ポーターの戦略論-基本戦略

ポーターの基本戦略-技術と競争力の観点から

マイケル・ポーター(Wikipedia)は、企業戦略におけるイノベーションの分析に、産業界の競争を駆動する5つの要因と技術、また、企業が行なわなければならない、幾つかの基本戦略からの選択と技術との明確な関係を示した。さらに、イノベーションの「リーダー」となるか「追随者」となるかの2種類の市場戦略の選択を示している。[1]

本ページは基本戦略に関する。

ポーターが示した一般的な戦略は以下の4つであり、企業はそのなかからひとつを選択しなければならない。


  • ポーターが示した戦略
    1. コスト・リーダーシップ戦略
    2. 製品の差別化戦略
    3. コスト集中戦略
    4. 差別化集中戦略

    コスト・リーダシップ戦略-1970年代に入り、エクスペリエンス曲線という概念が普及し、コスト面で最優位に立つという目的に沿った実務政策を実行することで、コストのリーダーシップをとる戦略である。
    差別化戦略-自社の製品やサービスを差別化して、業界の中でも特異だと見られる何かを創造しようとする戦略である。
    集中化戦略-特定の買い手グループ、製品の種類、特定の地域市場などへ、企業の資源を集中する戦略である。特定のターゲットを丁寧に扱うものである。[2]


これらの関係を下図に示す([2] p61図表2-1,3つの基本戦略を参考し作成)

また、基本戦略の選択は、イノベーションの2種である「プロダクト」および「プロセス開発」の優先順位に深く関係している。([1]のp95 表3.1 ポーターの基本的技術戦略を参考に作成)


ポーターの提示は、合理主義的な主張の典型であるが、示されたいくつかのフレームは極めて有効なもので、ポーターの理論に対する反論・弱点の議論は活発である。


 

<参考文献>
[1] ジョー ティッド他, 後藤晃,鈴木潤訳『イノベーションの経営学―技術・市場・組織の統合的マネジメント』, NTT出版,2004, pp92-97.
[2] M・E・ポーター, 土岐坤, 服部照夫, 中辻萬治 訳, 『競争の戦略』, ダイヤモンド社、1995新訂,pp55-71. [2]の原著は以下です。
Porter,M., Competitive Strategy, Free Press, New York, 1980.