■ 招待講演:
木村 浩 先生(京都工芸繊維大学)
「4脚ロコモーションとは何なのか(パターン創発の観点から)」
振動(周波数と脚間位相差)とみなすこともできるが,デューティ比や脚先・前方&後方・到達点も重要である.また,平地では車輪型移動に到底及ばないので不整地適応を無視してはならない.その他,もろもろを含めて,「環境との相互作用を通した時空間パターンの創発(Taga et al.1993)」とみなすことは有意義であるが,創発システム構成法はおろか,4脚ロコモーション創発がどのような物理現象であるかも,いまだ不明である.本講演では,ネコ・脊髄で観察される感覚運動機能を参考にした構成法の例を示し,トレッドミル・ベルト速度変化や上位(運動強度)指令変化時に生じる上記指標の遷移シミュレーション結果を紹介し,構成法への指針について述べる.
大西 祐輝 先生(千葉工業大学)
「ロボティクスにおける制御理論の現状と展望 」
技術の発展と社会の要求に応じて,ロボットの活動環境は複雑化し,その明示的なモデリングは困難さを増していく.このような中で,ロボットの制御においては,決定的なモデルに対して性能を保証してきた従来の制御法から,探索・学習を活用した制御法へと,パラダイムの転換が起こっている.本講演では,講演者が現在取り組んでいる,環境の曖昧さを許容する人型ロボットの制御論・計算論の紹介を交えながら,この現状と,ロボットにおける制御理論が向かうべき方向性について議論する.
■ 当日スケジュール(予定):
11/02 悪天候に伴いスケジュールを変更いたしました
11月2日(土)
16:00 - 16:25 受付
16:30 - 17:00 自己紹介
17:00 - 17:25 口頭発表1 上田 佳明 さん
17:25 - 17:50 口頭発表2 村山 志揮 さん
17:50 - 18:00 集合写真
(移動)
夜間討論会
11月3日(日)
9:50 - 集合
10:00 - 11:00 特別講演1(木村 浩 先生)
(休憩)
11:10 - 12:10 特別講演2(大西 祐輝 先生)
(昼休憩)- お弁当を用意しております
13:00 - 13:40 ポスター発表 コアタイムA
13:40 - 14:30 ポスター発表 コアタイムB
14:30 - 15:00 ポスター発表 コアタイムC
■ 講演・参加者一覧:
口頭発表
上田 佳明(大阪大学 石川・南研)ネコの刺激応答特性を再現したロボットによる歩容遷移現象の創発
村山 志揮 (東北大学 石黒研)自律分散制御を用いた首長竜の体幹および前後ヒレ間協調運動様式の復元手法の提案
ポスター発表
コアタイムA
中野 風志 (東京大学 國吉・中嶋研 )ダチョウ首規範柔軟マニピュレータのダイナミクスを用いた探索タスク
内池 智哉 (東京大学 國吉・中嶋研 )ダチョウ首の解剖学に基づく柔軟マニピュレータの3次元動作の実現
平野 聖剛 (東京大学 國吉・中嶋研 )脳腸相関解明のための腸管神経系による内容物移送に関する研究
寺島 凌 (東京大学 國吉・中嶋研 )物理リザバー計算に基づくテンセグリティロボットのロコモーション学習
山田 紘大 (東京大学 國吉・中嶋研 )誘電エラストマーアクチュエータの物理リザバー計算による制御
コアタイムB
杉山 悠聖 (東北大学 石黒研)多足類が示す多様な歩容に通底する制御原理は存在するのか?
前田 慧史 (東北大学 石黒研)トカゲ様歩行から探る身体に遍在する運動自由度間の協調制御原理
藤原 歩 (東北大学 石黒研)四脚ロコモーションにおける筋筋膜経線と自律分散制御の有機的連関
澤田 悟空 (東北大学 石黒研)四脚動物に内在する全身自由度間協調制御原理の構成論的理解を目指して
伊勢 正 (東北大学 石黒研)自律分散制御で泳ぐ四肢パドリングロボット
森 克哉 (東北大学 石黒研)イトミミズ群の変幻自在な振る舞いに内在する自律分散制御
水谷 健人 ( 東北大学 石黒研 )6脚歩行から探る汎動物種的な脚間協調制御原理
コアタイムC
加納 壮一(大阪大学 石川・南研)反射型無脳ロボットにおける印加圧力と歩容の関連性
山本 直輝 (大阪大学 石川・南研)シカ脚(実物)の動力学データを用いた深層模倣ロボットの実現
吉田 龍矢 (大阪大学 石川・南研)解剖データと最適化に基づく深層生体模倣ロボットの設計論構築
■ 集合写真:
■ お問い合わせ:
今年度実行委員長 : 大阪大学 石川・南研究室 上田 佳明(yoshiaki.ueda@eom.mech.eng.osaka-u.ac.jp )
今年度実行副委員長: 大阪大学 石川・南研究室 加納 壮一(soichi.kano@eom.mech.eng.osaka-u.ac.jp )
■ 過去の開催実績