第6回勉強会のご案内

★☆★☆IDDP 2020/21 第6回勉強会★☆★☆


IDDP 「インフラ×開発 – 日本の技術で途上国のごみ問題を解決する−」

日時:2021年4月24日(土) 11:00 – 13:00 (GMT), 19:00 – 21:00 (JST)

会場:オンライン (Zoomを使用いたします) 

※参加人数に限りがありますので、お早めにお申し込み下さい。

※勉強会終了後に別途40分程度講師の方を交えた懇親会があります(参加はご自由です)。


講師:

松藤康司様 NPO法人廃棄物管理アドバイザーネットワーク福岡 理事長、福岡大学名誉教授 


講演概要:

近年、途上国における急速な経済発展や人口増加、世界中での感染症拡大への対応を理由としたPPEや持ち帰り容器等の使い捨て商品を含め、世界各国で廃棄物の量が増大しています。特に途上国では、適切な処理能力や技術・資金が不足しがちなことを理由に、近隣地域の汚染等廃棄物処理に関連した様々な環境問題が課題となっています。


今回のテーマは、日本の高度経済成長期にも課題となった廃棄物処理に解決をもたらした埋め立て技術、通称“福岡方式”を用いた「廃棄物処理技術の途上国での活用について」です。多くの途上国の廃棄物問題解決に長年貢献されてきたNPO法人廃棄物管理アドバイザーネットワーク福岡理事長、福岡大学名誉教授の松藤康司様にご登壇頂き、現地にあるものを活かし、かつ現地の人が運営・維持可能とする普遍性と再現性を伴った技術移転について、途上国開発における廃棄物処理問題の課題等についてを主に廃棄物処理の最後のプロセスである「処分」の観点からお話しいただきます。1980年代後半から事業が行われていたマレーシアやイラン、エチオピアでの事業等、経験豊富な松藤様の現場目線で実践的な世界各国でのケーススタディがたっぷり詰まった講義内容となっております。


日本の技術を活用して途上国課題の解決に貢献したいという皆様、途上国における廃棄物問題にご興味のある方は奮ってご参加ください。


また、今回の勉強会は完全オンライン開催となりますので、イギリス・日本その他世界中からのご参加をお待ちしております。


講師紹介:


松藤康司様 NPO法人廃棄物管理アドバイザーネットワーク福岡 理事長、福岡大学名誉教授


1971年福岡大学薬学部製薬化学科卒。薬剤師。技術士(衛生工学部門)。博士(工学)。

専門分野:廃棄物埋立、埋立地の微生物、廃棄物処理処分、途上国の廃棄物問題など。

1988年~1990年JICA長期専門家としてマレーシアに派遣され、埋立地の改善及び福岡方式(準好気性埋立構造)の技術移転を行う。その後、JICAや国連ハビタットの廃棄物専門家として多くの途上国で「福岡方式」の技術移転を行っている。

著書:「A ROAD TO SANITARY LANDFILL」(VOL.1~5)、「ごみ読本」他

元廃棄物学会理事、副会長の他IWWG理事、JICA集団研修(廃棄物処理処分)講師等。

2018年3月福岡大学工学部定年退職後福岡大学名誉教授

現在(NPO法人)廃棄物管理アドバイザ―ネットワーク福岡(SWAN-Fukuoka)理事長


参加費:£2(勉強会運営費に充てさせて頂きます。)


言語:日本語


#途上国 #国際協力

#日本の経験・技術を世界へ

#インフラ #廃棄物処理 #環境対策

事前にEventbriteサイト(https://www.eventbrite.com/e/iddp-6-tickets-149839184033)よりお申し込みをお願いいたします。

 ☆★IDDP第6回勉強会レポート☆★

▼4月24日にIDDP第6回勉強会を開催いたしました。

 

今回はNPO法人廃棄物管理アドバイザーネットワーク福岡理事長・福岡大学名誉教授の松藤康司様にご登壇いただきました。

 

今回のメインである日本発のごみの埋立技術、通称「福岡方式」(準好気性埋立構造)が確立されるに至る経緯や福岡方式普及前の埋立処理の歴史や課題に始まり、国内での実験・普及、及び国外への技術移転と順を追って丁寧にご説明していただきました。資金・資材・人材が不足しがちな途上国でも技術移転可能なサステイナブルな埋立技術として、既存のものを改善することから始め、現地にある資材を活用し応用が可能なこと、現地職員の育成を行ない外部の専門家に依存しない管理体制を構築できる福岡方式の魅力を深く学べることができました。

 

また、松藤様の長年のご経験から‘ネガティブデータの中には発見がある’、‘まずはやって見せる’、‘現場に出向き五感で感じて実践すること’など、私たちのような次の途上国開発や国際協力を担う世代へのアドバイスも数多くいただきました。

 

ご講演後は、質疑応答・懇親会の時間を通して参加者の方々からのより実践的な質問や現地での人材育成の仕方について等の質問にも丁寧にお答えいただき、様々な事例をご紹介していただきました。


最後に、改めて、松藤様より今日参加の若い皆さんの中から廃棄物分野特に廃棄物埋立に挑戦される研究者や専門家が誕生される事を期待していますとの呼びかけがなされました。

 

今回ご講演いただいた松藤様、ご参加いただいた皆様、大変ありがとうございました。

 

次回の勉強会は5月8日に開発と医療をテーマに現在COVID-19でより大きな注目を集める国際保健とその展望について東京女子医科大学 杉下智彦様、認定NPO法人ロシナンテス理事長 川原尚行様にご講演いただきます。是非ご参加ください。

▼勉強会写真