Z-MUSIC 用語解説
Z-MUSIC 用語解説
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Z-MUSICに限らず、基本的なMIDI周りの用語もまとめて解説します。
ただし中身がまだまだアレなんで、見出しリンクは後日改めてということでお願いします・・・。
見出しは英語表記した際のアルファベット順です。分かりづらいかな・・・。
- [MIDI] 一般的なMIDI用語
- [Z] Z-MUSIC固有の用語
- [音楽] 一般的な音楽用語
A
アフタータッチ (after-touch) [MIDI]
アフタータッチシーケンス (after-touch sequence) [Z]
鍵盤を押す強さを発音後変化させること。 MIDI楽器によっては、音色のニュアンスの変化を変えたり、 ビブラートやトレモロなどの効果を与えたりすることができる。
Z-MUSICでは発音後、音長の1/8単位でアフタータッチ処理することができる。 これをZ-MUSICではアフタータッチシーケンスと呼ぶ。 (MML:@Z)
アンプリチュード・モジュレーション (amplitude modulation) [Z]
音量を周期的に変化させる音の表情付けの技法。トレモロともいわれる。 Z-MUSICでは、4つのプリセット波形や、 ユーザーが作成した波形にそって変化させたり、 発音後、音長の1/8ごとに掛かり具合を変化させたりすることができる。
Z-MUSICでは MIDI楽器においてはARCCをこの機能に使うことで実現が可能。 (フェードアウト付きですが、サンプルがあります) (MML:@A)
ARCC (assignable realtime control change) [Z]
Z-MUSICにおけるMIDI楽器専用の特殊機能の一つ。 各トラックごとに、コントロールするコントロールチェンジを選択し、 これを音長の1/8ごとや設定した波形などに沿ってこれをコントロールするもの。 (MML:@A)
アルペジオ (arppeggio) [音楽]
分散和音 [音楽]
和音を構成する一音一音を少しずつ時間をずらして演奏するもの。 Z-MUSICでは 和音コマンドや ダンパー・コマンドで表現が可能。
オート・ベンド (auto bend) [Z]
オート・ピッチ・ベンド (auto pitch bend) [Z]
Z-MUSICの特殊機能の一つで、発音後、 任意の高さまで音程をなめらかに変化させることができる機能。 (MML:@B)
B
バンクセレクト (bank select) (MIDI)
バンクチェンジ (bank change) (MIDI)
バンク切り替え (MIDI)
コントロールチェンジの0番と32番を用いて、 プログラムチェンジで用いる音色空間を変更すること。
プログラムチェンジのみを使った場合、 選択できる音色は最大で(7bit→)128種類だが、 バンクセレクトを併用することで、理論上は(21bit→)2,097,152種類となる。
ただし、 GS規格・ XG規格・ GM2規格のそれぞれで、 このバンクセレクトの使い方が微妙に異なり、相互互換性はない。
ベンド (bend) [MIDI]
C
キャリア (carrier) [FM]
FM音源のオペレータの名称で、 おもにエンベロープ/音量を決定する働きがある。
(see also モジュレータ)
チャンネル (channel) [MIDI]
一般に、MIDI音源は内部にいくつかのチャンネルを持っており、 このチャンネルごとに音色を変えることができる (例: 1chはベース、2chはピアノ、3chはギター、10chはドラム、など)。
昔の音源では「1つのチャンネルあたり1音しか鳴らせない」といった制限もあったが、 現在は「全チャンネルあわせて**音まで同時発音可能」といった制限が一般的であり、 1つのチャンネルで(同じ音色なら)複数の音を鳴らすことができるようになっている(MONOモードにしている場合を除く)。
通常のMIDI音源では、16個のチャンネルが使えるようになっているが、 現在のDTM用途向けの音源だと、 32個あるいは64個使えるものが一般的。
GM音源では、 MIDIチャンネル10番はドラムセット(専用)となっており、 他の15個のチャンネルとは若干扱いが異なる。
チャンネル・プレッシャー (channel pressure) [MIDI]
チェック・サム (check sum) [一般]
