本校では、「理数探究」として、高等学校第1学年から第3学年で週2時間ずつ「探究科学」という時間を設け、次の3点を目指しています。
①課題の把握~課題の解決までの探究の過程を、複数回実施し、班で協働して実施できる。
(科学の裾野を広げる)
②自己の研究により社会貢献を提案できる。
③ストーリー性のある研究ができる。(トップ層の育成)
<科目の目標>
様々な事象に関わり、数学的な見方・考え方や理科の見方・考え方を組み合わせるなどして働かせ、探究の過程を通して、課題を解決するために必要な創造的思考力、総合的判断力、コミュニケーション能力といった資質・能力を育成することを目指す。
<科目の内容>
ア 次のような知識及び技能を身に付けることができるよう指導する。
(a)探究の意義についての理解
(b)探究の過程についての理解
(c)観察、実験、調査等についての技能
(d)事象を分析するための技能
(e)探究の成果などをまとめ、発表するための技能
イ 次のような思考力、判断力、表現力等を身に付けることができるよう指導する。
(a)多角的、複合的に事象を捉え、課題を設定する力
(b)数学的な手法や科学的な手法などを用いて、探究の過程を遂行する力
(c)探究の過程を整理し、成果などを適切に表現する力
(d)研究倫理について考え、適正に判断する力
〇 探究の各場面での相互評価の進め方とフォーム
【問を立てる場面】
(1) 研究計画の案の作成
① 個人で研究計画を「個人の研究計画」フォームに入力し、
教員が「個人の研究計画(回答)」をクラス全体で共有する
② 同じような内容の研究を計画している人と仮の班を作る
③ 仮班で相談して概要を統一する(班の正式決定は研究計画の発表後)
④ ③の概要が決まったら、相談せずに各自で「班の研究計画」フォームに入力する
(2)自己評価・他者評価
① (1)④で入力した「 班の研究計画 (回答)」を教員がクラスで共有する
②「班の研究計画(回答)」の課題の設定についての自己評価・他者評価を行う
評価対象:「4【課題】 課題の分野を記入しよう」~
「8【課題】 研究目的を端的に「問」として記入しよう」
評価規準:Ⅰ課題の設定の評価規準
実際の手順
1 フォーム「自己評価 Ⅰ課題の設定の評価」で自己評価1回目をする
2 フォーム「他者評価 Ⅰ課題の設定の評価」で班員の他者評価をする
3 班員が全員の他者評価を済ませたら、得点とコメントを確認する
4 班の研究計画を個人で再度「班の研究計画」に入力する
※自己評価・他者評価により1回目よりも詳細な記述ができるようになる
5 フォーム「自己評価 Ⅰ課題の設定の評価」で自己評価2回目をする
③「班の研究計画(回答)」の仮説の設定についての自己評価・他者評価を行う
評価対象:「9【仮説】 仮説を記入しよう(仮説:課題をこうすれば
解決できるのではないかという内容)」~「 10【仮説】 仮説の根拠を
記入しましょう(論文を根拠に記述しましょう)」
評価基準:Ⅱ仮説の設定の評価規準
実際の手順
1 フォーム「自己評価 Ⅱ仮説の設定の評価」で自己評価1回目をする
2 フォーム「他者評価 Ⅱ仮説の設定の評価」で班員の他者評価をする
3 班員が全員の他者評価を済ませたら、得点とコメントを確認する
4 班の研究計画を個人で再度「班の研究計画」に入力する
※自己評価・他者評価により1回目よりも詳細な記述ができるようになる
5 フォーム「自己評価 Ⅱ仮説の設定の評価」で自己評価2回目をする
(1) 検証計画の案の作成
① 班で検証計画について話し合う
