■学校名
創価大学 経済学部
■代表者名
福田美香子(大4)
■他メンバー
なし
■担当教員(指導者)
なし
白馬にキスを ― 八王子に息づく馬の記憶 ―
■作品概要
東京都八王子市に住む私は、馬と縁のない大学生活の中で、偶然いくつもの“馬の記憶”に出会った。幼少期に宮崎で見た野生の馬の姿を心に残したまま、大学近くで見かけた馬術部や乗馬倶楽部の練習を通して、人と馬の信頼関係に魅了された。さらに、ゼミの教授の登山談から陣馬山の「白馬の像」を知り、調べるうちに八王子にはかつて「八王子競馬場」が存在していたことを発見した。何気なく歩いていた道が、かつて人と馬が走った場所だったことに驚き、地域の歴史の中に馬の姿を感じた。
本作では、八王子に今も息づく“馬の記憶”を自らの体験と調査を通してたどり、人と馬が共に歩んできた時間を見つめ直した。
■探究の動機や目的
幼少期を過ごした宮崎県は畜産が盛んな地域で、放牧された馬を遠くから眺める機会があった。自然とともに生きるその姿は幼い私に強い印象を残したが、実際に馬と触れ合う機会はないまま成長した。大学進学を機に上京し、八王子で暮らすようになってから、偶然にも身近に馬術部や乗馬倶楽部のある環境に出会い、改めて馬への関心が深まった。
調べていくうちに、八王子にはかつて競馬場が存在し、地域に根ざした馬文化があったことを知り、驚きとともに親しみを覚えた。
本探究では、私自身の生活圏である八王子と馬との関わりを調べ、人と馬が築いてきた地域の記憶と、その魅力を掘り起こすことを目的とした。
■探究の方法や内容
大学の教授から聞いた「陣馬山の白馬像」の話をきっかけに、八王子と馬の関わりを調べた。資料を探す中で、かつて「八王子競馬場」が存在していたことを知り、驚いた。しかも、以前に別の大学の図書館を訪れた際、偶然その跡地を歩いていたことも分かり、身近な土地に馬の歴史があったことを実感した。さらに、通学途中に見かける馬術倶楽部の練習風景を通して、今も八王子に馬の記憶が息づいていることを感じた。
⑤研究内容をまとめ、今後の課題について検討する。
■感想と今後の課題
今回の探究を通して、何気なく過ごしていた八王子の土地にも、かつて馬と人が共に生きた歴史があったことを知り、大きな驚きと誇りを感じた。馬は遠い存在だと思っていたが、地域の文化や暮らしの中に確かに息づいているのだと気づいた。今後は、陣馬山に実際に登り、白馬像を自分の目で見て、さらに八王子に残る馬の文化や記録を調べてみたい。身近な場所の中に、馬と人の関係をもっと見つけていきたい。