第5回勉強会のご案内

★☆★☆IDDP 2020/21 第5回勉強会★☆★☆


IDDP「開発×教育  〜教育を通じた社会課題の解決を様々なアクターの視点から〜」

日時:2021年3月13日(土) 10:00-12:20 (GMT), 19:00-21:20 (JST)

会場:オンライン (Zoomを使用いたします) 

※参加人数に限りがありますので、お早めにお申し込み下さい。


講師:

上田代里子様 VENTURAS LTD   Founder & CEO 

笠原清志様 跡見学園女子大学 学長 


講演概要:

今回の勉強会では、「誰もが主体的に未来を選べる社会をつくる」をミッションにバングラデシュで教育IT企業 VENTURAS LTDを起業した Founder & CEOの上田代里子様と社会学者であり過去途上国に滞在しながら様々な研究、実践を行い、バングラデシュ最大のNGOであるBRACと公文研究会との橋渡しを担った経歴を持つ、跡見学園女子大学学長の笠原清志様を講師にお招きし、様々な目線から教育開発への関わり方、意義や可能性等について語っていただきます。

未だアフリカや南アジア地域で課題となっている、教育の量と質拡充を目指し、貧困の再生産の悪循環を断ち切るために私達には何ができるのでしょうか。民間企業、社会学者という異なる立場からのアプローチについて直接お話を伺える貴重な機会となりますので、教育を通じた社会課題の解決にご興味のある皆様、これから教育開発の分野でキャリア構築を目指される皆様は奮ってご参加下さいませ。 


講師プロフィール:


上田代里子様

VENTURAS LTD   Founder & CEO


2015年にバングラデシュにて初のEdTech企業として起業。

「誰もが主体的に未来を選べる社会をつくる」をミッションに掲げ、公平な学習・就職の機会や情報の普及を目指している。

バングラデシュを代表する教育系スタートアップの1社として、政府をはじめ、現地教育機関に幅広い認知とネットワークを持つ。

現在、バングラデシュ初の小学生向けオンラインプログラミングスクールの運営を始め、

最大規模のエンジニア特化のオンライン日本語アカデミー、高度ITエンジニアの人材紹介事業など「教育・進学・就職」領域にて様々な事業を手掛ける。


笠原清志様

跡見学園女子大学学長

慶應義塾大学社会学研究科博士課程単位取得修了(社会学博士)。1978年から1980年まで、ユーゴスラビアのベオグラード大学経済学部に留学。1986年から立教大学や跡見学園女子大学で教鞭をとった後、現職。これまで社会学者として、ユーゴラビアの自主管理制度やポーランドの反体制運動の研究を行ってきた経歴を持つ。20年近く前からバングラデシュの女性自立支援やミャンマーの寺子屋支援等に携わっている。2018年にはバングラデシュ国内で活動する世界有数のNGOであるBRACと公文教育研究会との橋渡しを行い、貧困層の子どもたちへの教育支援にも尽力している。

主な著書として、「自主管理制度の変遷と社会的統合」(時潮社)、「社会主義と個人---ユーゴとポーランド」(集英社)、「貧困からの自由」(監訳、明石書店)、「マイクロファイナンス事典」(監訳、明石書店)など多数。



参加費:£2(勉強会運営費に充てさせて頂きます。)


言語:日本語


事前にEventbriteサイト(https://www.eventbrite.com/e/iddp-5-tickets-143295030293)よりお申し込みをお願いいたします。

 

☆★IDDP第5回勉強会レポート★☆

▼3月13日にIDDP第5回勉強会開催致しました。

本勉強会は、跡見学園女子大学学長の笠原清志様と教育IT企業VENTURAS LTDを起業した Founder & CEOの上田代里子様にご登壇いただきました。

はじめに、社会学者であり過去途上国に滞在しながら様々な研究・実践を行ってこられた笠原様から、「貧困の再生産」のメカニズムや教育の重要性についてご講演いただきました。開発の文脈の中で、初等教育の過程の欠如がいかに貧困の再生産に繋がるのかご説明いただき、例として、ミャンマーの寺子屋制度の実情やその課題から、今後の笠原様のミャンマーにおける展望なども語っていただきました。また、途上国支援における、自立支援・持続可能性の重要性や様々なアクターを巻き込むことの意義、国際協力に関わる上での意識すべきことなどを挙げていただきました。

次に、バングラデシュにて教育IT分野で起業された、上田様にご講演賜りました。

上田様が、世界の課題に目を向けるきっかけになったのは、6歳の頃、メディアで見た世界の不条理だったそうです。NGOや海外でのプロジェクト経験を経て、ビジネスの手法を用いたアプローチの必要性を感じ、民間企業での勤務後、バングラデシュで企業を経営していらっしゃいます。講演では、会社の事業内容に加え、人の価値観の形成プロセスや、どのような制約が主体的な決断を阻んでしまうのか等、体系的にお話いただきました。また、会社のミッションである「全ての人が主体的に未来を選択できる社会を作る」環境を目指すにあたり、外部要因の多い途上国で、いかに事業モデルをアップデートしながら継続していくことが大切かお話いただきました。

ご講演後は、質疑応答の時間を設け、講師のお二方には、一つ一つの質問に丁寧にご回答いただきました。本勉強会で、社会学者や民間企業、異なるアクターからの教育分野のアプローチについてご講演してくださった講師のお二方、また、ご参加いただいた方々、ありがとうございました。

次回の勉強会は、4月下旬を目処に調整中です。近日中に詳細を更新いたします。

今後とも、IDDPを宜しくお願い致します。

▼報告会写真