京都アルティ声楽アンサンブルフェスティバル2021に寄せて
昨年は大変残念な夏を過ごすことになりましたが、本年は感染対策に万全を期すとともにプログラムを縮小しながら、何とか開催にこぎつけることが出来ました。関係者各位、尽力してくれたスタッフ一同にも感謝いたしております。
コロナ禍が私たちに伝えたことは、当たり前の日常の大切さ、もしくは連帯のぬくもりの尊さでもあるでしょう。演劇でも、スポーツでも、もしくは日常的な生活の中でも、私たちは、情感を「ともに分かち合うこと」を目的として生きていると言えるとも思うのです。ふたたび、手を繋ぎ、熱く語り合い、抱きしめ合い、コロナによってもたらされた「分断」から「連帯」を取り戻す時を夢見ています。その連帯の象徴が、生きた言葉と音楽を共有する「アンサンブル」であり「合唱」であることを信じております。
次年度以後にも思いを馳せながら2日間のフェスティバルをお楽しみください。
KALVEF2021パンフレットより