本・論文
最近、忘れがち。
2019.03 気になる論文
マダケ属2種の枯稈死における稈の構造と炭素・窒素濃度の特徴に関する論文
アジアにおけるタケ類の進化生態学や生物地理学に示唆を与える、北東インドにおける漸新世-鮮新世のタケ化石 に関する論文
Modeling the impact of reproductive mode on masting
繁殖様式がマスティングに及ぼす影響に関するモデリングに関する論文?
New outlook on sporadic flowering of bamboo
タケの散発的な開花について新しい見方をしたという論文
Replacing trees by bamboos: Changes from canopy to soil organic carbon storage
木をタケに置き換える:樹冠から土壌炭素貯蓄までの変化に関する論文
Nitrogen input by bamboos in neotropical forest: A new perspective
新熱林におけるタケによる窒素加入:新しい見方
世界規の
Mapping Global Bamboo Forest Distribution Using Multisource Remote Sensing Data
表3に日本の竹林面積の推定結果も載っている。14.93万ha。FAO 2010では15.6万ha。
全球レベルの基礎データとしては使えそう。
2019.01 ファイトテレマータ
表紙が竹の切り株となっており、この時点で好感度が高い。悩まされている蚊の研究。さらっと見た程度だったが、これは面白そうだと直観的に思った。
2018.10 竹の民俗誌(新装版)
古今要覧稿に数百ページにわたり竹が紹介されているとのこと. 今となっては昔のことですが, 再評価されてもいいのでは? この書物は江戸期の百科事典のようなものです.
2018.6
考え方 稲盛和夫
人生で成す仕事の成果・結果は、能力・熱意・考え方という3要素の積で表せるだろうという著者の主張に感化された。
考え方はマイナスからプラスまでの値を取りうるという点が大切そう。今の自分を振り返ると、恥ずかしい思いがするし、かなり勇気付けられた。
2017.10
野生イネの自然史【実りの進化生態学】
院に入って以来、竹類を森林生物に落とし込もうとしてきたのですが、草本イネ科という視点もとても大事だと思った。
学生で時間も存分にあるわけだし、やっぱり両方お勉強すべしです。
実りについては特にヒントが得られそう。2つの方面から竹類を捉え直すというスタンスでいけば、よい仕事ができるんじゃないかなあ。。
→ 09.19に雑草イネのシンポをのぞいてみた。雑草イネは印象としてシマスズメノヒエ。背丈が高くて脱粒が多いなどの性質があるよう。
2017.1
Scaling in Biology. 著:Brown & West
自分のやりたいこと、これだと思いました。
<2016>
2016.12
孤独の愉しみ方―森の生活者ソローの叡智 (智恵の贈り物)ここまでできるとは思わないけれど、好きな考え方。群れたがるのが人間だと思うけど、孤独の時間ってやっぱり必須。
本書に書かれているような姿勢で山で調査できてるか、って言われたら恥ずかしいかも。反省反省。
「ネコとタケ」
どちらも人の生活に身近だった生き物。そこに共通項を見出そうというのが本書の狙いっぽいが、イマイチピンとこず。
読み物として好きだった。
感動した. 彼のような信念で生きれるとはとても思えないけれど, 熱い気持ちとか100年後を見据えた大真面目な姿勢, 好きですねー
大きな理想を掲げながらも現実社会に沿った暮らし方, 今の時代でも十分参考になります.
本書の締めくくり, 学問をすることは人間を上等にすること, とあります. まさにその通りだと思います. 立身出世のための学問ならしないほうがたぶんよいですね. こんな偉そうなこと, 人前でよう言えませんが...笑
自分の人間形成の基礎ってここにあるので, 興味があり, 最近ちょこちょこ読んでます.
最終的にはルドルフ・シュタイナーの考え方とか思想を自分なりに解釈できるところまでもってきたい.
せっかく大学で英語を読んだり書いたりする訓練を積んでるし, そろそろ洋書で読みたいなー. ほんまは独書がいいんだけど.
2016.11
「シュタイナー教育を考える」子安美知子 1987
専門家じゃなくて素人さんが書いたならではのわかりやすさ. まさに今の自分ってシュタイナー教育が目指している, 21歳以降, 自主性をもってやりたいことを突き詰める人間になるという感じ, ひょっとしたら自分に当てはまってるのかも?なんて. 書いてることにはしっくりくる部分が多かった. 親はこういったこと頭に入れて育ててくれてたんだと.今更ながら思い当たる節が多い.