あるデータを正確に受信できたかどうかを(受信側が)確かめるために、 データそのものとは別に(送信側が)付加する特別なデータのこと。
例えば、ローランド・エクスクルーシブの最後尾には、 7bitのチェックサムがついている。
コーラス (chorus) [音楽]
エフェクタの一種で、微妙に音程の違った音を重ねて音を厚くする。 ローランドGS音源では、このエフェクトがプリセットされている。
クロック (clock) [Z]
ティック(tick)と同じ意味。Z-MUSICの方言。 元々のZ-MUSICでは、X680x0の内蔵音源をも扱う必要があったため、 クロック、と表現していた。
コントロール・チェンジ (control change) [MIDI]
MIDI楽器には、 特殊な機能を手軽にコントロールするために定められたレジスタ群があり、 これをコントロール・チェンジという。 コントロールチェンジを使うことで、 例えばボリューム、 パンポット、 エフェクタのかかり具合などの調整ができるが、 これらのよく使われるような設定のためには、 通常専用のMMLが用意されていることが多い。 (MML:Y, @C, @V, @P, @E)
D
ダンパー (damper) [MIDI]
ダンパー・ペダル (damper pedal)
MIDIメッセージのひとつ。ダンパー・オンにすると、以後、発音した音は ノート・オフの情報を無視し、発音をダンパー・オフとするまで鳴り続ける。 ダンパーはMIDIチャンネルごとに指定可能。 (MML: @D)
デフォルト (de fault) [コンピュータ]
三省堂のEXCEED英和辞典(のオンライン版)で引いてみると・・
de・fault
n., v. 怠慢; 【法】 (債務)不履行(を犯す) (in, on); (裁判)欠席(する); 欠場(する); 不戦敗で失う; 欠乏; 【コンピユータ】 デフォルト, (デフォルト値を)採用する.
だそうな。
とどのつまり、コンピュータ的には 「怠慢やらなんやらで、 明示的に指定すべきパラメータを指定しなかった場合に、 代用として用いられるもの」 という意味になる。
コンピュータ系では、 「このデフォルト値(省略時に適用される値)を事前に指定しておき、 実際の使用時にはばんばん値の指定を省略(して暗にデフォルト値を使わせる) することで楽をする」といった利用シーンが多々あるのだが、 逆にコンピュータ畑でない人にはさっぽり通じない(こういった概念に馴染みがない) ので注意。
例: 「飲み会何時から始めようか?デフォだと19時からだけど・・・」
→ この場合、「デフォ(デフォルトを略してこういう人もいる)」 なとといわずに素直に「普通」と言い換えるべき。
何も知らない人だと「えっ?デフォって何か特別な時を意味するの?」 と、逆の意味で勘違いしてしまうことが多い。
なお、稀に「初期設定」という意味をもひっくるめて「デフォルト」 と称することもあるが、根っこは同じ。
ディレイ (delay) [音楽]
ピッチモジュレーションをはじめとした、 音に対して特殊な効果を与える際に、 その効果が開始されるまでの遅延時間を決定するパラメータ。
# 同名のエフェクトの効果の内容についてはまた後日・・・
振幅 (depth) [音楽]
ピッチ・モジュレーションなど、 波形を用いて音に効果を与えるコマンドにおいて、 その効果の掛かり具合を決定するパラメータ。 (MML: @M, @A)
ディチューン (detune) [FM, MIDI]
音程を微調整するパラメータ。 本来の音階から決定される周波数とは違った音程で演奏させて、 コーラス効果を得たりする目的でよく用いられる。 (MML: @B, @K)
デバイスID (device ID) [MIDI]
MIDI楽器に対してユーザーが設定した識別番号。
分解能 (division) [MIDI]
四分音符や全音符の長さを、それを構成する最小時間単位 (tick)がいくつ分になるかで表現したもの。
例えば、あるSMFで四分音符の長さは48tickであると定義しているなら、 そのSMFでの四分音符の分解能は48である。
ダブル・フラット (double flat) [音楽]
一度に2半音下げる変化記号。 (MML: --)
(see also シャープ, フラット, ダブル・シャープ)
ダブル・シャープ (double sharp) [音楽]
一度に2半音上げる変化記号。 (MML: ++)
