効果:2ナタとして使える
除外:不要
通称:2ナタ
最も多い買われ方は、手札に1金が1枚だけ余った時に購入するというパターンです。特に初心者の場合、何も買わないという決断を選べず、なあなあで2ナタを買ってしまうケースが散見されます。しかし2ナタは、購入の容易さに比べると難しいカードです。2ナタを購入した挙句、中途半端なカードとして邪魔になることがあるからです。
2ナタを効果的に使える代表的な状況は、以下の通りです。
序盤にスパートをかけたいとき、2ナタは費用対効果が高くおススメです。長期的には3ナタや5ナタに劣るものの、コスト1で購入できるメリットは特に序盤で大きく働きます。残りの金を前進に使い、2ナタでパワーアップした推進力とあわせて他プレーヤーを引き離せるでしょう。3ナタ(コスト3)や5ナタ(コスト5)は購入コストが高く、そう簡単には買えません。しばらくの間、2ナタで先行したアドバンテージは保たれるはずです。
また、ナタが多いマップであれば、2ナタは終始威力を発揮します。初めに2ナタを購入して、あとはずっと走り続けるといった戦術が可能です。3ナタや5ナタを組み合わせれば、さらに推進力があがります。一方、2ナタを買うとデッキの金の割合が下がります。高コストのカードを購入しづらくなるという欠点があり、ここは2ナタ使いの課題です。3ナタ(コスト3)はまだしも、5ナタ(コスト5)を購入するのは難しいでしょう。宝箱(コスト3・1回限りの4金)やトランスミッター(コスト4)を使う工夫で乗り切りましょう。
1ナタを早期に除外する戦術でも2ナタは役立ちます。金やオールが重要になるマップの場合、1ナタはお荷物です。そこで最低限の1コストで2ナタを確保し、1ナタをすべて除外してしまうのです。推進力をある程度保ちながらデッキ中のナタの割合を減らす作戦です。ただし、ナタが減って金の割合が高まることで3ナタが買えてしまうことが想定されるので、どこまで有効かは未知数です。
初心者はこのカードを買うとき、少し注意してほしいです。というのも、初心者のデッキ構築を惑わす代表的なカードがこの2ナタなのです。デッキ構築において重要なのは、強いカードの割合を増やすことです。強いカードの割合を増やすために1ナタ、1金、1オールを除外することもあります。では2ナタは強いカードといえるでしょうか。確かに1ナタよりは強いです。しかし3ナタ(コスト3)に劣り、5ナタ(コスト5)や6ナタ(コスト3:通称スイカ)とは比べ物になりません。アドベンチャー(コスト4)は2ナタ、2金、2オールのどれかとして使えます。購入コストが3余分にかかる代わりに金やオールとしても使え、戦術の幅が広がります。2ナタが強いカードか否かは、議論の余地があるのです。何も買わないのは損だから、といった動機で2ナタを買うのは待ちましょう。もっと強いカードたちの出現割合を下げてまで買うことに意味があるか、それを考えてから2ナタを購入するのです。今後のゲームの見通しやデッキ構築の方向性が見えないときは、あえて2ナタを買わないというのも立派な決断です。
なにやら2ナタに対するネガティブキャンペーンのようになってしまいましたが、安易な買い方さえしなければ2ナタはいかせます。なんといってもコスト1で買える簡便さは他のカードにはありません。計画的に2ナタを買えるようになったとすれば、それはこのゲームに熟練した証でしょう。
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