トラブルシューティング
リモートデスクトップ接続
1. NoMachine Enterprise ClientでMX BLを選択しても、ユーザー名やパスワードを入力する画面に進まない。
使用しているPCとKEKのNoMachine Cloud Serverとの間のネットワーク経路に何らかの問題があります。PCや接続しているネットワークのファイアーウォール設定をご確認ください。所属する機関によっては機関のネットワークに対して接続申請をする必要があることがあります。
不明な点があればpx_office@kek.jpまでご連絡ください。
2. MX BLを選択後、IDとパスワードを入力しても<There are no servers available on this host>と表示され、ビームライン名が表示されない。
ビームライン側で実験準備が完了していません。実験準備完了の連絡が来てもビームライン名が表示されない場合には、一度NoMachine Enterprise Clientを終了して、もう一度接続を試してみてください。それでもビームライン名が表示されないようでしたら、PReMoのScreeningのコメント欄を通じてビームラインスタッフにご連絡ください。
UGUI使用時のトラブル
1. ステータスが赤色の背景でIdleと表示されるようになった。
[EMERGENCY STOP]ボタンを押してください。背景色が青色に戻ります。
2. 解析用もしくはUGUI用Linuxがフリーズした。
"Ctrl"+"Alt"+"Backspace"を同時に押して、Login画面に戻るか試してください。 また、他のPCよりSSHにてログインし、リブートして下さい。SSHでログインできない場合はスタッフ (PHS 2613) に連絡してください。
3. Snapshotや連続測定が終了し、ステータスがIdleになってもShutterが"Open"のまま戻らない。
1. [EMERGENCY STOP]ボタンを押してみる。
2.Snapshotで1°/sec.をためし取りしてみる。
3.UGUIの再起動を行ってみる。
上記の方法で解決できても、スタッフ (PHS 2613) に連絡をお願いします。
4. Omegaの角度表示が指定した角度と違う。
絶対角度指定で0、90、180、270、360°回転させて、指定した値に移動するか確認する。解決できても、スタッフ (PHS 2613) に連絡をお願いします。
5. 指定した波長やエネルギーに移動しない。
snapshotのadvancedで変更した場合は、snapボタンを押して動作が実行されてから移動します。 collectのadvancedやruns表の中で変更を行った場合でも、実際の測定が開始されてから移動します。 実際の測定が始まっているのにもかかわらず、変更されない場合はスタッフ (PHS 2613) へ連絡をお願いします。
6. UGUIがフリーズした。
ハッチ内PCからUGUIを操作すると、ダイアログボックスが表示されない場合があります。 キャビンのUGUI PCよりボックスを消してください。 ダイアログボックスが表示されずにUGUIがフリーズした時は、UGUIのログが表示されているターミナルをクリックすることで解決することがあります。 それでも問題が解決しない場合はスタッフ (PHS 2613) に連絡してください。
7. 実験開始しようとしたら止まってしまった。
以下のトラブルが確認されています。
1.同じ名前のファイルがあり、止まってしまった。
→[EMERGENCY STOP]を押し、ファイル名を変更してください。
2.ディレクトリを作成し、その直下にデータを保存しようとしたら止まってしまった。
→ディレクトリ名に不正な文字を使用していないか確認してください。
3.Snapshot、Data collection中に止まってしまった。
→スタッフに連絡するか、[EMERGENCY STOP]を押し、UGUIのCONTROLタブより[All restart]をしてください。
8. X線が出ていないようだ。
以下の点について確認してから、スタッフ (PHS 2613) まで連絡してください。
1.MBS、BBS、DSSは開いているか。(PF-ARではMBS、BBS)
2.スリットサイズは適切か。小さすぎないか。
3.アッテネータの厚みは適切か。
4.クライオノズルが近すぎていないか。
5.BL-1A、BL-17A、NW12A、NE3Aにて入射後、アンジュレータのGAPを閉める操作を行ったか。
9. X線の強度が弱いようだ。
以下の点について確認してから、スタッフ (PHS 2613) まで連絡してください。
1.スリットサイズは適切か。小さすぎないか。
2.アッテネータの厚みは適切か。
センタリング中に起こり得ること
1. センタリングの最中に結晶が動く。
液体窒素中に保存していた結晶をマウントした際、キャップとゴニオメータヘッドのマグネット接着表面の間に氷が挟まり、それが解けてクライオピンが動くことがあります。 十分時間を置くか、もしくは手でクライオのベースを暖めるなどして氷を溶かしきってから、センタリングをして下さい。
2. 結晶をマウントしたのにCENTERタブの結晶観察の画像にクライオピンのループが現れない。
結晶が視野から外れています。以下の点について確認してください(特にクライオピンが極端に短い場合)。
1.ZoomをOUT、又はOverviewにする。
