MS・NMRから見た有機化合物

MSやNMRを測定していて出会う、いろいろな有機化合物についてのメモ.スペクトルの特徴や第一印象、詳しく調べる際のヒントなど.

マスディフェクトと同位体パターンにも注目

マスディフェクト(mass defect)は質量分析の分野では、原子,分子,イオンのノミナル質量からモノアイソトピック質量を差し引いた値のことを言います。

一連の化合物群はマスディフェクトが同様の傾向になるので、マススペクトルを高分解能で測定してあれば、端数部分にも着目してほしい。

同位体パターンから、特徴的な同位体存在比を持つ原子を推定できるほか、最も軽い同位体だけからなるイオンより1多いイオンの強度は炭素が多いほど強くなる傾向があります。

参照:精密質量測定のセクション

脂肪酸

m/z 284±14n-2m

フラボノイド配糖体

-162, -146, -132, -176

アントシアニン

303-16n, -162, -248, -308