Aの魔法陣v3.x系の説明

このページではAの魔法陣v3 A-DIC「たこすけ」の説明をしています。

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●Aの魔法陣ってなに?

TRPGのルールの一つです。一応「汎用ルール」なんですが、いわゆるGURPSとかBRPとかMAGIUSとかとはちょっと毛色が違う。どっちかっつーとHeroWars?

巷では「口プロレスしか無いルール」とか言われていますが、私的には「秩序ある口プロレスがスマートにできるルール」とか思っています。

PLの持つ権限が割りと大きく、GM的素養を持つPLはわりとすんなりと遊べるよーな気がします。

ちなみに、セッション失敗することが前提でv3市販ルールブックは書かれています。「失敗するようなミッションをクリアするのがヒロイック!!」って思想なんですかね? そのあたりもなんかあちこちで誤解される要因かも。

★A-DICってルールとは違うの?

A-DICって、その日遊ぶゲームのジャンルに付属する設定や特殊ルールをまとめたコンポーネントです。ゲーム機とゲームソフトの関係みたいなもんです。

基本ルール(本屋で売ってるやつ)をA-DICの世界観でセッションを構築する。って雰囲気でわかりますかね?

●SDってなに?

SDってのは、他のゲームでいうGMの事っすな。

ただ、ルール上、PCの行動を誘導する言動を制限されてるンで、GM(ゲームマスター)じゃなくてSD(セッションデザイナー)ってことになってる。

Aの魔法陣ってのは、SDとPLが共同してセッションを作るゲームなのだね。

SDは、ゲームのお題を出して、あとはPLの行動宣言がどのくらいの難易度を持つのかを判定するヒトなのです。まぁ、いちおう、建前的には。そんな風に理解しておいてください。

●キャラクターのデータについて

『設定』と『成功要素』に分かれています。ほかに移動力とかダメージとかA-DICごとのサブデータとかありますが、割愛。

★設定

『設定』はそのキャラクターの設定です。「どんなことができるか」「どんなやつなのか」そこらへんの設定で、年齢とか名前もまーいちおう設定です。

判定に直接使うことはありませんが、間接的に使うことはあります。

Aマホでは、一番重要かも。『そのシーンの状況』も設定ですので。

[例示]

PL:

「このPCの設定は『二面性を持つ』から、硬軟とりまぜた質問を畳み掛けることで、尋問はカンタンになるよね」

GM:

「そうだね。前提変換として、この尋問をする難易度を3下げよう」

★成功要素

『設定』をゲーム上のリソースとして表現するために『成功要素』があります。

自分の宣言した行動に対し、この『成功要素』をSDに提出することで、判定の成否が決まります。

で、キャラメイクの際に、『設定』から抜き出したり、連想したり、要約したりした単語を、『原成功要素』というカテゴリー分けに沿って〈成功要素〉として登録するわけです。数は大体10個くらい。A-DICによって指定されてます。【原成功要素】が無い場合もあります。

[例示]

『設定』に「近眼で眼鏡を掛けている」「軍の諜報部の大佐である」「古代王国の王族の血筋であることを知っている」という三つがあるキャラクターがいるとする。

『原成功要素』が【技能】【立場】【持ち物】の三つのカテゴリーがあり、そこに4つの『成功要素』を当てはめるルールのA-DICを遊ぶ場合、『成功要素』登録の例として、

【技能】 〈諜報〉〈王族の振る舞い〉

【立場】 〈大佐〉

【持ち物】 〈眼鏡〉

とゆーよーに表記するわけである。ゲーム中は、基本的に〈成功要素〉を使用するわけである。

ダメージ受けて眼鏡が壊れたことにすると〈眼鏡〉が使えなくなるわけだね。 ちなみにダメージは「〈成功要素〉の停止」で表現する。

とりあえず「『設定』を【原成功要素】のカテゴリーに従って〈成功要素〉として登録する」って感じで把握してもらえればOK。

あと気をつけるのは、成功要素は「SDや他のPL全員が理解可能な概念・内容であること」が重要です。最低でも自分で他人に手早く説明できるものでなくてはなりません。

まぁ、ルール上SDが取り直すように指示する権利はないのですが、判定時に「そいつぁこの判定じゃつかえねーぜ?」とノーカウントにされてしまうことがありますので、理解されてないようなら、もっと分かりやすく書き換えることをおススメします。

[例示]

GM:

「君の成功要素の〈ゲルゲルシュペルーン〉ってのは一体なんなのだね? というか、なぜこれが迷子の女の子とコンタクトを取る為に使えるのだね?」

PL:

「〈ゲルゲルシュペルーン〉というのは、7次元世界において汎用的に使われている感覚を刺激するための言霊で、私のキャラクターはこれを(ドヤ顔)」

GM:

「オーケイ。ボクにはまったく理解できない。その成功要素はこの判定ではノーカウントだ。判定は失敗だな」

★判定について

    1. SDがそのゲームでのお題を「M*」として提示します。

    2. ついでに難易度も提示されます。

    3. PLは、順番に、そのM*ってお題を解決するために「行動宣言」をします。

    4. ※基本ルールでは「行動宣言」をする前に、SDに対して3つ「質問」する権利があります。

    5. SDは、PLの行動宣言に対して「難易度」を決めて、PLに伝えます。

    6. ※「質問」の間に決まってて、PLに伝えられてることもあります。

    7. PLは、行動宣言に関わる〈成功要素〉をSDに提出します。

    8. SDは、提出された〈成功要素〉が「行動宣言」を成功させるために効果があるかを判断し、効果のある〈成功要素〉をカウントします。

    9. カウントされた〈成功要素〉が「難易度」以上であれば、その「行動宣言」で行った行動は成功。半分以上ならば中間判定(半分成功または半分失敗)。半分未満ならば失敗です。

    10. ※まぁ、いちおう、ダイスを振って運に天を任すこともできますが、大抵失敗します。だから、ここでは割愛。

    11. M*の難易度から、行為判定でクリアした難易度が差っ引かれ、M*の難易度が0になれば、ゲームクリア。

    12. プレイヤーの勝利だ。

まー、こんな流れです。ややこしーねww

▼プレイヤーの武装理論

プレイヤーは、SDの裏をかかないと、達成に無理のあるM*とか出された場合、クリアできません。無理を通すためには武器が必要となります。

●SDの決まり(『難易度保存の法則』)

SDは公平であるようにシステムに組み込まれています。ンで、けっこー決まりに縛られてます。

『難易度保存の法則』ってのがありまして、SDはプレイヤーに宣言した難易度は「同じ状況」「同じ前提」であれば「同じ難易度」として判定を処理しなくてはなりません。

それゆえ、プレイヤーは他の人の判定時に知らされた難易度も、自分の行為判定の難しさの参考にできるのです。

●一時的成功要素

プレイヤーは、成功要素の提出時に『一時的成功要素』という成功要素を即興で作成し、提出できます。

1回の判定に2個まで提出できます。その行為判定に対して、周囲の状況やキャラクターの状況が判定に有利に働くであろう要素を『一時的成功要素』として提出できます。

●難易度の分割・統合

実生活でもありませんか? 自分の手に余るような仕事や目標を掲げて、どこから手をつけたらよいか分からないままタイムオーバーしてしまうことって。

これは、Aマホ的には『あやふやな内容で』『むちゃくちゃ高い難易度』をM*として提示され場合と考えられます。

達成に必要な手順を細かく分けて、順次解決していけば、地道に成功へと歩を進めることが可能だと思いませんか?

Aマホだと、上記の『難易度保存の法則』によって、一定の状況で一定の技量の者が行う行為の難易度は、同じになります。ですので、とりあえず成功しそうな行動を積み重ねることによって、ちょっとずつM*の難易度を削って成功に近づけることができるのです。まぁ、時間に余裕のある場合に限りますけどね。

これを『難易度の分割』と呼びます。

さて、逆に細々した目的が複数あり、時間に余裕が無い場合、一気に片付けてしまえば時間の短縮になりますよね?

それがAマホでいうところの『難易度の統合』です。

複数の行動を組み合わせることによって、難易度は合計されます。ただし、3つ以上の行動が組み合わされると行動ペナルティとして難易度がさらに+10されるのが基本ルールです。

●協調行動

PCや協力的なNPCが複数行動できる場合、『協調行動』を宣言して一緒に成功要素を提出することができます。

これによって、一人では手がたりなかった行動を二人で一気に片付けることができます。

ただし、一時的成功要素はメインで行動するキャラクターしか提出できません。

●前提変換

『難易度保存の法則』の逆の決まりです。

とある行動の難易度が決まっている際に、「同じ状況じゃない」「同じ前提じゃない」「同じ技量のキャラクターじゃない」という点をSDに主張をすることによって、難易度を下げるように要請する行為です。

一応、ルール的には難易度が最高で半分(50%)まで下がります。場合によってはM*自体がクリアできるとかできないとか。