(see also シャープ, フラット, ダブル・フラット)
DTM (Desk Top Music) [MIDI]
MIDI的には、Desk Top Musicの略。 クルマ的にはドイツツーリングカー選手権(Deutsche Tourenwag en Masters)の略らしい。
E
エフェクト (effect) [MIDI] [一般]
エフェクタ (effector) [MIDI] [一般]
音に特殊な味付けをすること。この装置をエフェクタという。 MIDI楽器には音源の他にエフェクターを持った物が多くある。 Z-MUSICではGS音源/XG音源/GM2音源と、 ローランドMT32/CM系のエフェクタを手軽に操作する命令が備わっている。 (MML:@E)
エンベロープ (envelope) [音楽]
音量の時間的変化のこと。
エクスクルーシブ・メッセージ (exclusive message) [MIDI]
MIDI楽器のメモリーを直接書き換えることのできるMIDIコントロールコマンドのこと。 (MML:@X, X)
エクスプレッション (expression) [MIDI]
そのMIDIチャンネルの出力音量の割合を決定するコントロールチェンジ機能の一つ(コントロール番号11)。
コントロールチェンジ7番のボリュームとは別管理のため、最終的には ボリューム(0~127)×エクスプレッション(0~127)で そのMIDIチャンネルの出力音量が決定される。
ボリュームとエクスプレッションの使い分けについては、 ベロシティの項目を参照のこと。
(MML: @A)
拡張ピッチモジュレーション [Z]
拡張ARCC [Z]
MIDIトラックに対して有効な機能。 4つのプリセット波形とユーザー波形を用いた ピッチモジュレーションや ARCCが可能になる機能。 (MML: M)
F
フェード・イン (fade in) [音楽]
通常音量まで音量を徐々に上げていくこと。(MML: \)
フェード・アウト (fade out) [音楽]
無音状態へむかって音量を徐々に下げていくこと。(MML: \)
フラット (flat) [音楽]
半音下げる変化記号(♭)。(MML:-)
(see also シャープ, ダブル・シャープ, ダブル・フラット)
G
ゲートタイム (gate time) [MIDI]
1つの音符が実際に発音している時間。 (MML: Q, @Q)
(see also ステップタイム)
逆転再生 [一般]
→リバース
GM (General MIDI system level 1) [MIDI]
MMA (MIDI Manufacturers Association) によって策定された、電子楽器の音源としての基本的な仕様。 GM2と比較する場合は、GM1と表記することもある。
MIDI規格そのものは、 楽器の演奏情報を通信するための信号プロトコルを規定したものであり、 最終的な演奏の再現性までは規定してはいない。 GMはこれを補うべく、基本的な音色の配列や、 最低限サポートすべきMIDIメッセージなどを規定している。
これにより、 同じSMFデータを異なるGM音源で演奏させても、 ある程度は同じように演奏されるようになる。 ただし、 ピアノの音が欲しいところでピアノ以外の音は鳴らないといったレベルであり、 それぞれの音の大きさのバランスや、 エフェクタの種類・掛かり方といったところは規定していないため、 同じSMFデータでも音源が異なれば聴感はかなり異なるものとなる。
ヤマハTG100、 ローランドSC55シリーズなどがこの規格の代表的機種。
GM2 (General MIDI system level 2) [MIDI]
AMEI (Association of Musical Electronics Industry~社団法人音楽電子事業協会)と、 MMA (MIDI Manufacturers Association)が策定した、 電子楽器の音源仕様の規格。
GM1からGM2における主な拡張は、以下の通り。
- 最大同時発音数が24音から32音に増加
- MIDIチャンネル10がドラム専用でなくなり、 またMIDIチャンネル11にドラムがアサイン可能に
- バンクセレクトによる音色のバリエーション拡張
- ドラムセットの種類追加(プログラムチェンジで変更可能)
- エフェクト・チューニングなどの機能追加
