ポーターの戦略論-2種類の市場選択

イノベーションのリーダーとなるのか追随者となるのか?

マイケル・ポーター(Wikipedia)は、企業戦略におけるイノベーションの分析に、産業界の競争を駆動する5つの要因と技術、また、企業が行なわなければならない、幾つかの基本戦略からの選択と技術との明確な関係を示した。さらに、イノベーションの「リーダー」となるか「追随者」となるかの2種類の市場戦略の選択を示している。[1]

本ページは2種類の市場戦略の選択(イノベーションのリーダーか追随者か)に関する。

ポーターは企業は以下の2種類の市場選択のどちらかを選択するかを決定しなければならないと述べている。
その戦略とは以下である。(本ページは[1]を参考に記載)


    1. イノベーションのリーダーを目指す戦略
    2. イノベーションの追随者となる戦略

 
  • イノベーションのリーダーを目指す戦略とは

    この戦略を選択する企業は、技術的なリーダーシップにより、市場への一番乗りを目指す。具体的には、会社の方針として創造性の開発とリスクを取ることに制度的に関与し、新しい知識の主要な源(大学等)との密接な連携、また、顧客ニーズ及びその反応を把握する活動との密接な連携を保つ。



  • イノベーションの追随者戦略とは

    この戦略を選択する企業は、技術的リーダーの経験を模倣(学習)することで、後から市場へ参入することを目指すものである。
    具体的には、技術的リーダーの経験を模倣(学習)し、会社の方針として競合他社の情報収集と分析を行い、リバース・エンジニアリング*を行なって、製造方法を学習しコストを削減する。

    *リバース・エンジニアリング:競合他社の優れた製品を試験し、分解し、評価し、それがどのように機能し、どのように作られているのか、それがなぜ顧客にアピールするのか。
 
*ポーターの提示は、合理主義的な主張の典型であるが、示されたいくつかのフレームは極めて有効なもので、ポーターの理論に対する反論・弱点の議論は活発である。


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<参考文献> 
[1] ジョー ティッド他, 後藤晃,鈴木潤訳『イノベーションの経営学―技術・市場・組織の統合的マネジメント』, NTT出版,2004.pp94-95.