咽喉頭疾患
① お子さんの大きないびきで心配な方へ
お子さんが毎晩大きないびきをかいていて心配になる場合があります。
そのような時はお子さんが眠っている間にパジャマをそっと開いて胸の動きを観察してみてください。息を吸おうとしているときに胸がへこんでいるようであれば要注意です。子供のいびきの原因はほとんどがアデノイド肥大と口蓋扁桃肥大による鼻呼吸障害です。寝ているときにつまった鼻で呼吸しようとすると、いびきをかいたり、呼吸が止まってしまったりするようようになります。鼻かぜや副鼻腔炎による一時的ないびきはそれほど問題にはなりません。しかし数か月以上、一晩中大きな苦しそうないびきが続くときは詳しい検査が必要です。
毎晩胸がへこむいびきをかいている場合は、耳鼻咽喉科を受診してください。その際、睡眠中のビデオを撮影して持参するとよいでしょう。いびきがひどくなると睡眠時無呼吸症候群である可能性があります。
具体的な症状としては以下のものが挙げられます。
· 朝、目覚めが悪い。
· 昼寝が長い。(2~3時間以上)
· 居眠りをよくする。
· 夜何度も起きる。
· おねしょをする。
· 一晩中いびきをかいている。
子供のいびき・無呼吸は大半が手術でよくなります。手術の時期は3歳からでも問題なく、必要であれば1歳ぐらいでも行うことができます。
極度の扁桃肥大により気道の閉塞があります。このような症例で睡眠時無呼吸症候群の症状がみられる場合は扁桃腺摘出術の適応となります。
後鼻孔が増殖したアデノイドによって閉塞しています。こうなると高度な鼻閉により睡眠時無呼吸、滲出性中耳炎、慢性的な口呼吸による顔貌変化(アデノイド様顔貌)が現れます。そうなるとアデノイド切除術の適応となります。
位置関係をわかりやすく説明すると下図のようになります。
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