- コントロールチェンジや、 システムエクスクルーブメッセージのサポート範囲拡大
GS [MIDI]
ローランドが提唱したMIDI楽器の音源仕様。 GM規格をベースに、より細かな仕様を規定している (ただし、GM規格のリリース前にGS規格がリリースされている)。 同社のSC55やSC88などがこの規格の代表的機種。
GSは、GMの全ての機能を網羅した上で、より高い機能と楽器間の互換性、 柔軟性、発展性を提供するために、主に以下のような拡張を規定している。
- 音色の拡張
- GM1では、128種類の音色と 1つのドラムキットを使えるのみだったが、 GSでは最初の128種類とは別の音色セットを選択したり、 複数種類のドラムキットを選択することができる。
- 前者はバンクセレクトによって、 後者はプログラムチェンジによって、 それぞれ実現している。
- 音色のコントロール
- GM1では必須扱いになっていなかったコントロールチェンジが数多くサポートされ、 NRPNを使って、 音色の制御(アタックタイム, リリースタイムなどの調節)も行なうことができる。
- エフェクト
- GM1では、 内蔵エフェクトに関する規定は特になかったが、 GSでは、 リバーブやコーラス等の具体的な機能が規定され、 コントロールチェンジでかかり具合が調整できるようになっている。
H
波形 (wave type) [MIDI]
Z-MUSICでは ピッチ・モジュレーション、 アンプリチュード・モジュレーション、 拡張ARCCに対して 鋸歯状波、矩形波、三角波、鋸歯波シングル、ユーザーメイドの波形で制御が可能である。(MML: S)
波形メモリ (wave memory) [MIDI]
ユーザーが各ポイントの任意の値を設定していき、 非線形の波形をつくる事ができる。 この機能を波形メモリといい、Z-MUSICでは ピッチ・モジュレーション、 アンプリチュード・モジュレーション、 拡張ARCCを、 この機能でコントロールする事ができる。
(ZMS: wave_form )
波長 (wave length?) [MIDI]
波形の一周期の長さ。 Z-MUSICではモジュレーション波形であるプリセット波形の波長を変更可能である。 (MML: @S)
ホールド (hold) [MIDI]
I
インストルメント (instrument) [MIDI] [音楽]
楽器そのものや、楽器の音色のこと。
J
K
キーオン (key on) [MIDI]
キーオフ (key off) [MIDI]
キートランスポーズ (key transpose) [MIDI]
音程を規定のものからずらすこと。 同じような意味の言葉に「ディチューン (detune)」がある。
L
レガート (legato) [音楽]
スラー (slur)と同義。
M
メーカーID (maker ID) [MIDI]
MIDI楽器メーカーの識別番号。
MIDI (Musical Instrument Digital Interface) [MIDI]
米国のMMA (MIDI Manufacturers Association)と、 日本のAMEI (Association of Musical Electronics Industry~社団法人音楽電子事業協会)が共同で管理している、 電子楽器のプロトコル仕様。 MIDI対応の楽器ならば、例えメーカーや機種が違っていたとしても、 同じコマンドメッセージで楽器をコントロールしたり、 演奏情報をやりとりできたりする事ができる。
ただしMIDI自体は、 単にこのように操作されましたという情報を伝えるだけの規格であるため、 楽器が実際にどう反応してどのように演奏されるかは、 それぞれの楽器に依存する。 このため、 例えば音色番号と楽器の種類の関係の互換性などを取るためには、 MIDI規格とは別に、他の補足的な規格 (例: GM規格やGM2規格)に従う必要がある。
モデルID (model ID) [MIDI]
MIDI楽器に対してメーカーが設定した楽器の識別番号。
モノ (mono) [MIDI]
一つのMIDIチャンネルで、 一度に一音しか発音できないモード。 トランペットなどのブラス系の音はこのモードにすると現実的。
(see also ポリ)
モジュレータ (modulator) [FM, MIDI]
FM音源のオペレータの名称で、 入力された波形を変調し音素を作り出す働きがある。
(see also キャリア (carrier))
