第15回ECSRA研究会

●日程:2017年9月2日(土)〜 3日(日)

●場所:東北大学電気通信研究所本館

                http://www.riec.tohoku.ac.jp/ja/access/

●参加費:無料(夜間討論会参加費:3,500円を予定)

●夜間討論会会場 :仙台個室居酒屋 鶏一番星 国分町店

 https://toriichibanboshi.owst.jp

●研究会スケジュール

・1日目(9月2日)

12:30〜13:30 受付

13:30〜14:00 開会の挨拶,参加者の自己紹介

14:00〜15:00 招待講演①

休憩

15:15〜16:15 招待講演②

休憩

16:30〜18:00 ポスター発表(45分で発表者入れ替え)

19:00〜 夜間討論会

・2日目(9月3日)

10:00〜10:30 口頭発表①

10:30〜11:00 口頭発表②

11:00〜11:30 口頭発表③

休憩

11:45〜12:30 研究室見学(石黒・加納研)

閉会

■招待講演者・講演内容詳細

【御講演者様1】林部充宏先生(東北大学大学院工学研究科ロボティクス専攻,教授 )

                             http://neuro.mech.tohoku.ac.jp/

●講演タイトル:ニューロロボティクスへの展開

概要

ロボットの世紀などと近年言われるが、特に実世界の環境との適応的インタラクションという

側面ではまだまだ人間のもつ高度な運動制御,感覚機能から我々が学ぶべきことは多い。本研

究室では人間の持つ環境適応、運動学習能力を工学的にも脳科学的にも深く理解するため、情

報処理およびロボティクスのモデル化技術をベースとして用い脳科学的にも説明が可能なレベ

ルで人間の運動制御,学習メカニズムの解明とそれに資する人間の運動情報の収集およびロボ

ティクスツールを用いた解析に関する技術開発を行っています。ロボティクスのためのニュー

ロサイエンス,ニューロサイエンスのためのロボティクスと双方向的に科学するニューロロボ

ティクスに取り組んでいます。また運動学習と脳の環境知覚の研究から得た知見から、運動学

習効果を最大限に引き出すニューロリハビリテーションを目指しています。本発表では環境変

化に対応しタスク誤差とエネルギー消費のバランスのよい運動出力を計算可能なSynergetic

Learning Controlおよび運動疲労などの時変的効果に対応する筋肉モデルを用いた筋肉制御な

どのNeuro-RoboticsとNeuroprosthetics について紹介する。

【御講演者様2】大内田裕先生(東北大学大学院医学系研究科障害科学専攻,助教)

●講演タイトル:模倣運動と学習(リハビリテーションへの応用)

概要

我々は、日常生活で他人の行動を見ていると、意図もなくその行動を真似してしまうことを経

験する。例えば、テレビでプロレスや相撲などのスポーツを観戦している時に、知らず知らず

のうちに肩や腕に力が入り、見終わると疲労してしまっているなどである。このとき、思わず

力が入っているのは、見ている運動と関係のない筋ではなく見ている運動の主動筋に力が入っ

ていることがわかっている。つまり、模倣の意図なく見ている運動を自動的に模倣してしまっ

ているのである。このように模倣をする意図がないにも関わらず自動的に他者の行動を模倣す

ることは、自動模倣と呼ばれ、生後数日の新生児の目の前で口を尖らしたり、舌を出したりす

ると、新生児が模倣することから、生得的な行動の一つであると考えられている。この意図な

く模倣をするという生得的であるという特性により、誰からも教えられずに新生児が様々な運

動技能、言語(母国語)などを模倣し習得するということが可能となっているのだろう。この

ような随意的な要素がなくとも実行が可能な模倣運動は、皮質脊髄路という随意運動を制御す

る経路の障害により生じる運動障害のリハビリテーションに対しても、非常に有用ではないだ

ろうか?そこで、模倣運動のメカニズムや神経基盤と我々が取り組んできた脳卒中後に生じる

運動障害に対して模倣運動を利用したリハビリテーションを紹介する。

●口頭発表者一覧

・鈴木朱羅(東北大学)「Body-limb coordinationから拓く脚式ロボットの統御原理」

・齋藤五大(東北大学)「身体近傍空間で生じる身体接触を伴わない擽感現象」

・井上克馬(東京大学)「Physical reservoir computingを用いた身体性の評価」

●ポスター発表者一覧 

・福原洸(東北大学)「ロボットを創って解き明かす四脚動物の適応的な足運びのメカニズム」

・安井浩太郎(東北大学)「行動観察から探るムカデの適応的な歩行運動の制御メカニズム」

・池下義人(東北大学)「フナムシ特有の歩容変化から学ぶ脚と身体の協調制御則」

・菊池和気(東北大学)「胴体の柔軟性を活用した多脚ロボットの脚間協調制御則」

・佐々木瞭(東北大学)「脚運動の補助を考えた屈曲運動の制御について」

・宮澤咲紀子(東北大学)「脚の役割分担を自発的に発現可能な6脚歩行の脚内協調制御則」

・吉澤遼(東北大学)「環境変化に応じて振る舞いを改変する自律分散型ヘビロボットの開発」

・金内大地(東北大学)「柔軟な腕の協調により推進するクモヒトデ型ロボットの開発」

・関東大樹(東北大学)「陸生貝類の歩容様式に関する考察」

・齊藤空良(東北大学)「剛性可変な脚関節を活用する6脚ロコモーションの脚間協調制御則の設計」

・古川和貴(東北大学)「胴体の屈曲運動を活用するムカデ型多脚ロボットの開発」

・松井尚輝(東北大学)「屈曲運動と伸縮運動により推進するヘビ型ロボットの自律分散制御則」

・小泉幸熙(東北大学)「四脚動物の高速走行における胴体・脚間の協調メカニズムのミニマルモデル」

・朝岡陸(東北大学)「触覚刺激の提示位置が視触覚間錯覚に及ぼす影響」

・蒔苗詩歌(北海道大学)「触覚過敏と認知的柔軟性についての探索的検討」

・若田部亮(東京大学)「超多自由度の体性感覚・触覚力覚情報をイベント・ドリブンに効率的処理するアルゴリズム」

・行澤大悟(東京大学)「連続ロボットアームのための,蛇腹式空気圧アクチュエータの開発」

・長晴紀(東京大学)「弾性を利用して走行と跳躍をおこなう脚ロボットの開発」

・森岡智陽(東京大学)「逆強化学習を用いた人の実演教示による動作生成」

・堀内喜恵(東京大学)「カオス結合系による超冗長アームの運動創発」

・狩野泉実(東京大学)「プリミティブ拡張と強化学習を用いた適応的運動獲得」

・川節拓実(大阪大学)「磁性エラストマを用いた磁場測定に基づく柔軟触覚センサ」

●ポスター発表に関して 

A0一枚に収まる大きさでお願いします.