「令和」が胸に収まった
投稿日: 2019/05/17 15:31:33
「平成」は好きになれなかった。
小渕官房長官のあの有名なシーンはサンリオの社長室で観た。
キャラデザインのプレゼンを中断してそのTV中継を全員で観たのだった。
「平」も「成」もこの地べたの横平面の言葉で、
如何にも「今度は平和憲法をキチンと守って、世界様にご迷惑かけないように静かにしています」という談話のようだと思った。
元号は力強い、あるいは気高い縦軸の芯と、その照らす地平の横軸の二文字で座る気がするからだった。
例えば昭和も明治もそうだった。
縦横そろって軆を為す。
肉体があって魂の芯が入って、と言う様な...
その点「令」は縦軸の言葉であるから、「平成」みたいな芯のない腑抜けではない分ましか、
と言う程度に聴いていたのだ。
しかし、ここ数日になって気付いたのだ。
「令」は縦ではあるけど、視線を地に落として居り、
昭和の「昭」みたく空ではないのが半分の不満だったのが、
今分ってきたのだ。
これは、人間知の浅薄な平和ではなくて
「たまわれる和」なのだと。
「みこころの天になれるが如く地にもならせたまえ」という祈りのように、
これは天与の、「たまわれる大調和」なのかと思い当たった時
私は「令和」がやっと好きになった。
「明治」や「大正」や「昭和」の様に、
日本の新しい面影として胸に入った気がしたのだ。
【御代替わり特番】「桜無門関」特別編 - 馬渕睦夫氏に聞く
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