このページでは,音声ファイル (mp3など) を配信するケースについて,ヒントを簡単にまとめます.
ここではPowerPointなどに音声を載せるケースではなく,ラジオのように,視覚的情報のない単なる音を届けるケースについて取り上げます.
音声ファイルを用意する.(録音する,録画から音声ファイルを抽出するなど)
音声ファイルをアップロードする.
音声ファイルのURLを学生に伝える.
音声のみの講義には,主に次のような便益・費用があります:
学生はラジオやPodcastの感覚で聞ける.
動画に比べると通信量を大きく節約できるため,ブロードバンド環境にあまり依存せず使える.
90分音声のみ,は相応の話術が求められる.
他の教材と組み合わせて準備する必要がある.
音声ファイルには様々な形式があります.代表例は,mp3, wav, wma, m4aです.どれを利用しても構いませんが,講義のナレーション目的であれば音質を重視する必要はありません.wavファイルはファイルサイズが大きいため非推奨です.
動画を撮るときと同様に,90分を1つのファイルにまとめるよりも,いくつかのファイルに小分けにすることをおすすめします.
音声を撮る方法はさまざまです.マイクがパソコンに正しく接続されていることを先に確認してください.
動画ファイルから音声ファイルを抽出したい場合.
Windowsの場合.
エンコードするアプリをインストールする必要があります.たとえばXMedia Recode (外部リンク)など.大城マニュアル参照.
Macの場合.
movファイル (QuickTime Playerなどで撮ったもの) を右クリック (ctrl+クリック) → 「選択したビデオファイルをエンコード」 → 「設定」を「オーディオのみ」 → 「続ける」 ,でm4aファイルができます.
音声ファイルのみを撮りたい場合.
Windowsの場合.
Windows ボイス レコーダーというアプリを使います (画像は後述)
ボイスレコーダーを起動 → 画面中央のマイクマークをクリック → 収録できたら「■」を押して止めます.m4aファイルが作成されます.
PowerPointを使って録音することもできます (画像は後述)
挿入 → 「オーディオ」 → 「オーディオの録音」,で録音ウィンドウを出します.
赤い「●」ボタンを押すと録音スタートし,隣の「■」を押すとストップします.
そのスライドにメガホンのような音声アイコンができます.それを右クリックし,「メディアに名前をつけて保存」をすると,m4aファイルを適当な場所に保存することができます.
Macの場合.
QuickTime Playerの「新規オーディオ収録」を使います.
DockのQuickTime Playerアイコンを右クリックするか,ファイルから,「新規オーディオ収録」を選びます.
赤い「●」ボタンを押すと録音スタートし,同じ場所の「■」を押すとストップします.できたファイル(m4a)を適当な名前をつけて保存します.
「●」ボタンの右にある「∨」ボタンをクリックすると,マイクや音質を設定できます.
GarageBandで録音することもできます.また,GarageBandは別で撮った音声ファイルを加工することにも使えます.
新規トラックを追加し,入力デバイスを確認し,「●」ボタンを押しましょう.必要に応じて加工した上で,「共有」→「曲をディスクに書き出す」を選びエクスポートします.
iPhoneやMacには,ボイスメモ (VoiceMemos) というボイスレコーダー機能が標準搭載されています.
ボイスメモを起動し,録音ボタン「●」を押せばOK.
撮った音声ファイルの保存先は,ライブラリ > Application Support > com.apple.voicememos > Recordings,です.
余計な部分をトリミングすることも手軽にできます.
市販のボイスレコーダーを使うこともできます.
「ボイスレコーダー」をアプリ一覧から探します.Windowsキーを押して「voice」とタイプしてもよいです.
真ん中のマイクボタンを左クリックすれば収録開始です.
右クリック→ファイルの場所を開く,でどこに保存されたか確認できます.
PowerPointで収録するケース.キーボード・ショートカットは,Alt + n + o + r,となります.
Macで動画ファイルを音声ファイルに変換する図.右クリックメニューの下の方にあります.
どこに音声ファイルを置くかについては,いくつかの選択肢と注意があります.
moodle
音声ファイルを置くことはできます.しかし,サーバーの負荷を考えると,moodleの外に音声ファイルを置くことを推奨します.moodleには音声ファイルへのリンクのみを貼りましょう.
Microsoft Teams (OneDrive, SharePoint)
他の形式のファイルを添付するのと同様に,Teamsのタイムラインに音声ファイルをドラッグ & ドロップするか,「添付」から音声ファイルを選べば,学生とシェアできます.
Teamsにアップロードした音声ファイルは,OneDriveに (共有しているチーム内データはSharePointに) 保存されます.
あらかじめOneDriveに音声ファイルをアップロードしておき,Teamsで「添付」する際OneDriveを選び,音声ファイルへのリンクを貼ることもできます.
Google Classroom (Google Drive)
他の形式のファイルを添付するのと同様に,Classroomのタイムラインに音声ファイルをドラッグ & ドロップするか,「添付」から音声ファイルを選べば,学生とシェアできます.
音声ファイルはGoogle Driveに保存されます.
あらかじめGoogle Driveに音声ファイルをアップロードしておき,Classroomで添付する際Google Driveを選び,音声ファイルへのリンクを貼ることもできます.
Dropbox
ユーザーアカウントの種類によって,再生できる時間の長さが異なります.
Dropbox 上の動画/音声ファイルを再生する (外部サイト)
Microsoft Stream
MS Streamに音声のみのファイルをアップロードすることはできません.
YouTube
YouTubeに音声のみのファイルをアップロードすることはできません.
moodleやGoogle Classroom, MS Teamsなどに,音声ファイルのURLを貼り付けるとよいでしょう.
Google Classroomに,Google Driveに置いたmp3ファイルをシェアした例.あとは音声ファイルをクリックするだけ (ですが以下のような注意が必要).
Google Driveに音声ファイルを置いている場合,左図のような画面のまま止まり,すぐ再生されません.
画面右上の3連ドットアイコンをクリックし,「新しいウィンドウで開く」を選びます.学生はこの作業を見落としがちなので,注意しましょう.
異なるウィンドウで音声ファイルを開くと,再生やダウンロードをすることができるようになります.