「最高の結果を引き出す質問力:その問い方が、脳を変える!」 茂木健一郎 2016
今の課題の一つが、しっくりくる質問ができないこと。なんかヒントにならんかな、と。この人の書き方、上手いなぁ。
2016.10
「生きるとは、自分の物語をつくること」 小川洋子・河合隼雄
なんとなくスッキリした。なるほどなぁ、と。やっぱり本読まないとダメだね。バランスが難しいな…
p.107の 忘れていたことが出て来る の感覚たまに分かるかも。
2016.09
「森を食べる植物」
この間山の中でアキノギンリョウソウに出会い、なんとなく気になっている腐生植物。
森の生き物の余剰生産に頼って生きている、いわば光競争をやめ、光合成をやめた、生き物たちの話。今後、この分野ってどんどん知識が積もっていくんだろうなと思います。じめじめした竹林で探していきたいもの。
「竹を語る」高間新治
この方、素直にすごい。生前にお会いしてみたかった。
シベリア抑留期に故郷の竹林を思い浮かべ生き抜き、それが以後の写真家活動につながったわけだから覚悟が普通ではないですね。
2016.08
『知の発見 なぜを感じる力』 著:中村桂子 2015年
なぜなのか、という子どもが親に聞きまくるようなこと、僕もずっと大事にせなあかんなと改めて思わされます。何のテーマで研究するにしても、結局、人生とかについて考えるという素材に過ぎないと年々感じていけるように精進していきたいものですな。
『植物の起源と進化』 著:E.J.H.コーヘン 1989年
自分の植物観が変わりそうだし、ヒントが多い本だと思います。
『サルが木から落ちるー熱帯林の生態学』 著:スーザン・E ・クライラン さえら書房 2008年
チョウをだますトケイソウについて書かれた章で、葉っぱの形の多様性の創出機構の研究をしたギルバートさんのお話があった。
ここでは多様性を生み出すトリガーが捕食者のドクチョウの仲間Heliconiusからの被食防衛とされていた。そういえばハワイ島でも野生化したトケイソウを見たな、と。
これを読んで思い出さずにいられないのがハワイフトモモの葉形質多様性機構はどないなっているのだろうかということ。サイエンスとしてはすごい面白いと感じているのですがまだよくわからない。解きたいな。
『外来種は本当に悪者か 新しい野生 the new world』 著:フレッド・ピアス 草思社 2016年
今にわかに話題を呼んでいる本。ハワイ島調査から帰ってきた次の日に読んだ。そこの島はいわゆる外来種ばかりだったので自分の中ではホットな話題だった。
読み進めていくとともに僕自身の勉強不足を痛感させられた。僕自身、この問題に対してそろそろ自分なりの意見を持ってもいいような気がするが、まだ渋っているようにも感じる。
僕が今興味を持って取り組んでいるモウソウチクも江戸期に中国からやってきた訳ですし(時期に関しては諸説ありますので断定はできませんが)。
外から入ってくる生き物については、いい面も悪い面も、広く見てあげることが大事ですね。
2016.05
『生物多様性経営』 著:足立直樹 日本経済新聞出版社 2010年
友人と話しているうちに、生物多様性の話になった。その方面は任せておけ!というべき立場にあって、いまだ明確な答えを見つけらずにいることを再認識。
そこで、CSRについて少し調べていたところで著者の会社に行き着いた。その経歴に興味を持ち、本書をめくることにした。
今の世の中で、生態学者が蓄積してきた成果がどの程度そこにいかされているのか気になるところ。これからの時代、CSRに学生が研究としてもっと入っていってもいいのかもしれませんね。(僕が知らないだけでやっているところもあるかもしれませんが)
p.39 問題は希少生物の保護ではない のところが沁みた。
『エントロピーの法則 21世紀文明観の基礎』 著:ジェレミー・リフキン 訳:竹内均 祥伝社 1982年
GW箕面の滝のマーケットで偶然目にした本。学部時代のとある先生(Y先生)が独特の口調でおはなししていたのを思い出した。
まだこの概念の全貌を理解できていませんが、なぜ生態学の本(例えば、生態学入門)には、この普遍的概念といえるものが入っていないのか(そもそも索引に入っていない)気になっています。考え方が入ってるといえば、シャノンの多様度指数や光合成の反応のところくらいでしょうか? 賢明な方に教えていただきたいものです。。。
ひょっとすると、この概念に何か糸口があるのかもしれないですね。
『科学者が人間であること』 著:中村桂子 岩波書店 2013年
密画的だけでなく略画的な視点も常にもっとかなきゃ(重ね書きの意識)、というのが印象に残りました。
こうしてパソコンをカチカチやってる僕も生き物であることを忘れないようにしたいですね。
著者がいらっしゃる生命誌研究館(高槻市)に行って直接お話聞いてみたい。
2016.04
『若き科学者への手紙 情熱こそ成功の鍵』 著:エドワード・O・ウィルソン 創元社 2015年
超有名な方とは知っていましたが。知ってたのはマッカーサと共に『島の生物地理学の理論』を書いた人ということくらい。
たまたま手にして読んでみたところ、第1章からしびれる内容で電車の中でしばし感動。
新しい環境で少し慣れない生活を送っているところで、一気に喝を入れてもらった印象かな? 何度もよみたい。
『植物のかたちーその適応的意義を探る』 著:酒井聡樹 京大出版 2002年
筆者の学生生活が結構リアルに描かれており、出てくる名前がいまの生態学の重鎮の方々だったりするので読んでいて楽しい。
論文を出すまでの過程もある程度リアルに描かれており、結構勇気付けられた気がしました。
『生き物として、忘れてはいけないことー次世代に送るメッセージ』 著:コエンエルカ サンマーク出版 2004年
一度、直接話を聞いてみたい。ついつい「科学的根拠は?」と思いがちな自分にとって、はっとさせてくれた本。
科学の世界に足を踏み入れ始めた自分、本当にそれでいいのか?という思いがいま、自分の中にあるのかもしれません。ひょっとすると。
<おまけ>
2015年のベストはたぶんこれ
『科学者という仕事ー独創性はどのようにして生まれるか』 著:酒井邦嘉 中公新書 2013年
去年までお世話になっていたT先生から勧めていただき読んでいた本。
たぶん僕が感じた印象と科学の世界で走ってきた先生では感じ方がまるで違うと思うのですが。
筆者の見識の深さに感動。各章の頭に、偉人の言葉(翻訳されている)とその解説があり、世界が広がりました。
何度読んでも読み飽きない本だと勝手ながら思ってます。
他にも紹介していただいた本で結構面白かった本、今後ちゃんと読むべき本たち。
・生き物たちは3/4が好き: 多様な生物界を支配する単純な法則 著:
・生物のかたち 著:ダーシー・トムソン
・Plant Biomechanics 著:Niklas
・複雑系―科学革命の震源地・サンタフェ研究所の天才たち
・On the economy of plant form and function 著:Givinish
・Scaling in Biology. 著:Brown & West
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