第17回 誰がやった?

様々な事件、事故が毎日のように起こっています。気が滅入りますよね。

犯人や加害者といった「悪い人」が明らかになっていないとき、私たちは「誰がやったんだ?」という点が気になります。それが分からないと、腹が立ってきたりもします。しかし、誰がやったかを気にしていないことの方が多いような気がします。

自分が身につけているモノを思い浮かべてください。お気に入りの服、靴、アクセサリーなど、何でも構いません。それ、誰が作ったものですか?

私たちがモノを選ぶとき、ハンドメイドでない限り、作り手を思い浮かべることはありません。せいぜい、メーカー(ブランド)まででしょう。しかし、メーカーが作っているということは、人が作っているということです。この「人」には、加工・組み立てメーカーの人のみならず、素材メーカーの人、素材を採取・生産している人、それらを運んでいる人もいます。機械で作られているモノならば、その機械を作った人もいます。

多くの「誰か」がいなくては、皆さんが身につけているモノは存在し得ません。顔も名前も知らない多くの誰かが、皆さんを支えています。そんな「誰か」に想いを馳せてみると、モノに対する見方が変わってきませんか?


\この記事を書いた人/

副学長 早川和宏

公開日:2023年6月1日