2.Omega軸を+180度回転してみる。
3. 画像の左端をダブルクリックして、Omega軸を水平方向に並進させてみる。
3. CENTERタブにてライトの光量が調節できない。
UGUIを一旦終了し、再起動してください。
4. Crystal Centering modeに変えても、画面が黒い
1.ZoomをOutするか、光量を変えてみる。
Zoom In状態でクライオピンの銅の部分、又は根元が見えている場合は真っ暗に見えます。
2.遮蔽物がその周りにないか、ハッチ内観察モニターで確認する。
3.画面にNo signalと表示されていたら、UGUIを再起動する。
上記で解決できない場合は、スタッフ (PHS 2613) へ連絡してください。
5. センタリング、又は結晶中心を回転させてもセンタリング画面内の画像が更新されない(又は光量を変えても画面が真っ黒)。
UGUIのCONTROLタブより [All restart] を押してください。 解決できない場合はスタッフ (PHS 2613) へ連絡してください。
6. センタリング画面をクリックしても動かない。
トリプルクリックをすると動くことがありますが、GNOMEの設定ファイルを作り直すことで改善されます。
以下の作業を行うことで、日本語入力の設定などが初期化される可能性があるので注意してください。
1.ターミナルを起動しホームディレクトリに移動した後、設定ファイルをリネームする。
2.一度ログアウトし、再びログインする。
3.新たな.gconfが自動的に作成される。
解決できない場合はスタッフ (PHS 2613) へ連絡してください。
XAFS実験について
1. リストにない金属のXAFS実験をしたい。
使用するX線の波長をマニュアルで設定する必要があります。以下のような手順で実験を行ってください。
1.目的の金属の吸収端を調べる。例えばHKL2000のProjectタブにあるAnomalous Wizardで調べることが出来ます。
2.MCAタブのWavelengthのところに吸収端よりもやや小さい値(0.001程度)を入力し、測定をスタートする。目的の金属が結晶中に存在し、入力された波長が正しければ、2つのピークがあるスペクトルが得られます。 1つしかピークが得られない場合には、Wavelengthの値を小さくして再度測定を行ってください。
3.(長波長側)左側のピークを囲むようにRangeを設定する。
4.XAFSタブのAdvancedでエネルギースキャンを行う範囲を設定し、測定を行う。全体のスキャン範囲は吸収端 ± 0.1A、詳細なスキャンを行う範囲は吸収端 ± 0.002Aが目安です。
5.CHOOCHを行い、peakとedgeの波長を得る。
2. MCA測定の際に、途中から下のような鋭いピークが出るようになってしまう。
アッテネータの厚みが薄過ぎて、検出器の測定可能範囲を超えてしまっているためです。 Advancedメニューからアッテネータの選択をManualにして最適な厚みを選択してください。
PAM使用時のトラブル
1. Robotが動かない(停止した)。
1.Robot用のSafeGuardがONになっているか確認してください。
ONの状態でハッチを開くとRobotは停止し、ハッチを閉めることで動作が再開します。
2.推奨のクライオピンをお使いください。
ベースはHampton Research社のCrystalCap Copper Magnetic 18mmを、ループはMounted Cryoloopを推奨します。
3.長時間Tongsを乾燥させずにRobotを使うと停止することがあります。
1~2時間に一度Tongsを乾燥させてください。
2. Sample list読み込み時にエラーが出る。
1.csvファイルの必須項目(ContainerID、Port、CrystalID、Protein、Directory)が記載されているか確認してください。
2.古い記述のSample listを使ってないか確認してください。 SSRL、Uni-puckともこちらからダウンロードできます。
回折像に関すること
1. Adxvで最新の回折像に更新されない。
UGUIのAdxvメニューからRefresh adxvを実行してください。
2. Adxvで前の回折像を見たい。
UGUIのAdxvメニューからStandalone adxvを実行し、表示したいファイルを選択してください。
3. 回折像の中にアイスリング以外の影が毎回同じ場所に現れる。
装置の一部であるガードスリットやビームストッパーがずれている可能性があります。 速やかにスタッフ (PHS 2613) へ連絡してください。(作業完了に1時間ほどかかる場合もありますのでご了承ください。)
4. 表示された最新の回折像の一部、もしくは全部が前回の回折像の物が表示されてしまう。
1.UGUIのメニューバーより[Adxv]-[Refresh adxv]を実行する。
2.UGUIを再起動する。
上記で解決できない場合は速やかにスタッフ (PHS 2613) へ連絡をお願いします。
リモートアクセス接続、操作
1. VPN接続が出来ない。
KEK計算科学センターのVPN接続のページを確認してください。 ポート番号を変更するか、SSL-VPN接続を使用すると接続できる場合があります。
2. NX接続が出来ない。
以下の点について確認してください。
1.VPN接続がされているか?
