1. 遺伝研における男女共同参画活動の歩み

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少し前まで遺伝研は女性研究者が多いことで有名でした。

遺伝研には女性教員が多い???2005年記事」

遺伝研での女性研究者の活躍の歴史は古く、太田朋子先生と森島啓子先生は60年代に研究員として遺伝研に入所して以来、教授として停年退官されるまで30年以上にもわたって遺伝研の発展に貢献されています。

この科学史的にも珍しい女性研究者たちの活躍の影響に加えて、上記の記事では、遺伝研に女性教員が多い理由として、独立准教授公募が古くから行われてきたことと、研究環境の良さを挙げています。

しかし、その後10年足らずの間に、研究者を取り巻く環境は大きく変わってしまいました。遺伝研が「女性研究者が多い」という過去の栄光にあぐらをかいている間に、独立准教授公募はあたりまえのことになり、他の大学や研究機関が女性教員を積極的に登用する中、遺伝研の女性研究者の比率は「普通」のレベルになってしまいました。(統計データからみる遺伝研の男女共同参画)

そのような背景のもと、遺伝研が所属する情報・システム研究機構(ROIS)は、2014年度文部科学省の「女性研究者研究活動支援事業(一般型)」に採択され、2014年〜2016年度の3年間、 女性研究者のライフイベント支援と研究力躍進のためのプロジェクトに取り組むことになりました。そして、このプログラムの遺伝研の活動拠点として、遺伝研女性研究者活動支援室が2015年の4月に設置され、遅ればせながら遺伝研でも正式な女性研究者支援活動が始まりました。

2017年度、このプログラムの終了を契機として、遺伝研「女性研究者活動支援室」は「男女共同参画推進室」と名前を変えました。その理由は、遺伝研の地域性や規模を考えると、女性研究者に特化した支援ではなく、様々な立場の職員みんなが支援されて助け合える職場を目指すべきだと考えたからです。古くから女性研究者が活躍してきた土壌を生かしつつ、全ての職員の能力を活かせる環境を整備してゆきます。どうかご協力よろしくお願いいたします。


遺伝研男女共同参画推進室

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