2025.04.18|FRI
2025.04.18|FRI
東洋大学法学部では、ドイツ語選択者を対象にドイツ研修を実施しています。2014年度よりスタートしたこの研修は、2024年度で9回目となります(2020年度・2021年度はCovid-19の影響で中止)。
ドイツのバイエルン州にある町、ミュンヘンとバイロイトを研修地としています。この研修は単位認定型(2単位)であり、卒業に必要な単位に含めることができます。また、東洋大学が導入している「東洋グローバルリーダー(TGL)プログラム」のポイント加算対象ともなっており、一定のポイントを獲得した学生には「国際社会の中にあって、異なる社会・文化・慣習を理解・尊重し、課題発見・問題解決することができる人財であること」を示す証明書が大学から授与されることになっています。
ドイツ語科目で1単位以上の単位を修得している学部生であれば、法学部以外の方でも参加できます。2024年度は、11名(1年生:1名、2年生:8名、3年生:1名、4年生:1名/法学部生:6名、他学部生:5名)が参加し、4週間の日程(2025年2月2日〜3月1日)で実施しました。全員が4週間の所定のプログラムを終えて、バイロイト大学とバイロイト異文化コミュニケーション協会より修了証を授与されました。
ミュンヘンはかつてのバイエルン王国の首都として、バイロイトは行政区としてはオーバー・フランケンの中心地として、それぞれ異なる文化的背景を持ちながら、同じバイエルン州に属しています。この点は連邦制国家ドイツの特徴を体感できる興味深い例といえます。
バイロイト大学と東洋大学は協定校であり、東洋大学生はバイロイト大学インターナショナル・オフィスでサポートを受けられます。研修期間中は、東洋大学法学部の専任ドイツ語教員が同行し、学習面や現地での生活についてサポートしました。
参加者は、バイロイト市内の一般家庭でホームステイをし、ドイツの日常を体験しました。家族との会話を通じてドイツ語力を向上させただけでなく、ドイツの生活習慣や文化を直に体験することができました。平日には2コマ(1コマは90分)のドイツ語講座を受け、街頭インタビューなどの実践的な学習も行いました。
今回の研修では、バイロイト市長との面会の機会も得ることができました。参加者たちは事前に質問を準備し、市の行政や文化政策、さらには日独交流についても積極的に質問を投げかけ、充実した意見交換の場となりました。この経験は、ドイツの地方自治の実態を学ぶ貴重な機会となっただけでなく、学生たちが自ら考え、発信する力を養う場ともなりました。
研修期間中、多くの参加者は週末を利用してヨーロッパ各国を訪れ、EU圏内での自由な往来を体験しました。異なる言語や文化に触れることで、より広い視野でヨーロッパ文化を理解する機会となりました。研修最終日には参加者によるお別れ会が開かれ、ドイツ語でのプレゼンテーションを通じて、一人一人が4週間の学びと経験を振り返りました。
今回の研修では、参加者たちがドイツ語の上達だけでなく、ヨーロッパの多文化共生社会への理解を深め、グローバルな視点を養うことができました。異文化との出会いを通じて、自国の文化や社会についても新たな視点で見つめ直す貴重な機会となりました。