兵庫県
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円了の筆による襖5~6枚(兵庫県加西市北条町)
【設置場所】
兵庫県加西市北条町
【内容】
寺内 庫裏のふすま12点、額1点
「西天遺教及東陲 正像時過末法時 彌勒未生我将老 奈斯三毒貪瞋痴・・・」、
「大悲常照我 圓了」
【円了巡講日誌より】
大正2年3月13日 曇晴 但馬を去りて播州に出ずれば、山上なお雪をとどめず、気候
大いに異なるを見る。播但線山崎駅に降車し、これより二里、加西郡北条町に至り、西岸寺にて開演す。
【設置者(保管者)】
西岸寺
【取材記録】
加西市北条は今も夏の夜には蛍が飛び交うという、楚々とした美しい街である。
この北条に古くからある西岸寺に、襖12枚にわたる漢詩が書かれた書が残されている。
井上円了は、明治35年と大正2年の2度、ここを訪れ講演を行っている。
円了が記した『南船北馬集』には、「夜に入りて南半球旅行談を話す・・・揮毫所望者多きために、夜半後寝に就く」とある。12枚の襖は、この時の書を先代住職が丁寧に表装したものであり、以後、大切にしていると住職は語っていただいた。(取材日2009年6月9日)
【アクセス】
東京から新幹線で姫路まで、約3時間姫路から加古川経由で粟生まで、JR山陽本線からJR加古川線を乗り継ぐ。約35分
粟生から北条鉄道に乗り換え北条町まで約20分徒歩で行けます。
住所:〒675-2312 兵庫県加西市北条町北条1126