自分自身の経験によって、直接仕入れた情報を一次情報という。それに対して、「人づてに聞いた」「ネットで読んだ」「テレビで見た」などの第三者を介して得た情報を二次情報という。フィールドワークは、一次情報を得るための方法である。
これは「面白さ」に関しても同じだろう。お笑いや映画やゲームなど、誰かによって面白さを狙って作られたものから面白さを感じるのは当然であるが、意味が事前に用意されていない場所に、あなたはどんな意味を感じることができるだろうか。なにが起こっているかを自分の身体感覚をつかって発見(Discover)することができるだろうか?
学内の普段行かないような場所を実際に探検・観察してみて、自分のセンサーははたして何をキャッチできるかを考えてみよう。そして自然界には豊富な題材が溢れていることを全身で受け止めてみよう。
9:00 |個別の教室に集合
事例を学ぶ
ワークシート作成について
9:10 | 1組(PC)出発 スエヒロ→野外音楽堂→万葉植物園→4号館裏→2号館裏の花壇/正門前広場
9:20 | 2組(IB)出発 スエヒロ→野外音楽堂→万葉植物園→4号館裏→2号館裏の花壇/正門前広場
9:30 | 3組(MC)出発 スエヒロ→野外音楽堂→万葉植物園→4号館裏→2号館裏の花壇/正門前広場
9:40 | 4組(CD)出発 正門前広場 / スエヒロ→野外音楽堂→万葉植物園→4号館裏
1)キャンパス探検を通して撮影した「イチオシの写真」を、Discordの個人チャンネルに投稿する。いくつ書き込んでもよい。
「人間以外の存在」との関係性を新しく生み出し、実際に社会の中で実践している3人の方々を事前にピックアップしてみた。いずれの方も、履修生のみなさん宛にビデオレターを頂いている。またインターネット上にある参考リンクをよく読んで理解すると同時に、自分ならどのように展開するかの可能性を考えてみよう。いずれも感染症の影響を受けにくい、ニューノーマルな活動であることにも注目。
DYCLEはドイツの首都ベルリンから新たな循環型経済システムを生み出そうとしているベンチャー企業。日本人女性の松坂さんがファウンダー(創業者)である。システムの中心になるのは、なんと赤ちゃんの「オムツ」だという。DYCLEが開発したオムツはそのまま堆肥にすることができ、その堆肥を使ってオーガニック農家が生産した果実は地域の人々の食卓に並ぶ。オムツを使う赤ちゃんもこの循環の中にいる。
山本さんは「花人(花を通して哲学する人)」を名乗っている。東京でIT系の仕事をしていたが、花の魅力に取りつかれて長野県塩尻市に移住。
花の仕事と並行して、クリエイティブカンパニーの株式会社チカビに取締役として参画。コンセプト設計から、事業戦略、組織開発、人材教育、ディレクション、デザイン、リサーチ、執筆など、幅広い業務を手掛ける。2020年にオープンした「千葉ウシノヒロバ」は、もともと市営牧場だった場所のリニューアルオープンに際して、牛たちを一種の神様に見立て、自然の中で人と牛がともに過ごせるキャンプ場へと変えるプランニングを行った。
参考リンク
・yamamoto fumiya インスタグラム(花の作品)
・Pod Cast 態度リサーチ「花を殺しつつ、生かすことについて、花人に聞く」
(※上平が研究で取材したポッドキャストです。下の三角マークで再生はじまります)
児島秀樹さんは、2014年より地域活動として「グッドモーニング仙川!プロジェクト」を始動。活動の3つの柱として「クリーンアップ仙川!(早朝のゴミ拾い)」「せんがわ緑化部(駅前・公園緑化)」、そして植えた花から採集できる蜂蜜を地域でブランド化する「仙川みつばちプロジェクト」を立ち上げ、(国内では事例のないマンション養蜂として実践) 「誰もが街のキャストになろう!」をコンセプトに、普通の会社員でも誰もが無理なく地域参加できる街づくりを実践してきた。
自発的なゴミ拾いから始まった活動は、地域の自然環境や食のあり方を考える活動へと広がり、2018年からは誰もが自分の街で養蜂を楽しめる仕組みづくりまで拡張されている。現在でも「みつばち×子ども×福祉×街づくり」をテーマに活動している。
これまでの活動、1)先週みんなで書き込んだmiroの付箋、2)キャンパス探検、3)本日の事例研究、の3つをインプットとして、焦点を絞りつつ制作へと移っていく。その方法として、まず「アクタントキャンパスマップ」を書いてみよう。このキャンパスは、ポーランドの女性デザイナーMonika Sznelさんがつくったものを、上平がこの授業用に改変したものである。
「アクタント」は、社会科学で用いられる専門用語であり、おそらく諸君らには耳慣れない言葉だが、ざっくりと、人間および人間以外の両方をふくめて、「その関わり合いが発生している中で、なにかに働きかける役割を持っている存在のこと」と考えておけばよい。
例えば「ごみ捨て」は、ゴミ問題は人間と人間以外の存在の両方をふくんだ、さまざまな関わり合いの中で成り立っている。そこでは、ゴミ単体とゴミを捨てる人だけでなく、「店舗」「ゴミ箱」「(有料の)ポリ袋」「清掃員」「ゴミ回収車」「焼却場」などのアクタントを見出すことができる。
マッピングキャンパスのテンプレート/記入例は、 ここから からダウンロードできる。
サイズはA3推奨。(A4だとスペースがせまいので、関連図が少ししか描けない)
手書きでもパソコンで書いても、どちらでもよい。
ここで焦点を当てた問いがアイデアにつながっていくので、最低3枚、可能ならそれ以上を書いてみることが望ましい。適当な問いでごまかすと、のちのち何も進まなくなるので、よく考えよう!
配布したA3に手書きで書く場合
→書いたマップの写真をDiscordの自分のチャンネルに投稿、原紙を次回演習で持参
PDFにパソコンで書く場合
→データをDiscordの自分のチャンネルに投稿(PDFはプレビューできないので、PNGがよい)できればA3用紙に印刷して持参、難しければパソコン画面で共有する
次回演習ではこのマップをもとに相互に対話する予定。
締め切り=5/17(水) 9:00
提出場所=Classroom / プリントしたものを演習時持参
毎週の記録(火曜23:59まで)の名称は、「フィールドノート」に統一してください。