12月6月(土)、青翔高校2年生の『酵母見つけて使い隊』のメンバーが、東京で行われた『第11回 地方創生☆政策アイデアコンテスト2025』の最終審査会の高校生以下の部に出場し、『ごぱん大作戦』の作品名で発表を行い、協賛企業賞の2賞と、事実上の最優秀賞である地方創生担当大臣賞を受賞しました。酵母見つけて使い隊のみんなは「御所市で最も多く生産されているのが米や葛であると知らない生徒は、校内アンケートではなんと半数近くもいました。一方、猛暑の影響で米の品質を一定に保つのが難しく米不足になってしまったことで、逆に米が再注目されており、知名度を上げるチャンスになっています。また米粉パンを作ることで新たな価値を付けることができると考えました。そこで、葛の葉から酵母菌を単離し、それを用いた米粉パンを作成することを思いつきました。『探究科学(理数探究)』の授業内で地元企業との共同研究によって米粉パンに適した酵母菌を選択培養し、試作した米粉パンと市販の酵母菌で作ったパンを比較しました。さらにこのとき、一般的に米粉パンを作るときに使われるサイリウムは使わず、米由来の糊化デンプンを使用することで、グルテンフリーで、しかも地域資源の活用に貢献できると考えました。私たちの考える米粉のメリットは、『健康・安心・多文化対応』の3つです。安全性検査を通して、私たちの米粉パンは一定の安全基準をクリアしていると考えられ、また地域の方の食、グルテンに耐性のない外国の方の食として広く受け入れられる可能性があります。そして五分づき米や網下米を活用することで、高栄養化、廃棄資源の削減にもつながると考えています。また米粉パンの、私たちだから持てる価値の中でも『共生のハブ』としての価値が非常に大きく、地域の未利用資源と地元企業を私たち高校が繋げることで、これまで見たことがないような価値や、新たな連携を生み出せるはずです。私たちの米粉パンは今年度下旬には最終的な安全性検査を終了し、再来年には地元企業に米粉パンの制作を委託し、販売を行います。御所市から道の駅や地元店舗での販売を通じて奈良県全体へ、また全国へ広げることを目指します。最終的には4段階の循環モデルを実現させ、高校、地元の人々、全国、御所地域へと利益と知名度を還元します。さらにこのプロジェクトは日本の壁を越え、今年度はインドネシアの高校生と共同研究を行ったり、JSSF(Japan Super Science Fair)にて、約22カ国の高校生や研究者の方と意見交換を行い、海外の方にも興味を持っていただける可能性を強く感じています。私たちの活動の最終目標は、御所市を地域活性化のロールモデルにし、全国に広めることで、地域素材が地域の誇りになる社会を実現することです」と自信に満ちあふれた声で熱弁していました。
高校生以下の部、大学生以上一般の部の総勢1,153件の応募したチームの中で、たった18組だけが地方審査を通過しました。そして最終審査会の舞台で、青翔の『酵母見つけて使い隊』は見事に協賛企業賞の2賞と地方創生担当大臣賞を受賞しました。これは本当に素晴らしい快挙です。メンバーのみんな、本当におめでとう。
また、実験器具の貸し出し、実験への助言など多大なご協力をしていただいた株式会社井上天極堂様、三和澱粉工業株式会社様に感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
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