2024.05.27MON

2023年度法学部ドイツ語学研修を実施しました

東洋大学法学部では、ドイツ語選択者を対象にドイツ研修を実施しています。2014年度よりスタートしたこの研修は、2023年度で8回目を数えます(2020年度・2021年度はCovid-19の影響で中止)。ドイツ・バイエルン州の町ミュンヘンとバイロイトを研修地としています。この研修は単位認定型(2単位)であり、卒業に必要な単位に含めることができます。また、東洋大学が導入している「東洋グローバルリーダー(TGL)プログラム」のポイント加算対象ともなっており、一定のポイントを獲得した学生には「国際社会の中にあって、異なる社会・文化・慣習を理解・尊重し、課題発見・問題解決することができる人財であること」を示す証明書が大学から授与されることになっています。

ドイツ語科目で1単位以上単位を修得している学部生であれば、法学部以外の方でも参加できます(大学院生も参加しました)。2023年度は、14名(1年生-0名、2年生-8名、3年生-2名、4年生-3名、大学院生-1名/法学部生・院生-9名、他学部生-5名)が参加し、4週間の日程(2024年2月2日〜3月1日)で実施しました。全員が4週間の所定のプログラムを終えて、バイロイト大学とバイロイト異文化コミュニケーション協会より修了証を授与されました。

ミュンヘンはかつてのバイエルン王国の首都、オーストリア皇妃エリーザベト(シシィ)の出身地でもあります。バイロイトは行政区としてはオーバー・フランケンの中心地、文化的にはプロイセン王国の影響を受けています。この文化的・歴史的に異なる(部分的には対立)ミュンヘンとバイロイトが、同じバイエルン州に属する、という点が連邦制ならではのことで、興味深いところです。

バイロイト大学と東洋大学は協定校であり、東洋大学生はバイロイト大学インターナショナル・オフィスでサポートを受けられます。研修期間中は、東洋大学法学部の専任ドイツ語教員である田中雅敏教授、バウアー・ラース講師が同行し、学習面や現地での生活についてサポートしました。

参加者は、バイロイト市内の一般家庭でホームステイをし、ドイツの日常を体験し、また家族との会話を通じてドイツ語力を向上させることができます。シャワーや洗濯のルールなど、家庭ごとに異なることもあり、参加者は自分のステイ先はこんな感じだ、とお互いに情報交換しあって、異文化(ドイツ語圏文化)の中のさらに異文化(家庭ごとに違う文化)を感じていました。平日には2コマ(1コマは90分)のドイツ語講座を受けます。授業の一環として、街頭インタビューをしてドイツ語力を試す機会もありました。研修期間中には、ドイツ文化財団主催の「日本の夕べ」イベントもあり、研修メンバーも日本料理を振る舞うお手伝いをしました。カーニバル(謝肉祭)もあり、フランケン地方に息づくキリスト教に直に触れたことで、日本古来の(食)文化や、宗教・祝祭日の意義を見つめ直すよいきっかけになったようです。