② 内容が決まったら、相談せずに各自で「Ⅲ検証計画の立案」フォームに入力する
(2) 自己評価・他者評価
① (1)②で入力した「 検証計画の立案 (回答)」を教員がクラスで共有する
②「検証計画の立案(回答)」についての自己評価・他者評価を行う
評価規準:Ⅲ検証計画の立案の評価規準
実際の手順
1 フォーム「自己評価 Ⅲ検証計画の評価」で自己評価1回目をする
2 フォーム「他者評価 Ⅲ検証計画の評価」で班員の他者評価をする
3 班員が全員の他者評価を済ませたら、得点とコメントを確認する
4 班で改善点を話し合う
5 班の検証計画を個人で再度、「Ⅲ検証計画の立案」フォームに入力する
6 フォーム「自己評価 Ⅰ課題の設定の評価」で自己評価2回目をする
③ 仮担当の教員が内容を確認する
1 担当の教員が確認し、生徒に助言する
2 助言を受けて、班で検証計画について再度相談する
3 「Ⅲ検証計画の立案」フォームに入力する
(1) 仮班の研究内容について、学級で発表する
(2) 学級内の全仮班の研究内容を知ったうえで、班を確定する
※他の仮班の内容を受けて、班を変更することも可能
【結果・考察記述の場面】
(1) 各班で検証計画にのっとり、実験等を行う
(2) 個人で結果・考察を「Ⅳ結果と考察記述」フォームに入力する
(3) 自己評価・他者評価
① (2)で入力した「 結果と考察記述 (回答)」を教員がクラスで共有する
②「結果と考察記述(回答)」についての自己評価・他者評価を行う
評価規準:Ⅳ結果・考察の評価規準
実際の手順
1 フォーム「自己評価 Ⅳ結果と考察記述」で自己評価1回目をする
2 フォーム「他者評価 Ⅳ結果と考察記述」で班員の他者評価をする
3 班員が全員の他者評価を済ませたら、得点とコメントを確認する
4 班で改善点を話し合う
5 班の検証計画を個人で再度、「Ⅳ結果・考察の評価規準」フォームに入力する
6 フォーム「自己評価 Ⅳ結果と考察記述」で自己評価2回目をする
③ 担当の教員が内容を確認する
1 担当の教員が確認し、生徒に助言する
2 助言を受けて、班で結果と考察について再度相談する
3 「Ⅳ結果・考察の評価規準」フォームに入力する
【論文作成の場面】
(1) 論文作成の手順
① 「方法」「結果・考察」「始めに(問題提起)」の順番にわけて執筆する
② 「方法」「結果・考察」「始めに(問題提起)」の順番に相互評価を実施する
③ 2回目の記述を担当教員も同じ規準で評価する
④ 生徒は教員の評価を確認してから、3回目の記述をする
⑤3回目の「方法」「結果・考察」「始めに(問題提起)」の記述を合わせて論文の初稿とする
(2) 「方法」「結果・考察」「始めに」で使用するフォームと評価規準
方法:「Ⅲ検証計画の立案」フォーム
結果・考察:「Ⅳ結果と考察記述」フォーム
始めに:「班の研究計画」フォーム
(3) 「方法」の手順の例
① 各自で「Ⅲ検証計画の立案」フォームに入力し
「 検証計画の立案 (回答)」を教員がクラスで共有する
②「検証計画の立案(回答)」についての自己評価・他者評価を行う
評価規準:Ⅲ検証計画の立案の評価規準
実際の手順
1 フォーム「自己評価 Ⅲ検証計画の評価」で自己評価1回目をする
2 フォーム「他者評価 Ⅲ検証計画の評価」で班員の他者評価をする
3 班員が全員の他者評価を済ませたら、得点とコメントを確認する
4 班で改善点を話し合う
5 班の検証計画を個人で2回目の「Ⅲ検証計画の立案」フォーム入力を行う
6 新しく入力された記述を担当教員も同じ規準で評価する
7 教員の評価を確認してから3回目の「Ⅲ検証計画の立案」フォーム入力を行う