■学校名
長野市立長野高等学校
■代表者名
町田大夢(高3)
■他メンバー
なし
■担当教員(指導者)
なし
引退競走馬に明日を創る!
■作品概要
引退馬問題への興味から高校3年間で、引退馬について知り、広め、支援する様々な活動を行ってきた。その集大成として馬探2025用にスライドにまとめた。
引退馬問題の現状を調査し、悲惨さを実感した昨年度から専門性を高め、今年度は自ら引退馬を支援する活動を行った。その中で、クラウドファンディングの立ち上げ、運営も全て行ってきた。様々な方々に支えてもらいながら活動ができていることを実感し、改めて感謝の気持ちを忘れないことの大切さを学んだ。競走馬と関わりがない方々の引退馬問題の認知度の低さを痛感し、まずは「引退馬」という言葉をもっと世の中に広めていくことが引退馬支援の第一歩だと感じた。
将来設立したい養老牧場の構想をより具体的にし、養老牧場設立の際に必要になる知識を得るため、元調教師の角居さんに取材のご協力をいただいた。
自ら情報発信し、積極的に活動を行ってきた熱意を今年も感じていただきたい。
■探究の動機や目的
幼い頃から競走馬が好きで、将来は騎手になることを目指していた。しかし、引退馬の多くが殺処分や行方不明になるという「引退馬問題」を知り、若い世代である自分たちが声を上げて、引退馬支援を行っていくことが、いま、すべきことだと考えた。
将来は引退馬の養老牧場を設立することを目標に、昨年度は引退馬問題の現状を調査した。その活動を経て、まずは競馬に関わりが薄い一般の方の「引退馬」の認知度を上げる必要があると考えた。そこから今年度は「引退馬」そのものの認知度を上げるという目的で、自ら様々な学校に足を運び講演活動を行ったり、クラウドファンディングの立ち上げ、運営も行ったりしてきた。
これからは、引退馬支援をすることの社会的意義を明確にし、それを広めることで、「引退馬問題」という話題をよりホットなものにし、引退馬支援の輪を広げていきたい。そして最終的には引退馬の行方不明頭数を0頭にしたい。
■探究の方法や内容
①インターネットや、過去の新聞を使って調べる
②引退馬問題について、インターネット上で記事を出している、株式会社CreemPan「Loveuma 」代表取締役、平林健一様への取材
③飯綱乗馬クラブへの取材
④アメリカの警察官への取材
⑤引退牡馬を管理する牧場である社台スタリオンステーションへの取材
⑥馬探2024をはじめとする多数のコンテスト参加、受賞
⑦学校での講演活動
⑧引退馬支援のクラウドファンディングの立ち上げ運営
⑨璃翔祭ポニープロジェクトの立ち上げ運営
➉「みんなの馬株式会社」COO角居勝彦さんへの取材
①〜➉までを踏まえて考察を行う。
■感想と今後の課題
自らが立ち上げ、運営を行ってきたクラウドファンディングでは、途中で急な学校側からの大反対に遭い、一時頓挫したこともあったが、たくさんの方々のご協力のおかげで、とてつもない壁を何度も乗り越えることができた。その度に、地域の方をはじめ、多くの方に信頼、応援していただいていることを実感し、自信がつき、さらに探究心を掻き立てられた。
活動を通して、1つの視点に凝り固まらずに、馬の可能性を人間が決めつけないことが大切だと気づいた。自分が創る養老牧場では、馬の可能性を最大限に引き出し、引退馬が資源を生み出し、自らの生活にかかる費用を稼ぐことで、人と馬が共生できるということを証明したい。今後の課題として、養老牧場での収益のあげ方、経営方法について学びを深めていく必要があると考えている。
昨年に引き続きたくさんの方と素晴らしいご縁をいただき、様々な引退馬に関わる活動をさせていただけたことが何よりも嬉しく、感謝している。