■学校名
熊本県立菊池農業高等学校
■代表者名
富野彩音(高3)
■他メンバー
栗山ないる(高3)、川口裕真(高3)、前田龍之介(高3)、田中思帆(高3)、成迫宗一郎(高3)
■担当教員(指導者)
佐藤力
乗馬体験を通じた地域社会への貢献と馬事普及
■作品概要
菊池農業高校畜産科学科には「乗用馬専攻」と「馬術部」があり、身近に馬も感じることができる特色がある。
乗用馬専攻では昨年度から幼稚園児を対象とした体験乗馬教室の開催に取り組んできた。今年度は対象に小学生も加え、事前学習、体験乗馬教室、事後学習の一貫した出前講座を企画し、実践している。アポイントメントから計画、打合せ等を自分たちで行っている。
・PRポイント
1 生徒が積極的に馬と関わっている
2 高校生が馬をとおして子どもを知れる、触れ合える
3 子どもと動物が触れ合える機会を創出している
4 馬事普及につながっている
5 計画から実施まで実践的なPDCAサイクルを学べている
■探究の動機や目的
・子どもが馬と触れ合えることで、触れ合う前と後で子どもたちの馬に対する気持ちや知識がどう変化するのか興味があったから。
・たくさんの子どもに馬に興味持ってもらい、好きになってもらいたかったから。
・将来、馬に関わる人や応援してくれる人を増やしたかったから。
・地域との繋がりを持つことで、菊池農業高校の馬術や乗用馬専攻を必要とし、応援してくれる人を増やしたかったから。
■探究の方法や内容
インターネットやGoogle scholarを活用し、乗馬が与える子どもへの影響などを調べた。そこには、筋力の強化、柔軟性の向上などが見られ、精神的効果の面においても自信や満足感が得られるといった良い影響が与えられることが示唆されていた。そこで、幼稚園児や小学生を対象とした体験乗馬教室を実施することにした。昨年度までは乗馬体験だけだったが、今年度から馬への興味をより持ってもらい、意欲的に乗馬体験教室に参加してもらいたいと考え、事前学習会や交流会を実施した。クイズや授業を計画し、子どもたちに馬への理解を深めてもらい、体験乗馬教室を開催することにした。小学生には、体験教室の前後でアンケートを実施し、意識の変化を調査することにしている。
■感想と今後の課題
実際に園児を乗せてみて、想定外の動きや反応が見られた。馬上でも活発な動きをする子もいれば、少し怖がっている子もいた。また、年齢による反応の差もあることが分かり、年齢が上がると反応がより活発になる様子が観察された。実施前の予想では、怖がる子が一定数いると考えていたが、実施してみると意外に少なく、積極的な様子が多く驚いた。回数を重ねていくごとに、より子どもたちが楽しめるような新しい工夫が必要だと感じた。また、単発的な体験だけでなく、継続的な取組みに進化させ、馬と継続的にかかわることでの変化も観察していきたいと考えている。