アンネフランク

アンネフランク

  • アンネの日記の著者

  • 1929年、ドイツのフランクフルト生まれのユダヤ人(ユダヤ系ドイツ人)

  • 家族は、父オットーフランク、母エーディット、姉のマルゴーで、父オットーだけが戦後ホロコーストを生き延びる

  • ナチス政権下のユダヤ人迫害により、アンネの一家は、オランダのアムステルダムに移り住み、後に隠れ家に移動しそこでの生活を余儀なくされた。

  • 隠れ家には、アンネ一家の他に、ペーターの一家(日記ではファンダーンさん一家)、歯科医(日記ではデュッセルさん)が一緒に生活していた。また、ミープヒースたちが、隠れ家の生活を支援した

  • その後、隠れ家はゲシュタポ(秘密警察)に見つかり、隠れ家の人たちは、収用所に送られホロコーストの犠牲者となる

  • アンネと姉のマルゴーの送られた収容所は、まずウェステルボルグ通過収容所、次にアウシュヴィッツ強制収用所、そして最後にベルゲンベルゼン強制収用所であった

  • 1945年、ベルゲンベルゼン収容所にて、アンネは姉のマルゴーとともにチフスにかかり15年の短い生涯を終える

  • 戦後生き残った父オットーがアンネの意思を引き継ぎ、アンネが書いた日記を出版し、多くの人に読まれ、その名前が広く知れ渡る

アンネの日記

  • アンネフランクが1942.6.12~1944.8.1の2年間書き連ねた日記

  • アンネがホロコーストで犠牲後、生き残ったアンネの父オットーが、1947年に日記を出版

  • 日記のでだしは、親愛なるキティに語りかける形ではじまる

  • 日記の内容は、日常の出来事、夢や希望や未来の事が多く語られている

  • アンネの思い、隠れ家の人間模様、窮屈な生活、外部の状況、恋、愛など様々な事が、徒然なるままに赤裸々に記されている

  • ユダヤ人への迫害、収容所でのガス殺、連合国の戦況についても少なからず綴られており、当時ユダヤ人がどこまで知りえていたかを理解する貴重な情報である

  • 「アンネの日記」、深町眞理子訳、文春文庫

  • 2009年、ユネスコの「世界の記憶」に登録される

  • 世界のベストセラーで上位にランキング

  • 2014年2月、日本でアンネフランクに関する本が破られる事件が起こる

  • 2014年3月、安倍総理大臣がアンネ・フランクの家を訪問

名言、ことば

  • ユダヤ人弾圧のための法令が、つぎからつぎへと出され、私たちの自由はどんどん制限されてゆきました(1942.6.20)

  • イギリスのラジオ放送は、毒ガスで殺されているといっています。私は気が狂いそうです(1942.10.9)

  • このいまわしい戦争もいつかは終わるでしょう。いつかきっと、私たちがユダヤ人ではなく、一個の人間となれる日がくるはずです(1944.4.11)

  • 私が私として生きることを許して欲しい(1944.4.11)

  • 私は、死んだ後でも、生き続けたい

  • もし神様が私を長生きさせてくださるなら、私はつまらない人間で一生を終わりたくありません。わたしは世界と人類のために働きます。

  • なんと素晴らしいことでしょう!世界をよくすることを始めるのに誰も一瞬ですら待つ必要なんてないんです。

  • 私は思うのですが、戦争の責任は、偉い人たちや政治家、資本家だけにあるのではりません。そうなんです、責任は名も無い人たちにもあるのです。(1944.5.3)

  • 「本日はDデーなり」きょう十二時、このような声明がイギリスのラジオを通じて出されました。(1944.6.6)

  • 平和は相互理解から生まれます。アンネたちの悲劇的な死に同情するだけではなく、平和を作り出すために、何かをする人になって下さい。(アンネの父オットーフランク)

  • アンネの悲劇から学ぶことは、私たちは人びとをひとまとめに考えてはいけないということです。どうかその人が何をいい、何を行ったかにもとづいて考えてみてください。うわさや偏った見方に左右されずに。(隠れ家を支えたミープヒース)

アンネフランク
アンネフランクの軌跡
1944年10月:ベルゲンベルセン強制収容所 (現在、メモリアル・ベルゲン=ベルセン)1944年9月:アウシュヴィッツ強制収容所 (現在、Memorial and Museum Auschwitz-Birkenau)1944年8月:ヴェステルボルグ収容所(現在、Herinneringscentrum Kamp Westerbork)1942年7月:隠れ家(現在、アンネ・フランクの家)1933年:隠れ家に移る前の住まい(メルウェーデ広場37番地)1929年6月:生家



「アンネの日記」

(1959、米)


「アンネの追憶」

(2012、米)

映画「アンネの追憶」公式ファンページ


感想

アンネの日記を大人になって読み返してみると、その当時の出来事が克明に記録されているということに改めて関心します。この日記はアンネが隠れ家にいるときに書かれたもので過酷な体験なんですけども、後に強制収容所に移送され亡くなるまでの更に悲惨な状況のことではなく、そのため希望に満ちた言葉があふれていると思います。強制収容者から生還した人たちが語りかける凄惨な内容とは異なるのは当たり前なんですが、希望を捨てていないアンネの言葉が読む人を魅了するのだと改めて思います。

参考