モジュール (module) [MIDI]
→ 音源モジュール
マルチ・ティンバー (multi timbre) [MIDI]
一台の音源で一度に複数の楽器(インストルメント)を演奏することが出来る機能のこと。
N
NRPN (non registered parameter number) [MIDI]
MIDI規格では定義されていない、そのMIDI楽器特有の機能パラメータ。 例えば以下のような機能を設定可能・・・・・。 (MML @Y)
(see also RPN)
ノートオン (note on) [MIDI]
発音すること。
ノートオフ (note off) [MIDI]
以前発音した音を消音すること。
O
オクターブ (octave) [音楽]
ある音階から8度離れていることをいう。
例えば、「♪ドレミファソラシド」という 「よくある旋律」の場合、最初のドと最後のドは 1オクターブ離れた同じ音、と表現する。 最初のドから見て、最後のドは1オクターブ高い。
「度」というのは、2つの音がどれくらい離れているかを表す単位で、 全く同じ音の距離は「1度」、ドとレは「2度」、・・・・ 最初のドと最後のドは8度離れている、と表現する。 (ド - レ - ミ - ファ - ソ - ラ - シ - ド)
# 8のことをoct(オクト)っていうしね! (MML: O)
オムニ (OMNI) [MIDI]
その設定された受信チャンネルとは無関係に、 すべてのチャンネル情報を認識するモードのこと。
音量 [音楽]
音量モジュレーション [Z]
→ アンプリチュード・モジュレーション (amplitude modulation)
音程モジュレーション [Z]
→ ピッチ・モジュレーション (pitch modulation)
P
パンポット (panpot)
発音する位置を設定するパラメータ。 MIDIでは、 コントロールチェンジの10番がパンポットの機能に相当する。 パラメータの範囲は0~127までで、 一般的には0が最も左、64が中央、127が最も右に対応する。 (ローランドのMT-32では左右逆になる) (MML: P, @P)
パーシャル (partial) [MIDI]
ローランドのシンセサイザ音源における音色を構成する発信源の名称。 一つの音色が複数のパーシャルで構成されていることもある。
パーシャル・リザーブ (partial reserve) [MIDI]
ローランドのマルチティンバー音源において、 1パート内で保証されるパーシャル数を決定すること。 一時的に音源に対して同時発音数を上回る発音要求があったとしても、 パーシャル・リザーブがしてあればその数のパーシャルは確実にそのパートの発音のために保証される。
ピッチ・モジュレーション (pitch modulation) [Z]
音程を周期的に変化させる音の表情付けの技法。ビブラートともいわれる。 Z-MUSICでは、4つのプリセット波形や、 ユーザーが作成した波形にそって変化させたり、 発音後、音長の1/8ごとに掛かり具合を変化させたり することができる。 (MML: @M)
ピッチ・ベンド (pitch bend) [MIDI]
音程をなめらかに変化させること。 Z-MUSICではパラメータを与えることで、 オートマチックにこの処理を行うことができる。(MML: @B)
(see also オート・ベンド)
ポリ (poly) [MIDI]
一つのMIDIチャンネルで一度に複数の音を発音できるモード。
(see also モノ)
ポリフォニック・プレッシャー (polyphonic pressure) [MIDI]
鍵盤単位で制御可能なアフタータッチ。
→ アフタータッチ
ポルタメント (portamento) [音楽]
音程をなめらかに変化させること。(MML: (~))
プログラム・チェンジ (program change) [MIDI]
音色切り替えのこと。 (MML @)
(see also バンクセレクト)
Q
クオンタイズ (quantize) [MIDI]
リアルタイムレコーディングされた演奏情報 (特にノートオン/ノートオフのタイミング)を、 ある規則にしたがって整理すること。
例えば、微妙にずれているタイミングを小節線の上にジャストであわせるとか、 グルーブ感を出すためにリズムに合わせて微妙にタイミングを前後にずらす、など。
R
リバース (reverse) [音楽]
波形メモリを逆回しに用いること??
