留学をまえに英会話でお悩みの人に向けたお守り代わりの英語表現9選
その昔、カナダのトロントという都市にポスドクとして2年ほど留学していました。留学前の英会話の機会は国際学会で2, 3回ほど。当然、まともに会話できるはずもなく、最初はとても苦労しました。それでもなんとか無事に、楽しく過ごして帰ってきたわけですが、「留学する前に言えるようにしておけば良かった」と思う表現がいくつもあるので厳選して紹介します。中級者以上の方には物足りない内容ですが、「英語が苦手でたまらない」「英会話だなんて恐ろしい」と、これからの留学生活に不安でいっぱいの方には心の底からオススメする表現です。たった9つ、お守り代わりに覚えてみてください。必ずや役に立つことでしょう。(公開 2016/3/26, 一部修正 2016/4/2, 2017/2/16, 2017/3/11)
1. Good, how are you?
"How are you?"の返しです。向こうの人は息をするかのように"Hi, how are you?"と挨拶してきます。これにテンポ良く反応するのが私にはとても難しく、何も考えずに"Good, how are you?"と返せるようになるまでにずいぶんと時間がかかりました。返し方には色々とバリエーションがあるのですが、中学英語ド定番の"I'm fine thank you, and you?"と返す人はいませんでした。ちなみに、一番短い返事は"Good yourself?"でした。
2. Have a good day!
別れ際の挨拶です。使うとこちらの気分も良くなるので気に入ってました。夕方でも可です。金曜だと"Have a good weekend!"になります。ほかに"Have a good night!"なども使っていました。
3. You, too!
"Have a ~!"系に対する返しです。なぜ"You, too!"を中学で教えてくれないのか不満に思うほど使える表現です。愛想の良い店員さんやバスの運転手さんに"Have a good day!"と言ってもらっても、留学当初は何と返してよいのかわからず、もどかしい気持ちで過ごしておりました。"Have a ~!"に対して"You, too!"と反射的に返せるようになると非常に気持ちが良いです。"Thanks you too!"だとより丁寧です。
4. It's okay. もしくは That's okay.
たとえば電車で足を踏まれ、相手が"Excuse me."と謝ってきた場面で、「気にしないで」と伝えたいときに使います。これも最初なんと返せば良いのかわからず、何かを言いたげな様子で引きつった笑顔を返す不気味なアジア人と化したのは懐かしい思い出です。"It's okay."と"That's okay."でニュアンスが微妙に異なる、という話をどこかで耳にしたことがありますが忘れてしまいました。私は「ッツォーケイ」と最初の発音を省略することで、どちらにでもとれるように誤魔化しておりました。
5. Can I get a ~, please?
コーヒー、ドーナツ、その他いろいろ、物を注文するときに使います。中学英語をど忘れした私が最初にぶち当たった壁が食べ物の注文でした。カナダ2日目に訪れたマクドナルドにて、おそるおそる"I want ~."と注文したのですが、そんな頼み方をする人はいません。別に"Can I get"をつけずとも、"One hamburger and orange juice, please."のように、欲しい物にプリーズを添えれば良いだけのことなのですが、それを忘れてしまうほど最初はいっぱいいっぱいでした。
6. No thanks.
たとえばスーパーでレジ袋が必要かと聞かれた際("Need a bag?"とか"Do you need a bag?"など)、「要りません」と断るときに使っていました。これが簡単なようで口からスッと出ず、最初は「ノー」と返すだけで精一杯でした。さぞかしぶっきらぼうに聞こえたことでしょう。向こうの生活に少し慣れ、"No thanks."と返せるようになったとき、とても嬉しかったのを覚えています。
7. How about you?
相手の質問から始まった会話が一段落して、話が途切れたときの必殺技です。しばし間が持ちます。日本語でもそうですよね。
8. See you! もしくは Good night!
日本だと、帰り際に「お疲れさまー。」などと言って職場をあとにしますが、それに相当する表現です。これも始めのころ、なんて言うんだろと周りをうかがっていました。"Good night!"は暗くなる前、明るい夕方でも使用可能です。
9. Same for me.
レストランの会食などで、直前の人と同じ物を注文するときに使います。メニューがちんぷんかんぷんだったり、発音に自信がないときにラクできます。
以上です。たったこれだけですが、これだけでも言えるとずいぶんラクになります。そして私は「たったこれだけ」が言えないのに渡加しましたが無事に帰ってきたので、いくら英語が苦手でもきっと大丈夫です。そんな励ましの言葉を添えつつ、数奇にもこのページに辿り着いた方の留学生活の充実を心より願っております!