特性要因図

特性要因図-Cause and effect diagram

特性要因図は、「品質管理で工程(要因の集まり)を管理して、達成すべき品質特性(結果)を得るべきである」(石川(1981)[1])との考えのもと開発されたもので、以下のようにも呼ばれている。

  • 特性要因図(cause and effect diagram)
  • 石川ダイアグラム(Ishikawa diagram)
  • 魚の骨(fishbone diagram)

 

  • 特性要因図
図に示すと以下がよく見かけるチャートである([1]p88,「特性要因図」参照。“原料”の部分=“A液”、“濃度”は加筆)。


「結果」とは達成すべき品質特性のことで、それらを達成するために、「人」「設備」「原料」「測定方法」や「方法」など、「要因」の集まりから構成されている。


 

 
  • 特性と要因、解析用と管理用

特性要因図を作成するにあたり、(作成する際、この分析を用いるには)そのチームには理由があるはずである。それにより、用い方が異なってくる。いわゆる以下の2つのタイプである(以下は、客観説TQM [6] 要因分析と特性要因図、及び[12] 4点法 FMEA と FTAを参考にしています)。

    1. 解析用
    2. 管理用
  • 解析用は、起こった問題に対し、原因を探るために使用され、管理用は、「将来トラブルの原因になり得る多数の心配な要因を列挙する場合」に用いる。

図の「結果」とは、「製品の品質特性」[1]であるが、製品の品質特性とは、さび、へこみ、キズなど、そのプロセスで問題の特性である。 「要因」とは結果に影響を及ぼす、(または)可能性の高い因子のことで、原因になる多くの要因を挙げていくことがチームの仕事となる。上図は管理用でよく用いられるフォームではあるが、チームで管理すべき内容を詰めていき、ナゼナゼ分析を行なっていけば、だいたい上図の各要因に収斂していく(管理用の場合)。

解析用は、シックスシグマでもよく用いられる。それは、クロスファンクショナルに形成されたシックスシグマチームが、その工程にたどり着いている時、チームはその工程の問題の解決をすることでCOPQ(シックスシグマでの財務的指標)の最小化を狙っており、当然そこには、最もコストがかかっていることを分析してのことである。


サイト運営者の経験では、その工程に係わる各セクションのメンバーを集め、問題を提起すると、あまり、要因は挙がらない、というより、ほぼ「クサイ」ところはわかっていることが多い。シックスシグマのフェーズで言えば、次の段階は”分析”にあたる*1。
    *1:シックスシグマは、問題定義→測定→分析→改善→管理のフェーズで進行していくが、上の例の場合では、「クサイ」ところが挙がっているので、生産現場が管理しているデータと補足的に測定したデータを合わせ、データの分析をすぐに行なうことができるため、「次の段階は”分析”」であると記載した(要因の絞込みとデータ測定がほぼ完了していると同義)。フェーズ進行の詳細はシックスシグマを参照。

分析では、統計的な分析を実施したり、実験計画法、データマイニング*2により、因子の影響度を分析し主犯を押さえ、次に、改善フェーズで、なぜそれが起きたのかのメカニズムを解明し、改善策を施策、最後に、管理フェーズで擬似カイゼンに陥らないように、改善結果をモニターする。

    *2:サイト運営者は実験計画法や多変量解析は、この段階では分析が可能でない(多変量解析が実施できるほどデータ行列が整備されていないなど)、または実験が可能でない(生産上の都合など)場合、データマイニングを使用し、各因子の影響を概算している。

従って、解析用に特性要因図を用いる場合は、上図にはこだわらない。シックスシグマは問題解決技法であるから、解析用の特性要因図と親和性が高い。

特性要因図では、その目的に応じた使用が目的達成のための第一条件である。



 

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  • 参考書籍/サイト

[1] 石川馨,『日本的品質管理―TQCとは何か』,日科技連, 1981.
[2] サイト:客観説TQM
[3] 特性要因図(Wikipedia)