25回 大学と地域連携(2)

 2023年10月に「大学と地域連携」というタイトルで「東洋大学能登ゼミ」(全学横断的ゼミで2012年から継続して実施している)の活動について報告しました。

 ところが、2024年1月1日午後4時10分過ぎにマグニチュード7.6を記録する令和6年能登半島地震が発生し、本学のゼミの一環としての活動でお世話になった地域が家屋の倒壊や土砂災害に見舞われました。

 今後開始される大学からの支援に先立ち、現地の実状を確認する意味もあり、1月20日から22日にかけて能登ゼミの活動地である羽咋郡志賀町の富来(とぎ)地区、鵜野屋地区、地保地区、さらに高大接続連携授業で交流を続けてきた石川県立飯田高等学校の所在地である珠洲市から二次避難を受け入れている小松市粟津温泉に行ってきました。二次避難先には能登ゼミのOB家族が避難していました。

 住居の倒壊や土砂崩れのために多くの方は避難所住まいが続いています。上記の地域には電気は通じていますが、断水が続いています。トイレや風呂にも不自由しています。道路が方々で寸断され、警察、消防、自衛隊等の緊急自動車の行く手を阻んでいます。土砂崩れがあちこちで起こりアスファルトを敷くなどの応急措置がされていますが、余震や雪と雨で工事が繰り返されています。

 現時点でも復旧の目処がたっていないことから、いつ復興期に移行するのか予測ができません。復興支援は長期間になることが必至。長い目で見てできることからはじめます。学生の皆さんの支援申出が聞こえてきており、たいへん心強く思います。1月29日には東洋大学韓国同窓会から強力使い捨てカイロが届けられ、志賀町で提供されました。ボランティア活動は時期を正確に判断し、必要としている地域で適切に行いたいと考えています。

 東洋大学では社会貢献センターが中心となって義援金募集、学生教職員のボランティア派遣等を計画的に行っていきます。

「この光景を見て言葉を失いました」

「1日も早い道路の復旧が震災復旧の鍵です」

*東洋大学の被災地支援については次のサイトを参照してください。

 東洋大学公式HP「令和6年能登半島地震への対応」

https://sites.google.com/toyo.jp/2024noto/

\この記事を書いた人/

  副学長 髙橋一男

公開日:20242月1日