リバーブ (reverb)
ソースの音に対して残響効果を与えて出力するエフェクターの一種。 あたかもコンサートホールで演奏しているような効果を演出することができる。
ロール (roll) [音楽]
ある打楽器を細かくたくさん叩き続けること。 (スネアロール、シンバルロール、など)
GS音源で、10ch以外で(例えば)シンバルロールを入力する場合、 普通に「短い長さの音符をたくさん並べる」だけだと 音が切れ切れになってしまい、うまくいかない。 エクスクルーシブメッセージを用いて 対象チャンネルをSINGLE以外(LIMITED MULTI or FULL MULTI)に 設定するのをお忘れなく。
# 個々に具体的なサンプルMMLが欲しいところ。
RPN (registered parameter number) [MIDI]
MIDI規格で定義されたMIDI楽器の拡張機能パラメータ。 ピッチベンドの幅のような、 楽器の機種によらない一般的なパラメータが設定されている。
(see also NRPN)
S
シャープ (sharp) [音楽]
半音上げる変化記号(♯)。(MML: #)
(see also フラット, ダブル・シャープ, ダブル・フラット)
スラー (slur) [音楽]
音と音の間を途切れさせず滑らかに演奏させる奏法。 楽譜上では、違う高さの音階を弧線でつないで表現する。 レガートと表現することもある。
Z-MUSICでは通常
@j1 q8
c&d
などとしてスラーを表現するが、SC-88Proなど、 「音色によってはノートオフ前に次の発音を行うことでレガートを再現できる」 音源の場合は、
@j1 @q-1
c&d
などとすることで音源のレガート機能を活用できる。
ソステヌート (sostenuto) [MIDI]
速さを抑え気味に、音を一様に持続して演奏する奏法。
音源モジュール [MIDI]
鍵盤のない音源のみで構成されたMIDI楽器のこと。 コンピュータやシーケンサ、 他のシンセサイザからMIDIによってコントロールすることによってのみ演奏を行うことが出来る。
スタッカート (staccato) [音楽]
歯切れよく演奏させる。
MML的には、 Q1かQ2くらい
を指定しつつ、 若干ベロシティを強めてやるとよい。
ステップタイム (step time) [MIDI]
(see also ゲートタイム)
スタンダードMIDIファイル (Standard MIDI File, SMF) [MIDI]
1988年アメリカ、オプコードシステムズ社により提唱された、 音楽データの標準形式としてのファイルフォーマット。
フォーマット0~2までがあり、 フォーマット0は1トラック構成、フォーマット1は複数トラック構成、 フォーマット2は複数トラックによる複数テンポ構成をとる。 フォーマット0でも最大16チャンネルのMIDI情報を記録出来る。
T
ティック (tick) [MIDI]
MIDIの世界で、時間(間隔)を表すための(最小)単位。
Z-MUSICはデフォルトでは4分音符の長さを48tickで処理している。 つまり、四分音符の分解能は48(tick)で、 全音符の分解能は192(tick) (48x4)。
なお、4分音符の長さを表すtick数を特にTQPNと呼ぶ。 つまり、Z-MUSICのデフォルト設定では、TQPN=48。
タイ (tie) [音楽]
同じ高さの音階を弧線でつないで、音の長さをプラスすること。 (この図の例では、全音符2個分の長さにする)
MMLでは、
q8 c&c
などと表現する。
ちなみに、なぜタイという表現法が存在するのか? 例えば2分音符を2つ繋げるのなら、全音符1個書けば済む話ではないか??
- 全音符より長い音符用
- 最初の例にあった「全音符2個分」といった場合はタイが必須。
- 通常の音符だけでは表現できない長さがある
- 2分音符 + 16分音符、なんて音の長さはタイを使わないと表現不可。
- 楽譜を読みながら演奏する際、リズムをつかみやすくする
ティンバー (timbre) [MIDI]
楽器(音色)のこと。
TQPN (ticks per quarter note) [MIDI]
4分音符の長さを表すtick数。
トレモロ (tremoro) [音楽]
→ アンプリチュード・モジュレーション (amplitude modulation)
U
ユーザー波形 [Z]
→ 波形メモリ
V
ベロシティ (velocity) [MIDI]
音の「強さ」を表す。 一般に、音の大きさを決めるためには以下の3つのパラメータを指定する必要があり、それぞれをうまく使い分ける必要がある。
- ボリューム (volume)
- ベロシティ (velocity)
- エクスプレッション (expression)
