(3発売を翌月に控えた、2011年10月に書いています)
初プレイ時は、グラフィックがすごいのは認めるけれど・・・という印象でしたが、やり込むにつれてじわじわと好きになっていきました。
かなり乱暴ですが、自分の中でのこのゲームの魅力を円グラフにしてみると、こんな感じになります。
やはりアクションゲームとしてしっかりしていると思います。敵の配置を覚えて、最適な場所を探して、一人ずつ敵を潰していく、という、詰め将棋にも似た地味な作業が必要になってきますが、個人的には性分にあっています。再開するポイントがこまめに設定されていて、やり直しが苦にならないのも嬉しい。
次にグラフィック。SFC~PSくらいの時期でスクウェアが飛ぶ鳥を落とす勢いだった頃、スクウェアのゲームは絵は綺麗だけれどゲームとしてはお粗末、という批判がありました。グラフィックが綺麗なゲームは、初見は驚くけれどすぐあきちゃうよね、と思っていましたが、アンチャーテッドの場合、ゲームとしてしっかりしているのはもちろんなんですが、グラフィックを楽しみたいがためにもう一度プレイする、そんなモチベーションを与えてくれるまでのレベルに達しています。プレイするたびに新しい発見があります。
個人的に、東地宏樹氏のネイトは素晴らしい出来だと思います。オリジナルの英語声優よりもはるかにハマっています。ジャッキー・チェン=石丸博也並といってもいいでしょう。2では勝生真沙子さんも出演。好きな声優さんなのでこれもシビれましたね。そして御大千葉繁。これだけ気合を入れてローカライズしたのに、日本ではセールスが振るわなかったというのは残念ですね。スタッフロールにきちんと日本人キャストの名前が入っているのは嬉しかった。
謎解きやストーリーは、はっきり言っておまけ程度。ストーリーはご都合主義でトンデモもいいところです。でもまぁ、「インディージョーンズ」も超常現象全開だったし、いつものアメリカ製お気楽ストーリーだと割り切ればさほど気にはなりません。
1・2未プレイで3を購入しようかどうか迷っている方もいらっしゃるかと思います。3発売前に断言するのもなんですが、おそらく前作未プレイでも十分楽しめるかと思います。3プレイ後、前作にも興味が沸いて1・2をプレイしたら、「別にやんなくてもよかったかなぁ」という感想になる気がします(笑)。それだけに、どうせプレイするならば、できれば3未プレイ状態で1・2をやったほうがいいかな、と思います。
2のほうがグラフィックはパワーアップしていますが、描写する対象が違うので、2プレイ後に1をやっても、それほどがっかりすることはないと思います。市街や色鮮やかな遺跡、木造建築などが多い2に対して、1ではジャングルや石でできた城・遺跡、ナチの基地跡(コンクリート製の殺伐とした建物)などが中心となります。
2はトルコ・ネパール市街・雪山等、場面設定がバラエティに富んでいるのが魅力の一つ。一方、1はオープニングを除いて、一つの島の中で物語が展開しますが、島をコツコツと踏破しながら、少しづつ核心に迫っていく雰囲気は、これはこれで楽しく、1には1の味があります。2では場面が変わるたびに手持ちの武器がリセットされてしまうので、先々のことを考えながら武器を選択していく楽しみに欠ける部分もあります。1・2どちらがいいかは好みの分かれるところです。