第17回ECSRA研究会

●日程:2019年 9月 14日(土) - 15(日)

●場所:大阪大学 14日:豊中キャンパス 基礎工学棟 シグマホール map(21番, .1階)

●場所:大阪大 15日:吹田キャンパス センテラス・サロン map(65番, .3階)

※例年と異なり,初日と2日目で会場が異なるためご注意ください.

キャンパス間の移動は大阪モノレールが便利です.(阪大病院前駅⇄柴原駅)

●招待講演 : 

北野 智士 先生(株式会社ハイボット)

「インフラ点検ロボットの開発とその実情」

近年,少子高齢化による労働力不足対策として工場内などの既知環境にとどまらない更なるロボットの活用が期待されている.特に高度成長期に整備された社会インフラの老朽化は著しく,ロボットによる点検・修繕が求められている分野である.このような社会インフラ環境は人工的に作られたものであり,ロボット技術の適用が容易と思われるかもしれないが,実際にはメンテナンスを意図しておらず人間が到達不可能であったり,図面と現場環境が一致しないなど,大変厳しい環境が多い.HiBotではこのようなインフラ点検作業の要望に答えるべく,人間が到達できないような狭隘環境にも侵入可能なヘビ型ロボットを基本とした様々なロボットを開発している.今回はその中からいくつかのロボットをとりあげ,実際の技術的課題やその解決への取り組みについて紹介する.

志垣 俊介 先生(大阪大学大学院基礎工学研究科システム創成専攻)https://sshigaki.jimdo.com/

「構成的アプローチによる昆虫の適応的探索行動の理解」

本講演では,構成的アプローチを用いた昆虫が持つ適応的な探索行動の解析と評価方法について紹介する.解析対象昆虫として,カイコ雄成虫に注目しており,彼らは性フェロモンを触角で受容すると一定の型を持った行動パターンを発現することで雌を探索する.しかし,彼らの行動パターンを単純に模倣しただけではロボットはカイコガ本来の探索性能を発揮できない.このことから,彼らが周囲環境に応じて適切に行動調整している可能性がある.そこで,カイコガにどのような行動調整機構が備わっているかを構成的に解析する.まず,適応行動の本質を理解するために,フェロモン刺激に対する行動と脳神経応答を同時に計測し,その関係性解析を行った.次に,生物実験で得られた現象を定式化し,その現象が探索という機能にどのように貢献しているかをシミュレーション及び地上走行型ロボットを用いて評価した.

●参加費:無料

●夜間討論会会場:日常酒飯事 わこう(Google map

●講演申込締切:2019年 8月22日(木)

●発表要領(ポスター発表):ポスターの掲示スペースは1演題当たり,A0サイズ1枚といたします.

●講演一覧

口頭発表

岩田健輔(大阪大学 長井研) 家庭用ロボットの自律化に向けた家庭内動作の学習

狩野泉実(東京大学 國吉・新山研) 身体性から生じるダイナミクス構造とそこに着想を得た強化学習の探索効率化

佐藤光暁(東北大学 石黒・加納研) 首長竜の適応的な運動様式の解明

ポスター発表

荒木俊行(大阪大学 石川・南研) 無脳制御モジュールを用いたソフトロボットの適応的運動生成

小笠原彩(東京大学 國吉・新山研) Resting-state functional connectivity correlated with trait self-esteem has similar features with task-based brain activities

金井嵩幸(東京大学 國吉・新山研) 物体操作時に獲得されるマルチモーダル情報による柔軟物体の変形予測に関する研究

小泉幸熙(東北大学 石黒・加納研) 適応的な走行を生み出す身体の上下動を考慮した脚間協調制御則

重吉比呂(大阪大学 大須賀・杉本研) 磁石の結合・分離を用いた非自走型群ロボットの協調行動に関する研究

高野俊輔(東北大学 石黒・加納研) 環境変化に呼応して足並みが柔軟に変化するムカデの脚間協調メカニズム

谷川豊章(大阪大学 石川・南研) 筋の力-速度特性による歩容発現の検証

角田祐輔(大阪大学 大須賀・杉本研) 牧羊犬のヒツジ追い現象に着想を得た機動制御則の創成

中村優樹(東京大学 國吉・新山研) 高速度・高加速度な動作の制御のための,iLQRとの併用が可能なダイナミクスのデータドリブンな獲得方法

藤 俊介(大阪大学 石川・南研) マルチエージェントに関する研究

増地明花(大阪大学 石川・南研) キリン型無脳ロボットによるRotary Gallopの生成

三木智弘(大阪大学 浅田研) ワーキングメモリモデルにおける時定数の大きなニューロンの記憶保持機能

南井 渉(大阪大学 大須賀・杉本研) 空圧筋四脚ロボットの自律的な脚間協調による歩行実現

宮澤和貴(大阪大学 長井研) 統合認知モデルによるロボットの概念・行動・言語の同時学習

宮下和大(大阪大学 石川・南研) スナガニの高速走行と身体性の関係

森本亮太(東京大学 國吉・新山研) 強化学習を用いた空気圧連続アームのダイナミックな運動生成

八木聡明(大阪大学 石黒研) アンドロイドの上体の揺動が同伴する人間の歩容に与える影響の検討

山岸海聖(大阪大学 石川・南研) トカゲ型ロボットを用いた身体の比率の運動への影響解析

●参加研究室

大阪大学 浅田研究グループ,石川研究室,石黒研究室,大須賀研究室,長井研究室

東北大学 石黒・加納研究室

東京大学   國吉・新山研究室

●研究会スケジュール

【9月14日(土)@豊中キャンパス】

12:00-12:25 受付

12:30-13:00 参加者の自己紹介

13:00-13:30 口頭発表1

13:30-14:00 口頭発表2

14:00-14:30 口頭発表3

14:30-14:50  休憩

14:50-15:35 ポスター発表1

15:35-15:50  休憩

15:50-16:35 ポスター発表2

16:35-17:00  片づけ+移動

17:00-18:00 研究室見学

18:30-18:00  夜間討論会

【9月15日(日)@吹田キャンパス】

09:30-10:30     招待講演1(北野智士様)

10:30-10:45     休憩

10:45-11:45     招待講演2(志垣 俊介様)

11:45-12:00     休憩+移動

12:00-13:00     研究室見学