プロフィール

小野田雄介(おのだゆうすけ)

京都大学研究教育活動データベース


現所属

所属:京都大学 大学院農学研究科 森林科学専攻 森林生態学分野

住所:606-8502 京都市左京区北白川追分町(農学部総合館S380)

電話:075-753-6079(直通) 6080(森林生態学事務)

FAX:075-753-6080(森林生態学)

Email: onoda.yusuke.6c(a)kyoto-u.ac.jp [(a)を@に変換]


学歴


研究歴


Visiting researcher


学術誌の編集


人となり

静岡県島田市生まれ。田舎に住んでいたので自然と親しんで育つ。金谷小学校、静大付属島田中学校に進む(部活はバレーボール)。この頃から植物栽培にはまる。磐田南高校に進学。通学時間が長いという理由で運動部に入れず、生物部に入る。トンボ研究で有名な福井順治先生にあちこち野外調査に連れて行ってもらい、多くの刺激を受けた。東北大学理学部生物学科に進学。4年生からは、植物生態学研究室(廣瀬・彦坂研)に所属。

廣瀬・彦坂研究室では、光合成や葉内のN分配の視点から、植物の環境応答(CO2、温度、季節変化)を研究した。最初の論文は、葉の細胞壁と光合成タンパク質間にN分配のトレードオフが、光合成と葉寿命の負の相関の原因であることを示唆したもの(Onoda et al. 2004)。博士課程時代の主要な研究は、Natural CO2 spring(天然のCO2噴出地)周辺に生育する自然植生を用いて、植物が高いCO2環境に対してどのように適応しているかを探ったものだった。日本で、 CO2 springを植物研究に活用しようとしたのは初めてであり、サイト探しや環境測定、植生調査、移植実験などゼロからいろいろと行った。

学位取得後(2005)、光合成能力の変異の生態学的意義を理解するためには、葉の細胞壁の生態学的意義を知る必要があると考え、オランダのユトレヒト大学で、葉の強度 の研究を始めた。葉の強度のコスト・ベネフィットの概念の提案(Onoda et al. 2008)や、葉がなぜ薄くても丈夫な構造を維持できるのかを新しい測定法によって明らかにした(Onoda et al. 2015)。また被食防衛やアマモの力学についても共同研究をした。

2007年にオーストラリアで職を得て、全球スケールの形質の解析に着手した。葉の力学ワーキンググループを組織して、 世界各地の葉の強度データを収集し、メタ解析を行った (Onoda et al. 2011)。フィールドワークとしては、枝の力学やクチクラの力学に関する研究、またギャップに対する光順化の緯度間比較を行った。

2010年に帰国し、九大のGCOEプロジェクトで職を得て、屋久島の樹木の多様性、樹木の共存機構について研究を行った (Onoda et al. 2014)。矢原さんに勧められヤクシカに関する拙文も書いた。また科研費(若手B)をいただいたので、全国のモニタリング1000の森林サイトを回り、出現樹種の形質情報を網羅的に揃えた(当時東北大の黒川さん・饗庭さんらのグループと共同作業)。

2012年に京大の森林生態学研究室に異動し、これまでの研究を継続するとともに、学生の指導をする機会も増えたので、より多様な研究(里山生態系、植生遷移、熱帯生態学、森林立地、森林生産、樹冠生態学、リモセン研究、植物進化など)に関わるようになった。京大での自分の主要な研究テーマは、植物の形質多様性を規定する原理(ルール)を明らかにすること(Onoda et al. 2017)、および森林の生産を向上させる要因群や諸原則を包括的に明らかにすることである。2018年に熱帯林環境学研究室に異動し、より熱帯研究に関わるようになる。covid-19の影響もあったが、パナマやマダガスカルでも研究した。2023年に、森林生態学研究室に戻り、研究室運営をすることになる。


賞罰


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Last updated 2023