著者 木村 尚三郎
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Download風景は生きた書物―体験的ヨーロッパ論 (中公文庫)Ebook ePub木村 尚三郎 - 内容(「BOOK」データベースより) 文明としての西欧はどのように形成され、またその多様性はどのような特色をもっているのだろうか。旅を通して人びとの日常に触れ、文明の重みを、そして日本人を考える。
以下は、風景は生きた書物―体験的ヨーロッパ論 (中公文庫)で最も役立つレビューの一部です。この本を買うか読むかを決める前に、これを検討する必要があるかもしれません。 ヨーロッパ紹介本には違いないが、観察対象が35年前のヨーロッパであるところに価値がある。著者は東大で中世史を教えた人で文章の巧さに定評があり中央公論のベストセラー「世界の歴史」シリーズでは何百年も前の町を眼前に彷彿させた。本書は談話体のスタイルなので文章の妙味は味わえないが、学問的な蘊蓄に立って見たものを考察するのが読者に信頼感を与える。定点観測としての重要性は80年代と現代の違いを随所に感じさせることである。ドイツではプロテスタンティズムの気風が薄れ、すでに欠勤率がフランス並みになっている。イギリスの階級社会もさして変ったように見えない。フランスのエリート主義は今も変わらないが、女性の大統領候補が出現して政治風土は変っている。当時ドイツではトルコからのガストアルバイターの定住家が問題になっていた筈だが言及がないし、冷戦の最中であったから東欧から西欧への移住もなかった。今日EU (当時まだECだった)最大の問題となっているムスリム社会の存在もない。ましてやイスラム圏を目指す若人など想像もできない。当時からヨーロッパは若者の失業率が高かったが今日日本では正社員の減少という形で現われている。まだ農協さんの団体旅行が話題の時代だったから中国人観光客など陰も形もない。しかし一方でヌーベル・キュジーヌが取り上げられ今日の和食ブームの底流をつくったことが分かる。またイギリスでは未婚者が多いという指摘もあり、今日の日本の未婚化状況を予知している。相変わらずというものもある。代表的なものはカトリック系諸国とプロテスタント諸国で程度こそ違え、日本人が目人間としたらヨーロッパ人は耳人間だということや当時からバカンスは40日以上だったのに日本では一向に増えないこと、それにキリスト教が一向に浸透しないことなど。気楽に読める本なので読んで損はない筈。 Tags:風景は生きた書物―体験的ヨーロッパ論 (中公文庫)PDFダウンロード風景は生きた書物―体験的ヨーロッパ論 (中公文庫)PDF風景は生きた書物―体験的ヨーロッパ論 (中公文庫)のePub風景は生きた書物―体験的ヨーロッパ論 (中公文庫)ダウンロード風景は生きた書物―体験的ヨーロッパ論 (中公文庫)オーディオブック風景は生きた書物―体験的ヨーロッパ論 (中公文庫)ダウンロードブック風景は生きた書物―体験的ヨーロッパ論 (中公文庫)発売日風景は生きた書物―体験的ヨーロッパ論 (中公文庫)試し読み風景は生きた書物―体験的ヨーロッパ論 (中公文庫)ネタバレ風景は生きた書物―体験的ヨーロッパ論 (中公文庫)amazon風景は生きた書物―体験的ヨーロッパ論 (中公文庫)download風景は生きた書物―体験的ヨーロッパ論 (中公文庫)kindle