工程能力分析-Capability Analysis

Cp, Cpkとは

 
工程能力分析とは、当該プロジェクト、またはチームが、抱える問題や課題の能力を査定するものである。Cp、Cpk・・・工程能力分析で使用される指標である。

能力の査定には、しておかなければならないことは、その能力を計測する「測定システム」の検証である。

  • AさんとBさんと同じ部品を測定しても結果が異なったり(再現性の欠如)、Aさんが同じ部品を数回測定しても、異なる結果がでてしまう(反復性の欠如)、はよくあることである。組立業者と納入業者でもこのことは起こりうる。Aさん、Bさんのように人によりことなるのか、例えば、ノギスで計測しているなら、ノギスにより異なった結果になるのかを見定める必要がある。この方法はGage R&R(MITSUE-LINKS シックスシグマ用語集)と言われ、検証することが出来る[1](本ページ下にフリーウェアのリンク)。

 

  • 基本公式

基本公式は以下である。どの指標にも、絶対的基準は存在しないが、Cpkは1.33以上で運用することが一般的である。公式中のZ値(Statistia β)は、シックスシグマでも「シグマレベル」を算出する際に利用する(正規分布であることを前提としているので、Z値の符号(+, -)にこだわらない)。簡便的には、Z=3*Cpkを用いる。

  • Z値は標準的な統計学の書籍であれば、付表されていることが多い。(平均値、分散(=標準偏差の2乗))で構成される正規分布を、標準化したものである。
 
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  • 短期的、長期的な能力

一般的に、企業のルールでも使用されるのはCpkが多く、顧客との取引にも適用される。実務的な面では、ある部品は、継続的に供給されるが、Cpkを求めたのは、あるロットでしかない。今回測定した結果は、たまたまCpk=1.33以上であったかもしれない。

この話は、シックスシグマが「なぜ、シックスシグマ(Z=6)なのか?」と同質の考え方に起因する。長期的に見ると、ロット間の工程能力はバラツキが生ずるものである。そこで、短期的な指標であるCpkから長期的な工程能力を推定するのである。経験的に以下の推定が行われる。

長期的Z値=短期的Z値-1.5

言い換えれば、長期的な変動分はZ値で”1.5”として推定するのである。お気づきの方も多いと思うが、シックスシグマレベルと言えば、3.4ppmであることがよく言われる[2]。だが、実際はZ値が4.5付近で3.4ppmとなる。この1.5のズレは上の考え方によるものである。

  • (よく使用するのですが)あくまで、簡便な方法なので、詳細は統計ソフトに任せて行ってください。長期的工程能力は”Ppk”で表されます。上の記載があるからといって、Cpk=2.0を目指さなくてはならないということはありません。

 

  • 分析例

下は、統計ソフトMinitab ver13(ソフト詳細はこちら:構造計画研究所HP)で行った例である。短期的、長期的工程能力の表示、ppm表示により能力査定を行っている(一般的な統計ソフトであれば、たいてい分析できます)。

エクセルを使用してのフリーソフトウェアはswetake.com(工程能力分析(エクセル用のマクロプログラムの中にあります)がある。
 

 


 

  • 注意

Cpkを算出する際は、ヒストグラムなどを描いて、分布の形状を確かめるとともに、分布が正規分布であるかどうかの確認も重要である(この操作は正規性検定ともいわれ分布が正規分布であるかどうかを検定する[4]参照)。ただし、それほど神経質になる必要はない(測定対象のデータ特性から正規分布ではないものもあるので)。


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<参考文献/サイト>

[1] Gage R&R(インデックスページ下のソフトウェア一覧の中にあります)のフリーソフト:saekit @ Vector
[2] 代表的には、日本では、シックスシグマを紹介した青木保彦、三田昌弘、安藤紫、『シックスシグマの導入と全社展開へのプロセス』、ハーバードビジネス、1998年7月.
[3]
工程能力分析(エクセルを使用したフリーソフト:swetake.com)
[4]
正規性検定のフリーソフト:同上のサイト
[5] ビジネス統計参照サイト:Statistia β