- 性質は基本的にボリュームと同じ。実際には、 ボリューム(0-127)×エクスプレッション(0-127) の大きさの「音量」が設定される。
- エクスプレッションは「そのチャンネル内での音量変化」 を指定するために用い、ボリュームは 「そのチャンネル全体での音量(バランス)」の指定に用いる。 つまり、例えばハーモニカとドラムのセッション演奏があったとして、 エクスプレッションは「ハーモニカの息づかいによる、発音後の音量変化」 (ファォウゥウゥウゥ・・ってな音があったとして、ウがでかくてゥが小さい音/これをエクスプレッションで制御する。最初の「ファ」はベロシティで制御ですね)のために用い、 ボリュームは「ハーモニカとドラムの音量のバランス取り」 (いわゆるミキサ操作)のために用いる。
- 性質は基本的にボリュームと同じ。実際には、 ボリューム(0-127)×エクスプレッション(0-127) の大きさの「音量」が設定される。
従って、理想をいえば、 ボリュームは最初に一度決めたら値を変えないことが多いだろうし、 エクスプレッションは曲中頻繁に(ほとんどリアルタイムに)値を変えるだろう。 ベロシティは多分、全発音が違う値になるだろう。
(see also ボリューム (volume), エクスプレッション (expression))
ビブラート (vibrato) [音楽]
→ ピッチ・モジュレーション (pitch modulation)
ボリューム (volume) [音楽]
音量のこと。 エクスプレッション (expression)も同じ意味を持つが、 使い分けがあるので注意。使い分け方については、 ベロシティを参照のこと。 (MML: V, @V)
(see also ベロシティ (velocity), エクスプレッション (expression))
W
ウェイト (wait) [一般]
処理が終わるまで待ち時間をもうけること。 MIDI楽器では、EOX($F7)を受信後、 受信内容の処理のために多少のウェイトを必要とする。 MMLのXコマンドで エクスクルーシブ・メッセージを送信する場合は、 このウェイト期間を考慮して、命令後に休符などのウェイトを設定した方がよい。
X
XG [MIDI]
ヤマハが提唱した電子楽器の音源仕様。 同社のMU80などがこの規格の代表的機種。
GM規格との互換性を保ちながら、大幅に機能を強化している。
XGで拡張された主な機能には、次のようなものがある。
- 音色の拡張
- GM1では、128種類の音色と 1つのドラムキットを使えるのみだったが、 GSでは最初の128種類とは別の音色セットを選択したり、 複数種類のドラムキットを選択することができる。
- 前者はバンクセレクトによって、 後者はプログラムチェンジによって、 それぞれ実現している。
- また、最大同時発音数もGM/GSの24音に対し、 XGでは32音に拡張され、 オプションで16パート以上の再生もサポートする。
- エフェクト
- GM1では、 内蔵エフェクトに関する規定は特になかったが、 GSでは、 リバーブやコーラス、 バリエーションエフェクトを規定。 オプションで、 ディストーションとグラフィックイコライザーも設けられている。 コントロールチェンジでかかり具合が調整できるようになっている。
- 音色のコントロール
- GM1では必須扱いになっていなかったコントロールチェンジが数多くサポートされ、 NRPNを使って、 音色の細かな制御 (アタックタイム, リリースタイムなどの調節)リアルタイムに行える。
- 外部入力
- オプションで外部オーディオ入力をサポートし、 演奏と一緒に出力できる。 外部入力に対して、内蔵エフェクトを付加することも可能。
(see also GM, GM2, GS) (see also ヤマハXGホームページ)
Y
Z
絶対音長 (absolute length) [Z]
Z-MUSICが処理する音長カウンタ(による時間長指定)のこと。 MIDIの世界では、一般にこの単位をティック(tick)と呼ぶ (Z-MUSICでは、X680x0の内蔵音源をも扱う関係上、 クロックと表現していた)。
Z-MUSICのリファレンスマニュアルでは、 「ステップタイムを音楽的な音長で指定する代わりに、 絶対音長で指定することも出来る。」といったような表現が多用されるが、 これは音楽的な音長(四分音符, 8分音符,..)による指定方法以外に、 tick数による音長指定が可能であることを意味する。
ほとんどの場合、音楽的な音長指定の場合は数値をそのまま記述し、 tick数による指定の場合は数値の前に*(アスタリスク)をつける。
例:
- 四分音符の長さ、という意味の音長指定: 4
- 10tick、という意味の音長指定: *10