2.ビームライン側で、PCに同じアカウントでログインされているか?
3.ファイアーウォール設定は適切か?
3. NX接続まで出来たが、画面が縮小して表示されてしまっている。
NX Clientのウィンドウで"Ctrl"+"Alt"+"Rキー"を押してください。画面表示サイズが等倍に変更になります。 この状態の時には"Ctrl"+"Alt"+"矢印キー"、もしくは"Ctrl"+"Alt"+"マウス左ボタン"のドラッグで画面表示位置を移動させることが出来ます。
4. UGUIが操作できなくなった。ADXVが表示されていない。
画面表示サイズが等倍になったことで、UGUIのダイアログや、ADXVのウィンドウが表示範囲の外になっている可能性があります。 Ctrl+Alt+矢印キーなどで、画面表示位置を変更してみてください。
装置、備品について
1. 顕微鏡の視野が暗い。
視野を暗くしてある場合があります。架台の右側や手前にあるツマミで明るさの調整をしてください。
2. 顕微鏡ランプが切れた。
予備品が作業台近くにあります。交換してください。 使用直後のライトは非常に熱くなっています。火傷には十分気をつけてください。
3. 結晶照射用ランプが切れた。
予備品が作業台近くにあります。交換してください。 使用直後のライトは非常に熱くなっています。火傷には十分気をつけてください。
4. Fancybox(ビームストッパやガードスリットなどの入った箱)の中に、物を落としてしまった。
速やかにスタッフ (PHS 2613) に連絡してください。
5. キャピラリーを使った測定がしたい。
クライオノズルを退避させる必要があります。測定前にスタッフ (PHS 2613) に連絡してください。
6. 液体窒素を補給したい。
PFの場合: BL-7A後方にある液体窒素汲出室で補給してください。
PF-ARの場合:NW12A、NE3Aともにキャビン後方にあるユーザー用液体窒素自加圧容器から補給してください。
解析PC、ユーザPCについて
1. Linux、WindowsにLogin後、認証待ちのままで進まない。
レジストリ更新の為時間がかかることがありますので暫くお待ちください。 五分以上経過してもLogin出来ない場合は、スタッフ (PHS 2613) に連絡してください。
2. PCにUSB HDDを接続しても認識されない。
ごくまれにPCとの相性があります。 どのPCに接続しても、認識できない場合はスタッフ (PHS 2613) へ連絡をください。
3. 解析用のPCで測定データを保存したディスクが見えていない。
解析用PCは各ビームラインのファイルサーバーをautofsを使ってマウントしています。 cdコマンド等で、ファイルサーバーのマウントされているディレクトリにアクセスしてみてください。 自動的にマウントされます。
4. 日本語入力ができない。
Linux PCとWindows PCでは日本語と半角英数の切り替え方が異なります。 Linux PCでは"Ctrl+Space"を、Windows PCでは"Alt+ ~ "を同時に押してください。 また、UGUI PCで"Ctrl+Space"を押しても駄目な場合、解析PC(Linux PC)で初めて日本語入力を行う場合は以下の手順で設定をする必要があります。 各ビームラインのホワイトボードに設定手順が貼り付けられてますので併せてご確認ください。
1.IM Chooserを開く
Systemメニューから[Preferences]-[Imput Method]を選択してください。
2.Input Methodを有効にする
[Enable input method feature]チェックボックスにチェックを入れてから、[Close]ボタンをクリックしダイアログを閉じます。
※[Input Method Preferences...]はこの時点では設定できません。
3.IBus Preferencesを開く
タスクバーの日時表示付近に現れたキーボードアイコンを右クリックし、[Preferences]を選択してください。
4.Input Methodを追加する
Input Methodタブをクリックし、[Select an input method]をクリックし、[Japanese - Anthy]を選択します。
[Add]ボタンをクリックし、[Close]ボタンをクリックしダイアログを閉じます。
5.キーボードの"Ctrl+Space"を押す
テキストエディタやブラウザを開いて確認してください。